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2008年3月11日 (火)

製紙用植林で出るCO2はどのくらい?

 植林はCO2を出すのではなく吸収する…と安易に考えるのはもうやめにすべきだ。バイオ燃料の原料栽培のために森林や草地を切り開くとCO2が大量にでるなら、製紙用のユーカリプランテーションのために森を切り開いてもCO2が大量に出るのは当然なのだから。
 インドネシアやマレーシアの泥炭地をバイオ燃料用のアブラヤシ畑に転換する場合で、423年もバイオ燃料削減分より多くのCO2を出し続けるそうだ。それなら、ユーカリ栽培のためにインドネシアの泥炭地で出したCO2をユーカリが全部吸収し終えるまで、いったい何年かかるのだろう?
 ユーカリは7〜10年で伐って紙を作る。それを何回繰り返したら出した分のCO2を吸収できるのだろうか?
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200709222351

 今日(2008.3.10)の日経新聞夕刊の「大手商社による製紙用植林関連事業への参画例」によると
丸紅:インドネシア、オーストラリア、中国、ブラジル
伊藤忠商事:オーストラリア、ニュージーランド、チリ、ブラジル、ベトナム
住友商事:チリ
三菱商事:チリ、オーストラリア
双日:ベトナム、オーストラリア、南ア
三井物産:オーストラリア
…と、植林事業を展開しているそうだ。
 木材チップの需給は逼迫気味で、双日は今度南アフリカ共和国で植林地を買収し、隣国のモザンビークにチップ工場を建設するとのこと。
 「植林木」を使った紙はいかにも環境によさそうなイメージがあるが、どのような場所に植林したチップで紙を作っているのか、製紙会社や販売店は正しく把握してほしい。
 インドネシアの木で作ったコピー用紙が大量に量販店の棚に並んでいる。

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