熱帯林保護で温暖化ガス20%削減
英国のチャールズ皇太子が温暖化対策でがんばっている。昨日(11/30)欧米などのグローバル企業150社が、COP13で法的拘束力のある温暖化対策を各国に求める共同宣言を発表した。チャールズ皇太子はそのとりまとめ役を果たしたそうだ。英皇太子が日経新聞に寄稿したところによると
「優先順位が高いのは熱帯地方の森林伐採を止めることだ。地球の温暖化ガス排出の約20%が森林伐採(による吸収能力の低下)の影響と推計されている。温暖化を防ぐ新技術の導入を待っている間に伐採を止めるだけで成果が上がる」
とのこと。(日経 2007.12.1)
熱帯林伐採を止めるだけで20%もの温暖化ガスが減少するならすぐにでもそうしてほしい。
インドネシア政府は2030年までに温暖化ガスの排出量を40%削減する温暖化対策を策定したそうだ(同紙 同日)。インドネシアは1万7千以上の群島国家。2005年—2007年で既に24の島が水没し、このままでは30年後に2千近い島が水没するという。
これまで不法伐採にも寛容だったインドネシア政府が、本腰を入れて熱帯林保護に取り組むとしたら、すごい成果があがるだろう。COP13の議長国としてリーダーシップを発揮し、インドネシア同様に熱帯林をもつ国々へも働きかけて、熱帯林保護に全力を注いでほしい。京都議定書の基準でカウントしているCO2排出量を40%削減することも大切だが、これ以上熱帯林を破壊してアブラヤシやパルプのプランテーションを作らせないでほしい。
新たなプランテーション開発を禁止すること、それが最も効果的な温暖化対策になるだろう。
◎ 今日の用語:COP13
インドネシア・バリ島でまもなく開催される国連の気候変動枠組み条約締約国会議のこと。
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