インドネシアの州1つでオランダ1国分のCO2を放出 野生生物も危機
WWFによると、インドネシアのスマトラ島中部にあるリアウ州で、州内の森が蓄えてきた大量の炭素が森林破壊によって大気中に放出されていることが、北海道大学との共同調査でわかったとのこと。
1990年から2007年までの年平均でおよそ2.2億トンの二酸化炭素が、インドネシアの一行政単位であるリアウ州から排出され、この量はオランダ一国分の排出量(1995年時点)の122%に相当するという。
リアウ州は、アジアゾウの亜種でスマトラ島にだけ生息するスマトラゾウや、同じく固有亜種であるスマトラトラなどの生息地で、森林破壊はこれら野生生物から住み処を奪うことになり、このため過去25年間にスマトラトラは84%減少し210頭に、スマトラトラは70%減少し192頭になったそうだ。
森林破壊の原因は、パームオイル生産のためのアブラヤシプランテーション(植林)や、紙原料のための植林である。森林破壊につながるバイオ燃料生産やパルプ原料のための木材生産は即刻中止すべきだろう。
昨年12月のバリ会議で約束された森の保全がまだ守られていないようだ。
http://www.wwf.or.jp/activity/forest/news/2008/20080227.htm
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