熱帯林地主に代価を払い、温室効果ガス削減を
フェアウッドマガジンによると、温室効果ガス削減の最も安価な方法は、熱帯林地域の地主に代価を支払って伐採を抑制し、熱帯林を維持することだという論文が発表されたとのこと。
2008/07/21 WIRED SCIENCE:温室効果ガス削減の安価で自然な方法は熱帯林の維持 『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)の最新号で発表された論文で、二酸化炭素を大量に吸収する熱帯林を現状のまま維持した場合の費用を計算した結果、エネルギー経済を転換する試みと比較し、安くつく事が示された。オハイオ州立大学のBrent Sohngen教授(農業経済学)ら経済学者と生態学者からなるチームは、熱帯林地域の地主に代価を支払って伐採を抑制すると仮定して、3通りの試算で炭素固定の効果と費用を計算した。次の20年間で森林伐採を10%遅らせる場合の費用は、年間4億〜17億ドルで、毎年約5億トンのCO2を吸収できる。森林伐採を50%に減少させる費用は170億〜300億ドルで、毎年20億トンを超えるCO2を吸収できる。20億トンといえば、米国が排出する温室効果ガス全体の約3分の1に相当する。 原文はこちら http://blog.wired.com/wiredscience/2008/07/a-cheap-natural.html
確かに下記の表「土地利用の変化と森林業からのCO2排出が最も多い10カ国とその排出量(2000年)」を見ると、CO2排出が多いのは熱帯林のある国が並んでいる。
http://www.earthpolicy.org/Indicators/CO2/2008_data.htm#table6
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