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2008年8月24日 (日)

ペットボトル再使用実験開始—フタ集めは環境教育??

 ペットボトルのリターナブルビン化にむけた実証実験がようやく開始される。
 なぜ今までやらなかったのか?やる機会はいくらでもあったろうに、洞爺湖サミットなどを経ないと、経済界を納得させるほどの「温暖化対策」が取れなかったということなのか?
 どちらにしても、これはもう周回遅れのレベルではないのだから、一刻も早く実験ではなく全国で実施すべき。
 衛生面での懸念があるのは知っているが、これまでのようなペットボトルの野放し使用の方が余程問題は大きい。

 ペットボトルのフタを集めてボランティアなどという奇妙な回収も始まった。フタをわざわざ原料として使い、その利益をポリオなどのワクチンにまわしてくださる工場は心からの善意でされたことと思うが、フタを集めている小学校などは即刻やめるべきだろう。
 こんなキャップ回収など「環境教育」でも「環境学習」でもなんでもない。ペットボトルの使用を容認するだけで、環境によいことは一つもない。
 ワクチンを寄付したいのなら、フタではなくペットボトルを買うお金をまわした方がいい。そうすれば同じ量のペットボトルで5000倍のポリオワクチンが寄付できる(800個分のフタがポリオワクチン1本20円に相当するため)。
 
 小型ペットボトルの規制がはずれ大量に作られるようになってから、日本人の生活スタイルは確実に変わってきている。
 容リ法で回収を義務づけられ莫大な税金をつぎ込んでいる自治体も、倒産の憂き目にあったリサイクル業者も、小型ペットボトルの被害者だ。早く終わりにして、即刻リターナブルにし、使い捨てに終止符を打ってほしい。

http://eco.nikkei.co.jp/news/nikkei/article.aspx?id=AS1G2201U%2022082008

日本経済新聞
(8/22)環境省、ペットボトル再使用で実証実験
 環境省は22日、ペットボトルの再使用(リユース)について実証実験を実施すると発表した。パルシステム生活協同組合連合会(東京・文京)や首都圏のスーパーと協力。宅配や小売店を通じて販売されたミネラルウオーター入りのペットボトルを飲用後に店頭などで回収、洗浄して再び使用する。
 横浜市や千葉県柏市のスーパー3店舗で、今月末にもリユース専用のペットボトルに入れたミネラルウオーターを販売。宅配方式も9月初めから千葉県で実験を始める。販売時に商品価格に10―20円を上乗せし、回収の際に返却する仕組みを採用する。
 リユースは回収したペットボトルを衣料や文房具などとして再利用するリサイクルとは異なり、ボトルのままで活用するのが特徴。より環境負荷が少ないといわれる。実証事業を通じて回収率やコストなどを検証し、本格導入に向けた検討に生かす。 

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