CO2たっぷりのトウモロコシのバイオ燃料
バイオ燃料はCO2ゼロどころか、モノよってはとんでもない代物だということが次第に明らかになってきた。
まず、これまでも畑だったところからバイオ用のトウモロコシを生産した場合のCO2排出量でさえ、ガソリンを直接燃焼させた時とほとんど変わらない。トウモロコシの場合、デンプンを糖に変える行程が必要になるため、サトウキビからエタノールを作る場合と比べて、生産時のエネルギー使用量が多く、CO2排出量も多いのだ。
http://premium.nikkeibp.co.jp/em/column/toichi/21/index.shtml
しかし、これだけならまだいい。問題は、バイオ燃料を作るため森林や草地を切り開いて畑にした場合だ。
サイエンス誌は2月7日、バイオ燃料は従来の化石燃料よりも多くのGHG(温室効果ガス)を発生させていると結論付けた2つの論文を発表したそうだ。温室効果ガスの排出量が数十年から数百年にわたって増え、地球温暖化を促進するとのこと。
http://www.news.janjan.jp/world/0802/0802160924/1.php
環境経済研究者のティモシー・サーチンガー氏はもう1つの研究論文の中でバイオ燃料用の作物畑に転換した際に出るCO2量と、生産されたバイオ燃料の使用によるCO2排出削減量が等しくなる時間を試算した。
この試算結果によると、トウモロコシ由来のエタノールの場合は167年、インドネシアやマレーシアの泥炭地をパームやしの畑に転換する場合で423年もかかるという。つまり、バイオ燃料由来の『CO2債務』を返済するためには数百年もの莫大な月日を要することになるのである。
民間環境保護団体『ネイチャー・コンサーバンシー(Nature Conservancy)』のジョー・ファージョン氏は「温暖化を緩和するために、バイオ燃料の生産目的で広大な土地を開拓していくのは全く意味が無いことだ」と指摘した。
以前にも、穀物から作られたバイオ燃料は、一般の燃料に比べて2倍の亜酸化窒素(N2O)を出すことが指摘されていた。N2OはCO2の310倍の温室効果をもつというから、バイオ燃料を使う方がかえって温暖化を促進させる可能性があるという。
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200709222351
日本で推進されている廃木材からのバイオエタノールはバイオ燃料の中ではもっともマトモな燃料らしい。
でも、E3(エタノール3%混合ガソリン)を自分の車のタンクに入れるのはしばらく考えた方がよさそうだ。
<関連記事>
http://www.47news.jp/CN/200802/CN2008020901000210.html
http://news.goo.ne.jp/topstories/life/20080208/78716b286b479e2c380f54ed824c20fc.html?fr=RSS
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