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2008年8月

2008年8月31日 (日)

MAKE the RULEキャンペーン

 MAKE the RULEの学習会に参加した。MAKE the RULEとは、温室効果ガス削減目標をもち、そのためのルール(しくみ・法律)を作ろうという気候ネットワークなどの呼びかけだ。
 一人ひとりの削減努力も大切だが、その程度ではラチがあかない。産業界にガンバッテもらうには環境税などの法律は絶対必要。でも、我々一般人がこの学習をするより、政治家に勉強してほしいが、まず草の根からということなのだろう。

 署名など、キャンペーンについては下記サイトをご覧ください。
http://www.maketherule.jp/dr5/

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2008年8月30日 (土)

ミネラル不足に いりこ!

 『食品と暮らしの安全』(発行人:小若順一)に、ミネラル不足の食事をとっていることの弊害がでていた。
 「ミネラル=微量元素が細胞中に少なくなると、酵素の働きが悪くなるので、細胞全体の働きが悪くなります」とのこと。「例えば、亜鉛不足やリチウム不足になると、うつ病の原因になる」など、不足すると心身に問題が出てくるのだそうだ。
 で、その対策は「不健康な家畜や、養殖魚は、特定のミネラルが含まれていない可能性があります。その点、健康な動物の肉や、天然魚は、ミネラルバランスがいいのです。」とある。ミネラル不足で味覚障害の症状の出た人に、煮干し(いりこ)を食べさせたら治ったとか。
 この夏、暑さのせいか私も体調不良気味。そうだ、私もいりこを食べよう!スーパーから小ぶりのいりこを買ってきた。まず、みそ汁に入れるよりそのまま食べようとおやつに食べてみたところ、あとにひくおいしさ!まさに「やめられない、とらまらい♪」。
 そういえば、実家のみそ汁にはいつも煮干しが泳いでいた。その圧倒的な存在感に辟易していた私は、手軽な削り節党。たまにはいりこのみそ汁もいいなぁと思いつつ、このいりこ、みそ汁に入れる前におやつで食べきってしまいそう。

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関電 バイオマス発電開始ー木質ペレットは外材?

 バイオマス燃料を使う関西電力の石炭火力発電所(京都府舞鶴市)1号機が本格稼働したそうだ。木くずなどを固めた木質ペレットを石炭に混ぜて燃料にし、年間9万2000トン分のC02を削減するとのこと(石炭消費削減量は年4万トンー関電HPより)。
 木質ペレットの使用量は年6万トン。この火力発電所の出力は90万キロワット、フル稼働時には約200万世帯分の電力をまかなえる。石炭だけより多少コストは上がるが、環境対応の一環として実施するそうだ。
 海外では自然エネルギーにシフトしているのに、日本はCO2排出量の多い石炭火力発電所ばかり稼働させているからどうなっているのだろう?と首をかしげていたが、将来的にすべての石炭火力が木質系バイオマス発電などに転換できるならまぁいいかー、と思って調べてみたら、現状ではこの1号機、重量比で約3%の混焼率だから先は遠い。すべての石炭火力発電所どころか、この1号機の混焼率を上げるだけでも大変だ。
 しかも、この↓新エネルギー新聞ブログによると、これに使う木質燃料は北米から調達するそうだ。
http://new-energy.jp/blog/archives/2006/04/post_368.html

 輸入した方が日本の森林から作るより安いのだろうが、せっかくのバイオマス発電なのだから、日本の建築廃材や林地残材、建築端材、間伐材などを利用できないものか。ウッドマイレージを考えると、輸入木質バイオマス発電がカーボンフリーなどとはとても思えない。

http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20080829c6b2902s29.html

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2008年8月28日 (木)

放射能漏れで桜の花に異常!?

 『食品と暮らしの安全』(No233)によると、柏崎刈羽原発周辺のサクラに異常率が高かったということが、5年間ソメイヨシノを全国調査してきた「サクラ調査ネットワーク」の報告で明らかになったとのこと。
 昨年は、花びらの変形など異常花が、5本の木4609花を調べて143、異常花率は3.1%だったが、今年は4本の木、4000花を調べて異常が912。異常花率22.8%とはね上がった(全国平均は2.89%)。ちょうど花芽を形成する頃に発生した地震によって、原発から放射能がもれ、サクラの花に突然変異を起こしたと考えられるそうだ。
 植物に放射能の影響があらわれることは以前から知られている。ソメイヨシノは接ぎ木で増やす(クローン)ので「子孫」を作らないが、普通の植物なら花に異常がでるということは子孫繁栄能力にも影響がでるということだ。他の植物がどうなっているのか気になる。
 やっぱり「放射能はCO2より恐ろしい」。


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「信頼できる紙の選択…」セミナーのお知らせ

セミナーのお知らせです。
詳しくは↓へ。
http://www.gef.or.jp/activity/economy/sustainable/kami.html

☆セミナー「信頼できる紙の選択〜森林認証の役割と意義」 紙のユーザーが安心して信頼できる紙を選ぶためにどんなことに目を向けていったらいいのか−。地球・人間環境フォーラムは、森林認証制度の現状について、有識者、認証機関、紙の利用者の立場からの現状を報告するセミナーを開催します。あわせて日本の紙の大きな供給源の一つであるオーストラリア・タスマニアの現状を事例に、今後の紙の利用のあり方について考える機会としたいと思います。 皆さまのご参加をお待ちしております。

【日時】2008年9月3日(水)14:00〜17:00

【場所】JICA地球ひろば(東京メトロ日比谷線 広尾駅下車(3番出口)徒歩1分)
http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html
〒150-0012 東京都渋谷区広尾4-2-24

【主催・問い合わせ】
地球・人間環境フォーラム

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2008年8月27日 (水)

FSC認証紙 — 続報

 日本の大手製紙3社(王子製紙、日本製紙、大王製紙)に対し、FSC認証機関が「是正措置」を要求した「原生林がFSC認証紙に!」。なぜこういう事態になったか、おおかた明らかになってきた。
 いろいろ理由はあるにせよ、要するにこの3社はFSC認証の意味を十分理解していなかったためというのが結論らしい。
 三菱製紙は、たまたまかそれとも担当者がしっかりしていたのか、同じオーストラリアのガンズ社から入れていても、現地の証明書などで証明を得ていたため、認証を継続できたとのこと。
 FSCといえば、信頼性の一番高い森林認証。私もコピー用紙を買うときは、古紙100%がなければFSCと古紙のミックス品を買う(ザラ紙を愛用しているのでコピー用紙はたまにしか買わないが)。

 認証機関による不十分な審査で、せっかくのFSCブランドの信用に少しキズがついてしまった。おかげで、古紙100%の再生コピー用紙も入手しづらいのに、FSC認証紙までしばらく品薄だ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20080822/168629/

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2008年8月26日 (火)

高浜原発の元幹部を恐喝、逮捕

 「関西電力高浜原発 町長暗殺指令」といい、この恐喝といい、高浜原発はプルサーマル計画を強行しようとしたため、様々な問題を抱え込んでしまったらしい。
 とばっちりで(?)プルサーマル計画を背負い込んでしまった浜岡原発は大丈夫だろうか?

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008082501000564.html

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モチの人気上昇中

 今日の日経新聞によると、切り餅がよく売れているとのこと。
 パンや麺の値上がりにより、割安感が出てきたことと、手軽に食べられることが人気の理由らしい。
 安い切り餅の場合、国産餅米の割合はどの程度かわからないが、それでも自給率アップには役立ちそう。
 実は、私も昔から切り餅ファン。といっても買ってきた切り餅ではなく、米農家の親戚が大量についてくれた正月の餅の残りが、切って冷凍してある。小腹の空いたとき、冷凍庫から取り出して同じく冷凍してあるミックスチーズをのせ醤油を数滴たらしてチンすると、とってもおいしいのだ
 1切れのつもりがついおかわりして、お腹いっぱい。かくして夕食はまた手抜きとなる

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2008年8月24日 (日)

熱帯林地主に代価を払い、温室効果ガス削減を

 フェアウッドマガジンによると、温室効果ガス削減の最も安価な方法は、熱帯林地域の地主に代価を支払って伐採を抑制し、熱帯林を維持することだという論文が発表されたとのこと。 

2008/07/21 WIRED SCIENCE:温室効果ガス削減の安価で自然な方法は熱帯林の維持 『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)の最新号で発表された論文で、二酸化炭素を大量に吸収する熱帯林を現状のまま維持した場合の費用を計算した結果、エネルギー経済を転換する試みと比較し、安くつく事が示された。オハイオ州立大学のBrent Sohngen教授(農業経済学)ら経済学者と生態学者からなるチームは、熱帯林地域の地主に代価を支払って伐採を抑制すると仮定して、3通りの試算で炭素固定の効果と費用を計算した。次の20年間で森林伐採を10%遅らせる場合の費用は、年間4億〜17億ドルで、毎年約5億トンのCO2を吸収できる。森林伐採を50%に減少させる費用は170億〜300億ドルで、毎年20億トンを超えるCO2を吸収できる。20億トンといえば、米国が排出する温室効果ガス全体の約3分の1に相当する。 原文はこちら http://blog.wired.com/wiredscience/2008/07/a-cheap-natural.html

 確かに下記の表「土地利用の変化と森林業からのCO2排出が最も多い10カ国とその排出量(2000年)」を見ると、CO2排出が多いのは熱帯林のある国が並んでいる。
http://www.earthpolicy.org/Indicators/CO2/2008_data.htm#table6

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ペットボトル再使用実験開始—フタ集めは環境教育??

 ペットボトルのリターナブルビン化にむけた実証実験がようやく開始される。
 なぜ今までやらなかったのか?やる機会はいくらでもあったろうに、洞爺湖サミットなどを経ないと、経済界を納得させるほどの「温暖化対策」が取れなかったということなのか?
 どちらにしても、これはもう周回遅れのレベルではないのだから、一刻も早く実験ではなく全国で実施すべき。
 衛生面での懸念があるのは知っているが、これまでのようなペットボトルの野放し使用の方が余程問題は大きい。

 ペットボトルのフタを集めてボランティアなどという奇妙な回収も始まった。フタをわざわざ原料として使い、その利益をポリオなどのワクチンにまわしてくださる工場は心からの善意でされたことと思うが、フタを集めている小学校などは即刻やめるべきだろう。
 こんなキャップ回収など「環境教育」でも「環境学習」でもなんでもない。ペットボトルの使用を容認するだけで、環境によいことは一つもない。
 ワクチンを寄付したいのなら、フタではなくペットボトルを買うお金をまわした方がいい。そうすれば同じ量のペットボトルで5000倍のポリオワクチンが寄付できる(800個分のフタがポリオワクチン1本20円に相当するため)。
 
 小型ペットボトルの規制がはずれ大量に作られるようになってから、日本人の生活スタイルは確実に変わってきている。
 容リ法で回収を義務づけられ莫大な税金をつぎ込んでいる自治体も、倒産の憂き目にあったリサイクル業者も、小型ペットボトルの被害者だ。早く終わりにして、即刻リターナブルにし、使い捨てに終止符を打ってほしい。

http://eco.nikkei.co.jp/news/nikkei/article.aspx?id=AS1G2201U%2022082008

日本経済新聞
(8/22)環境省、ペットボトル再使用で実証実験
 環境省は22日、ペットボトルの再使用(リユース)について実証実験を実施すると発表した。パルシステム生活協同組合連合会(東京・文京)や首都圏のスーパーと協力。宅配や小売店を通じて販売されたミネラルウオーター入りのペットボトルを飲用後に店頭などで回収、洗浄して再び使用する。
 横浜市や千葉県柏市のスーパー3店舗で、今月末にもリユース専用のペットボトルに入れたミネラルウオーターを販売。宅配方式も9月初めから千葉県で実験を始める。販売時に商品価格に10―20円を上乗せし、回収の際に返却する仕組みを採用する。
 リユースは回収したペットボトルを衣料や文房具などとして再利用するリサイクルとは異なり、ボトルのままで活用するのが特徴。より環境負荷が少ないといわれる。実証事業を通じて回収率やコストなどを検証し、本格導入に向けた検討に生かす。 

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本物の「再生紙」はがきができる

 ようやく偽装されていない古紙20%の年賀葉書が今度のお正月用に作られるようだ。2009年中には古紙40%以上の葉書も一部導入されるとのこと。
 葉書は、コピー用紙より古紙を混ぜるのが郵便番号の読み取りなどの関係で難しい。にも関わらず、もともと白色度が高くないから、再生紙に見える。偽装されやすかったのだろうと思う。
 どちらにしても、整理して不要になった年賀状は「良質な製紙原料」。ゴミ箱に捨てるより、古紙回収に出した方がよさそうだ。

http://eco.nikkei.co.jp/news/nikkei/article.aspx?id=AS3S2200Z%2022082008

日本経済新聞
(8/22)古紙配合率、09年の年賀はがきから引き上げ 一部で20%に
 日本郵政グループの郵便事業会社は22日、はがきの古紙配合率が偽装されていた問題で、2009年用の年賀はがきの一部から古紙配合率を20%に引き上げると発表した。2段階で配合率を引き上げ、09年中に一部40%以上のはがきを発売する。
 郵便会社は当初、配合率40%と決めてはがきを調達・販売していたが、実際には古紙が1―5%しか配合されていなかったことが今年1月に明らかになっていた。
 09年用のカーボンオフセット年賀のインクジェット向け3000万枚を古紙配合率20%のものにする。配合率40%以上のはがきを09年中に一部導入し、10年以降販売を拡大する。

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2008年8月23日 (土)

「森の町内会」のアカマツの紙

 事業所どうしが連携し古紙回収がうまく機能している「オフィス町内会」も、そこがはじめた「森の町内会」も、ともに順調のようだ。
 「森の町内会」が間伐した間伐材と同じ重さの紙を「間伐に寄与した紙」とするクレジット方式もなんとか機能している様子。間伐サポーター企業の豊富な資金力と善意がなければとても続かないシステムだ。
 それにしても、FSC認証材入りの印刷用紙より高価であろうこのアカマツ間伐材入り印刷用紙、一体何パーセントアカマツが入っているのだろう?

http://www.beitsubo.com/news/article.asp?news_id=14553

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2008年8月22日 (金)

やっぱり怖い携帯電話(3)

 携帯電話の使用が健康にどの程度のリスクがあるのか、その解明が今ひとつ進まないようだ。
 たかだか10年程しか使われていないから、本当の被害はこれから出てくるのだろう。やはりイヤホンを使用した方がよさそうだ。
 
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080819/168185/?P=1&ST=bw

関連記事
やっぱり怖い携帯電話(1)
やっぱり怖い携帯電話(2)

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偽善エコ「紙」へのコメント

 『偽善エコロジー』を検証する「紙5」について、下記のご意見をいただきました。ありがとうございます!

武田さんは、何言ってるんでしょう。牛乳パックって、今でも古紙回収現場で「プレミア扱い」だってこと知らないんですかね?牛乳パック再生品のトイレロール(こんな使い方勿体無いけど)なんて、ヘタな新パルプ品より高品位ですよ。 大昔、まだコンピューターの入力媒体に紙のパンチカード使っていた時代がありましたが、用済みやミスしたのは、高級古紙原料でした。 職場のコピー用紙は、あの偽装騒ぎの後、特にモノが悪くなったようでもありません。ってことは、まだ懲りずに偽装しているのかな?

 確かにバージンパルプのトイレ紙はその性質上少し固めにできるようですね。その点、牛乳パックのトイレットペーパーはソフトさ、強度、なめらかさ、どれをとってもポイント高く、海外ではお目にかかれない日本ならではの品質という感じがします(確かにモッタイナイ)。

 コピー用紙、「まだ懲りずに偽装」ということはないと思いますが…。ご勤務先で、古紙100%のコピー用紙が入手しづらくて、古紙70%程度のにしている可能性はありませんか?(ご勤務先が国の機関でなければの話ですが)
 古紙100%のコピー用紙はまだ生産量がおいつかず、国の機関以外では入手しづらいと思います。

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2008年8月21日 (木)

『偽善エコロジー』を検証する「紙5」

 武田邦彦氏の独自の解釈による数字遊びが牛乳パックの項目ではますます顕著になっている。牛乳パックリサイクルの意味がないというもう1つの理由は、それに要する時間が問題なのだそうだ。

 もし、あるお母さんがパッパッと手早く台所を片づけるとして、その途中に、牛乳パックを2分で開いて洗い、分別して袋にしまうとします。私も実際やってみましたが、2分で全部終えるのはかなり大変でした。もし、牛乳パック以外の紙製品も同じように手間をかけて分別したとすると、消費する紙の半分をリサイクルするには牛乳パックの150倍の紙をリサイクルしなければなりませんから、300分、つまり5時間かかることになります。

 こんなに時間がかかっていては、快適に生活することなどできないから、牛乳パックのリサイクルは意味がないというが、これは一体なんのことか?
 なぜ2分で洗い終えるといいながら、5時間も紙をリサイクルするのに時間がかかるなどという話になるのだろう?わけがわからない。

 牛乳パックは消費量の4分の1の10万トンしかリサイクルされていない。「一所懸命になって牛乳パックをリサイクルしても、紙の消費量が3000万トンですから、10万トンというと、わずか0.3%」(149頁)でしかないからリサイクルする意味がないというのなら、わずか2分の手間などは一日のたった0.13%でしかない。
 たった2分の手間で良質な紙資源を捨てずにリサイクルできるなら、その程度の手間はかけてもいいのではないだろうか?

    つづく


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2008年8月20日 (水)

『偽善エコロジー』を検証する「紙4」

 「牛乳パックのリサイクル→判定 意味なし」(148頁)について。武田邦彦氏は、「牛乳パックのリサイクルは、環境という意味ではほとんど意味がありません。」(148頁)という。理由はまず、量が少ないからだそうだ。

 日本は急激に発展し、それに伴って紙の消費量が3000万トンまで増えました。そんな中で、牛乳パックに使う紙の量はそれほど多くなく、約40万トンにしかすぎません。それに加えて、牛乳パックは、開いたり洗ったりしなければなりませんから、たとえば2006年の実績では、牛乳パックの消費量の4分の1である23.2%(10万トン)が回収されているにすぎないのです。つまり、一所懸命になって牛乳パックをリサイクルしても、紙の消費量が3000万トンですから、10万トンというと、わずか0.3%、つまり300分の1にしかならないということです。(149頁)

 牛乳パックの紙の消費量が約40万トンにすぎないから、リサイクルしても意味がないなどとは、とても驚いた。再生紙偽装との絡みで、結論が二転三転したコピー用紙のグリーン購入法の基準改正案は最終的に「古紙100%維持」と決まったが、この基準がカバーするコピー用紙の量を氏はご存知だろうか?
 国の機関が購入するコピー用紙はわずか6万トン。国と歩調を合わせて古紙100%のコピー用紙を買う可能性のある地方自治体や民間会社などの需要をあわせても年間約30万トンにすぎない。
 この30万トンのコピー用紙について、武田氏自身も同書に書いている。

 実は、「100%リサイクル紙」がよいと運動している人は、このシー・シェパードと同じ考え方といえます。日本では、お役所がコピー用紙は100%リサイクル紙に限るという法律まで作り、それに税金をかけて購入しているのですから、お役所自体がシー・シェパードと同じ思想なのです。日本のお役所は、暴力は振るいませんが、100%リサイクル紙でなければ購入しませんから、強制力があるという意味では同じです。(212頁)

 30万トンのコピー用紙の基準についてこのような批判をしている氏が、40万トンの牛乳パックを量的に少ないからとリサイクルしない理由にするのはおかしい。
 そもそも、こんなに効率よくリサイクルできる牛乳パックを「意味なし」などとはよくいえたものだ。ポリエチレンの間に挟まれた紙はバージンパルプと遜色ないほど上質で漂白剤も必要なし。しかも再生する上で大変歩留まりが良い。その上、ポリエチレンは製紙会社で熱回収できるので、ごみにはならない。私の入っている自治会でも、牛乳パックは古紙回収業者に一番高値で引き取ってもらえる「商品」だ。
 
     つづく

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2008年8月17日 (日)

『偽善エコロジー』を検証する「紙3」

 武田邦彦氏の著書にでてくる数値は、よくわからないものが多い。これもその1つ。

日本の森林からとることのできる紙の量は500万トン程度だったのですが、高度成長期に紙の消費量が増えて日本の森林ではまかなえなくなりました。そのとき、二つの選択肢がありました。(144頁)

 一体いつどのように計算すると、日本の森林からとることのできる紙の量は500万トンだといえるのだろう?
 文脈から判断すると、高度成長期以前の話だろうから、1950年代頃のことか?そうだとするとまったく根拠不明だと思って読み進むと、「牛乳パックのリサイクル→判定 意味なし」の項目にこう書いてあった。

少し前といっても40年ほど前ですが、日本人は日本の森林からとれる紙で我慢していました。そのころの消費量は、年間500万トン程度でしたから、今と比べると6分の1くらいです。(148頁)

 もしかすると、武田氏は1960年代頃の紙消費量を「日本の森林からとることのできる紙の量」といっているのか?となると、その頃の古紙利用率をどのように勘案したのだろう?紙消費量が500万トンの頃の古紙利用率は30%程だったと思うが、氏の説はこの30%程の古紙を無視し、すべて日本の森林からとれる、といっているように読み取れる。
 そして、日本の森林からまかなえないほど紙の消費量が増えたときの2つの選択肢は、海外から木材チップなどの原料を買う方法と古紙でまかなう方法の2つだという。日本がどちらを選んだと氏が考えているかははっきりとは書かれていないが、文脈から察するに、主に古紙リサイクルで原料不足分をまかなう道を選んだから、製紙会社による「再生紙偽装」が起きたと考えているようだ。

 一つは、日本の樹木が不足するので外国の森林を使うという方法と、もう一つは足りないからリサイクルするという考えです。(144頁)
 紙のリサイクルがいかに環境を汚すかがわかっていただけたと思います。こんな不都合なことをしていたのですから、破綻するのは当然で、それが2008年の正月の紙の偽装事件で明るみに出たのです。(147頁)

 日本の大手製紙会社は国内の増大する紙の需要を補うため、古紙を使うより「外国の森林を使う」ために大量の木材チップ等を輸入したことはデータからも明らか。そのために、再生紙偽装が起きたと考える方が普通ではないだろうか。
 1960年には100%近くあった木材パルプ・チップの自給率は1980年には40%を割っている。現在は約11.8%だ。木材全体の自給率が約20%だから、いかに製紙原料が海外の森に頼っているかがわかるだろう。ちなみに国内の森林からのパルプ・チップ用材が4496千m3、輸入分が32412千m3(H18年)。
 2006年の日本の紙の生産量は3100万トン。古紙利用率が60.6%。もし武田氏の説が正しく、かつて日本の森からとることのできた紙の量が500万トンだったとするならば、今は144万トンと、かつての3分の1以下しかとっていない計算だ。
 これでも武田氏は、日本の製紙産業は古紙リサイクルをやめて、もっと海外の森に頼るべきだというのだろうか。

http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kikaku/pdf/070928.pdf
http://homepage2.nifty.com/koshi-net/data/data.htm

      つづく

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2008年8月14日 (木)

『偽善エコロジー』を検証する「紙2」

 紙は森林を破壊するか否かについて、武田邦彦氏ははっきり否といっている。理由を

特に先進国では、森林の計画的利用が進んでいますから、産業で森林が破壊されるというのは、はっきり幻想だと断定してよいでしょう。(143頁)

といい、根拠として『廃棄物とリサイクルの公共政策』(山谷修作編著)の中の「紙の専門家」による一説をあげ、「製紙業界のように、長い間、森林を使うことが自分たちの会社にとっても大切な産業が、自ら利用し、原料を確保しなければならない森林を破壊することは絶対ありません」と結論づけている。
 しかし、氏のいう「紙の専門家」が山谷氏のことをさすのであれば、山谷氏は「家庭ごみ有料化の専門家」ではあっても、紙の専門家ではない。
 それに製紙業界が森林を破壊することは絶対にないなど、なぜ断定できるのか?オーストラリアのタスマニアの天然林を伐っているガンズ社は確かに製紙会社ではない。しかし、ガンズ社の伐った木を9割以上買っているのは日本の製紙会社ではないのか。
 また、『環ウソ』でも同様の誤解をしているので、「環境問題はなぜウソがまかり通るのかの問題点(3)ー紙1」でも書いたが、紙の原料は先進国の森林からだけ来るのではない。

      つづく

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『偽善エコロジー』を検証する「紙1」

 138頁「古紙のリサイクル→判定 よくない」を読んでみた。
 『環ウソ』同様、氏のリサイクルに対する偏見の強さに驚くが、その偏見の理由の一端が少しわかったような気がした。
 氏には、「自然」や「自然物」に対する絶対的な信頼と、その対極に「技術」や「人工物」に対する根強い不信感があるようだ。氏にとって木から作った紙は「自然物」で、再生紙は「人工物」。だから、木から紙を作るのに必要な膨大なエネルギーや化学薬品は氏の念頭にはまったくない。しかし、リサイクルにはそれらが必要だといい、それぞれに必要な量を比較検討することもなく、環境への善し悪しを結論づける。

紙を使っても森林は破壊されない。そして森林は太陽の光で樹木が生育した量だけ人間が活用したほうが、かえって健全な森林を作ることができる、ということですから、「(リサイクル紙ではない)新しい紙を使う」のが、最も環境によいことがわかります。(144頁)
リサイクルのときに使う物は石油が主です。市中から古紙を回収してくるときでも、工場へ運んで夾雑物を除き、さらに漂白などをするときでも石油を燃やして、熱を発生させなければ何もできませんし、薬品も多く使います。その薬品を安全に捨てられるように処理するにも廃液処理に多くの石油を使います。リサイクルを神様がやってくれるなら別ですが、人間がするのですから石油に頼らなければならないのです(146-147頁)

 木の生長には石油はいらない。しかし、木から紙を作るときには、古紙から再生紙を作るときよりずっと多くのエネルギーや薬品が必要だ。
 その証拠に、家で牛乳パックやチラシから簡単に再生紙を作ることはできても、木から紙を作ることはほとんど不可能だ。古紙を水に浸しておいてからミキサーにかけ、漉くだけでそれなりの再生紙はできるが、木から紙を作る場合にかかる時間や労力、必要なエネルギーや薬品は家でできる能力を超えている。だから、牛乳パックからハガキを手作りする人はいても、割り箸からハガキを手作りする人はいない。

 近年、クラフトパルプを作る際、木に含まれているリグニンなどを「黒液」として石油代わりに使うようになり、大幅に石油の消費量を減らすことができるようにはなった。とはいえ、黒液を取り出すまでの行程は大変なものだし、クラフトパルプ以外のパルプ、たとえば新聞原紙などの機械パルプを木から作る場合は黒液は使えないから化石燃料を使う。

 この↓のサイトは環境省が紙についてまとめたものだが、かなりよくできている。リサイクルのメリット・デメリットを知りたい方はぜひご一読を。
http://www.env.go.jp/policy/hozen/green/g-law/archive/h19com_02/ref01.pdf

         つづく

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夏休みの子供向けエコイベント

 先週末、静岡県のエコパ(小笠山総合運動公園)のイベントへ行った。
 一万人収容のアリーナの中は親子連れでいっぱいで、活気に満ちていた。子供の科学遊びを主眼としているイベントのようで、通常の自治体主催の環境フェアとも趣が異なり科学的な催しが多かったが、テーマは「チキュウハッケン」。風力やソーラー発電、マイハシ作りやマイバッグ作りなど地球環境を考えるブースも多数出展していた。
 目玉は、なんといっても地球儀の気球に乗っての空中散策。一人ずつしっかりベルトを締め、アリーナの天井まで上っていく。ラジオ作りやバナナのDNA調べ、ピカピカ土団子作りも楽しめる。
 スーパーカミオカンデもニュートリノで出展。さすが、静岡放送・静岡新聞の主催だけあり、豪華な顔ぶれだ。
 マイハシ作りの材料は昨年同様ヒノキ。今年は人工乾燥の地元産ヒノキの端材を使い、昨年を上回る人気。マイバック作りは、布製の白いマイバックに布用絵の具でお絵かきを楽しめ、絵の指導もしてくれるとあってやはり長蛇の列。どこのブースもディズニーランド並みの待ち時間だ。

 自分が小さい時も、もしこんなのがあったなら、もう少し科学が好きになったかも…と思わず考えてしまった。

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2008年8月 6日 (水)

古紙回収率が上昇中

 古紙回収率が上がっている。今年4月の回収率が79.0%、5月が78.3%と非常に高い(2007年度の平均古紙回収率は73.8%)。国内での古紙利用率や輸出量は増えていないのに、回収率が上がっているから、近い将来グンと古紙利用率が上がるのではと期待している。
http://www.beitsubo.com/news/article.asp?news_id=14533

 ちなみに、表示要領の見直しが検討されていたグリーンマークだが、古紙利用製品に関しては従来通りとのこと。

グリーンマーク表示対象の古紙利用製品は旧規定と変わらず、原則として古紙配合率40%以上の紙及紙製品。ただしトイレットペーパー及びちり紙は原則として古紙配合率100%、新聞用紙及びコピー用紙は原則として古紙配合率50%以上。紙以外の製品でも原則として古紙利用割合40%以上。

http://www.beitsubo.com/news/article.asp?news_id=14539

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2008年8月 5日 (火)

「京都古紙改革」古紙持参でガソリン安く

 関西は関東に比べて古紙回収が盛んでない、とずっと思っていたが、京都市の安田産業がこんなユニークな古紙ヤードを開設し、京都の古紙回収に一石を投じている。名付けて「京都古紙改革」。
 これまでも、ドライブスルーや24時間持ち込める古紙ヤード、ポイント制のところなどはあったが、ガソリンスタンドと提携したところははじめて聞いた。ガソリンスタンドとの共通のポイントカードで、古紙をだしてガソリンを安く入れることが可能だとか。
 また、重さにおうじて、トイレットペーパーやごみ袋をくれる粗品コースもあるし、たくさん持ち込む人用(ちり紙交換業者用?)に現金コースもあるそうだ。
 現金コースは48ポイントで3000円(10キロで1ポイント)だから、1キロあたり6.25円。これまで古紙回収をやっていなかった自治会や子供会などが、資金稼ぎに古紙回収を始めることもできそうな金額だ。
 関西は、行政が古紙回収に熱心ではない分、民間がいろいろ考えるのは悪くない傾向だと思う。

http://www3.kcn.ne.jp/~kosi/saishin.htm

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食糧自給率アップ

 13年ぶりで食料自給率が上昇したとのこと。といっても40%を割り込んでいたのが40%になったというだけだから、1%上がっただけ…。
 上昇の理由の1つは、輸入小麦が高騰のためコメの消費拡大につながったからだとか。このままコメの消費拡大を続けるため、学校給食が米飯給食の頻度をあげて、パンの日は米粉パンにするなどできればいいのだが…。
 やはり子供のうちに味覚を「コメ」にしておくのが、コメの消費拡大には一番有効だろう。
 農水省が食料自給率50%をめざして、工程表を作成しているそうだが、その割にはこれまで菜種1俵につき5000円でていた補助金がカットされるなど、切り捨てられている農産物もあると聞く。
 どんな工程表か早く見たいものだ。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080805-OYT1T00358.htm

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2008年8月 2日 (土)

外来種の貝で、ホタル絶滅の危機?!

 コモチカワツボというニュージーランド産の巻貝が全国的に増えているそうだ。外見はカワニナとそっくりで見分けは困難、しかしこれを食べて育ったホタルは発光が非常に弱く、雌雄の光によるコミュニケーションができないため交尾に至らないとのこと。
 コモチカワツボは雌雄同体で、干からびた土の上でも2年は生き延びるので、1個でもカワニナに混じっているとあっと言う間に生息地を席捲してしまうそう。
 日本への侵入ルートはわかっていないが、外来種には本当に注意が必要だ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080729/166518/?P=3
 
 ホテイアオイを休耕田に子ども達と植えることで「環境教育」といっている団体があると聞くが、ホテイアオイも繁殖力旺盛な外来種。国際自然保護連合が作成した「世界の外来侵入種ワースト100」に指定されている。安易な植栽はそのうちに困ったことになる可能性が高い。
 子どもに「自然体験」させたいだけなら問題をおこす可能性の高い外来種を使わないでほしいものだ。

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2008年8月 1日 (金)

やっぱり怖い携帯電話(2)

 今度はデンマークの携帯電話に関する調査で、怖い結果がでたようだ。
 子供1万3159人とその母親を対象に調査したところ、「出生前と出生後に携帯電話に接した子供は、感情や行為の問題、活動過剰、友達関係の問題に関する評価テストで、異常な点数やボーダーラインの点数となる可能性が80%高いという結果が出た」とのこと。
 携帯電話利用と行動上の問題に実際に関係があるのか、それとも「携帯電話を頻繁に使う母親は子供に目が行き届いていない」せいなのかはわからないようだが、少なくとも妊娠中の人や小さな子供の前では携帯電話の使用は避けた方がよさそうだ。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0807/31/news030.html

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『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?(3)

 「続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?」について、下記のコメントをいただきました。

7月26日の「続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?」に書かれている「間伐や枝打ちしたときにでる端材を用いた方がよいのです」…うーん、自分で一度枝を拾ってきてナイフでハシを作ってみたらどうだろう?」で、武田氏の記事を間違いと指摘してますが、間伐材は、結構、大きな材木です。間伐材=枝という認識ではなく、木を育てるために、隣の木を切る(初めから、間隔を空けて植えると競争意識がなく、育たないので、間隔を狭めて植える)。 箸を作っている業者さんのページです  http://www.northmall.jp/waribashi/

 ご意見ありがとうございます。
 
 私が武田氏の記事を間違いだと指摘しているのは、間伐材で割り箸を作るか否かについてではありません。日本では昔から端材で割り箸を作っていますし、間伐材で作ることも最近では増えています。アドバシも活躍していますね。私も国産割り箸はそれなりに応援しています。
 29頁「割り箸のように小さなものは、間伐や枝打ちしたときにでる端材を用いた方がよいのです」には、二重の間違いがあります。
 まず、間伐材や枝打ちした枝を「端材」とはいいません。通常、端材とは、柱などをとった残りの部分(背板)をさします。背板以外の余った材を端材ということもありますが、「間伐材」「枝」「端材」はそれぞれ別のものをさします(もちろん間伐材で何かを作ればその残りの部分を端材と呼ぶことはあります)。
 そして国産割り箸を背板や間伐材では作りますが、枝打ちした枝では作りません。

 間伐材と一口でいっても、サイズはいろいろです。ご指摘のとおり、「結構、大きな材木」である場合もあります。植林して何年目で間伐するか、何回間伐するかは土地によっても、林業家によっても異なりますが、一回目の間伐(20年未満)で伐った間伐材は細すぎてあまり役に立たないので森から持ち出さないのが普通です。割り箸にする間伐材も2回目以降のものが多いのではないでしょうか。

 25頁の間伐の説明「ポツポツとまばらに植えますと、自分しかいないと安心して、成長が遅くなります。必ず密に植えなければならないのは、畑にダイコンなどを植えるときと同じです。」も違和感を禁じ得ません。
 木を密に植える最大の理由は、木をまっすぐ育てるためでしょう。できるだけ木を上から下まで同じ太さにまっすぐ育てるためには密植は欠かせません。密植していれば、枝どうしがこすれて自然に落ちることも多く(自然に落ちなかった枝は枝打ちが必要ですが)、節のない材を作るのにも役立ちます。

 ご紹介いただいたサイトを拝見したところ、広葉樹(おそらく天然林)の間伐材を割り箸にしていますね。武田氏が話題にし、私がコメントしているのはあくまでも針葉樹人工林の間伐のことで、同じ「間伐」といってもだいぶ意味が異なります。

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