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2007年11月15日 (木)

バイオ燃料は「エゴ」燃料?

 昨日テレビをつけたら、穀物価格の高騰について特集していた。高騰の原因は、
1. 新興国の需要の増大
2. バイオ燃料向けの増加
3. 投機マネーの流入
だそうだ。
 日本向け大豆価格の高騰については、これらに加えてまた別の原因があるとのこと。
 それは、健康志向の高まりで、トランス脂肪酸を含まない大豆を好むアメリカ人が増えたため、遺伝子組み換えのトランスファットフリー大豆の作付け面積が増え、日本向けになる非遺伝子組み換え大豆が減少しているのだそうだ。
 トランス脂肪酸が気になるなら、油っぽい食事をやめるとかマーガリンをバターに切り替えるとか他に対策があるだろうに…。私ならトランス脂肪酸より遺伝子組み換えの方がよほど怖い…と思うが、危険だと思うものは人によって違うのだろう。
 もっとわからないのは、バイオ燃料。大豆などの食料を燃料にすることが、なんでエコなんだろう?昔なら、食べ物を粗末にしてはいけません!と叱られるようなことが奨励されている感じがしてならない。たとえ、「植物は成長するときにCO2を吸収して茎などに蓄える、燃えるときそれが出て行くだけだからカーボンニュートラルでCO2排出量にカウントされない」※といわれても、やっぱりヘン…。
 そういえば、魚油もカウントされないと聞いたことがある。魚は植物性プランクトンを食べてどうとかこうとかーという説明を聞いたが、植物以上にチンプンカンプン。
 私に理解できるのは、大豆やトウモロコシを燃料にするせいで、食品価格が高騰し困っている人がたくさんいること、パーム油を燃料にするせいで、ますますパーム油の需要が増大し、パーム(アブラヤシ)のプランテーションを作るため熱帯林が破壊されていること、だ。
 こんなバイオ燃料なんてちっともエコじゃない、エゴだ!

◎今日の用語:バイオ燃料とカーボンニュートラル
バイオ燃料: バイオエタノールやバイオディーゼルなど、生物資源で作られる燃料のこと。
 バイオエタノールについては「インフレは温暖化対策?」の頁を参照。
 バイオディーゼルは軽油代替燃料で、日本では廃食油(捨てられる天ぷら油)で作られることが多いので、食料との競合はなくエコ燃料といえる。
カーボンニュートラル:文中※を参照。

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