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2008年7月26日 (土)

続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?

 武田邦彦氏の『偽善エコロジー』は誤りが多すぎて気になって仕方ない。
 どうやら氏は、割り箸が枝打ちした枝からもできると思っているらしい。そんなものがスパッと割り箸として割れるだろうか?都会人で枝を間近で見たことないのかな?
 29頁「割り箸のように小さなものは、間伐や枝打ちしたときにでる端材を用いた方がよいのです」…うーん、自分で一度枝を拾ってきてナイフでハシを作ってみたらどうだろう?武田氏が、できないことを書くのはこの本が最初ではないけれど、こんな間違いを根拠にマイハシ攻撃されたらたまらない。
 それに間伐材や枝打ちした枝を「端材」とはいわない。「日本の山から出る端材」ともあるが、確かに端材の元々の出所は山だけど、端材は通常山からではなく、製材所からでる。だから、28頁「捨てた端材が山に積もり」は、製材所からでた端材をわざわざ山へ捨てに行くなど聞いたことがないから、端材が山に積もることはない。
 33頁「日本の森林利用の未来」では、スギを伐って紙にして切り出しやすい地形のところにはスギの代わりにヒノキを植えろなどと書いている。
 そうすれば「スギの花粉に困ることはありません」だそうだが、スギ花粉症の人はたいていヒノキ花粉症でもあることを知らないのかな?
 それにスギは印刷用紙にはなりにくいから、紙の原料としてそれ程有望というわけではない。建築材として優れているものをなぜわざわざ紙にしたがるのか理解に苦しむ。
 「このような総合的なことができないのは、日本政府自体が政策を立案する力が弱いことと、日本独特の「行政の縦割り」があります」とのこと・・・少なくとも氏より木や森林を知っているからに違いない。

◎関連記事:『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?

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