ビスフェノールAが子供の健康に影響
環境ホルモン報道が一時期に比べグンと減り、「それ程キケンでないのかも」と思いたくなるようなムードが漂っていたが、やはり環境ホルモンの危険は身近で、便利さと隣り合わせに存在していた。
アメリカ国立衛生研究所(NIH)が発表した研究報告によると、プラスチック製の哺乳瓶などに含まれる化学物質「ビスフェノールA」は、幼児の正常な発育を阻害し、児童の脳と性器の形成に深刻な影響を及ぼす可能性があるという。
また、NIHの下部組織・アメリカ国家毒性計画所(NTP)の専門家らが、ビスフェノールAの人体にあたえる影響について、18ヶ月に及ぶ調査・研究を実施。約500の実験室で行われた動物実験の報告を分析したところ、ごく少量のビスフェノールAでも、動物の成長に影響をあたえていたことが分かったそうだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/3604693/
日本でも今年度から、環境省が約6万人の子どもたちを対象に化学物質が健康や発育に与える影響を追跡調査するそうだから、ビスフェノールAなど環境ホルモンについてももっと詳しくわかるかもしれない。今度は産業界に遠慮せず、徹底的に調査してほしい。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080322-OYT8T00241.htm
6万人追跡アトピー調査、化学物質の影響探る
環境省は新年度から、日常生活の中で触れる化学物質が子どもの健康や発育に与える影響を、出生前から12歳ごろまで追跡調査する事業に乗り出す。
対象者数は約6万人と国内では最大規模で、漠然と不安がられてきた化学物質の影響を明らかにするのが狙いだ。
調査では、妊婦の血液や出産時のさい帯血を採取し、ダイオキシンや有機フッ素化合物など、体内に蓄積されやすく胎盤を通りやすい化学物質の有無や量を分析する。その後、数千人については、血液や毛髪の分析、家庭や地域環境の聞き取り、身体・精神面の発達のチェックなどを定期的に実施。残りの約5万人もアンケート調査を行う。
胎児や子どもは化学物質の影響を大人よりも受けやすく、アトピー、アレルギー、学習障害などの異常が、化学物質の影響と指摘されることも多い。だが、過去にさかのぼって原因を特定することは難しいため、調査実施を決めた。
(2008年3月22日 読売新聞)
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