グリーン購入法コピー用紙基準また変わる?!
二転三転したグリーン購入法のコピー用紙の基準がまた変更になる兆し。せっかく古紙100%に決まったコピー用紙の基準にまた「物言い」がついた。
環境副大臣に就任したばかりの吉野氏が、間伐材利用を理由に古紙100%のコピー用紙の基準見直しを求めた模様。彼は、再生紙偽装問題や最終的にコピー用紙が古紙100%に決着した理由をご存知なのだろうか?
上っ面だけを見るのではなく、紙問題全体を見てほしい。今、ここでまた基準をひっくり返すことが一体誰の得になるのか?
製紙会社の間伐材利用技術を上げるため、コピー用紙には古紙か間伐材かのどちらかしか入れてはならないという規則を作るならまだわかるが、おそらくそうはならない。多分、「古紙70%以上、30%を限度に間伐材などの環境に配慮した木材パルプか認証された森林からの原料・・」のようないい加減な基準になるのだろう。それで実際は間伐材などほとんど使われず、印刷用紙同様、オーストラリアからのチップが多用されるに違いない。
間伐材を使いたければ、印刷用紙に入れたらいい。そうすれば現行の基準でもたっぷり間伐材を入れられる。印刷用紙の生産量はコピー用紙の比ではないし、間伐材を使いたければしこたま使えるにも関わらず、現状ではほとんど使われていない。それなのに、わざわざ決まったばかりのコピー用紙の基準を変更しようとするのはなぜだろう?
製紙会社から政治献金をもらったのかと邪推したくなるような今回の指示。日本の環境行政はこのレベルで今後も推移していくのだろうか?
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092901000955.html
古紙100%基準見直しを 間伐材利用で環境副大臣吉野正芳環境副大臣は29日夜、再任後の記者会見で、間伐材の利用を促進するため、古紙100%のコピー用紙の購入を政府機関に義務付けているグリーン購入法の基準を見直すよう同省に指示したことを明らかにした。
吉野氏は、間伐材を原材料に使った用紙の購入も認めることなどを想定しているとみられるが、間伐材の配合率など具体的な見直し内容については「まだ言えない」と明言を避けた。
環境省は今後、林野庁と協力し、見直しの前提となる間伐材の安定供給が可能かどうかを検討する。
環境省は再生紙の古紙配合率偽装問題を受け、政府が購入するコピー用紙の古紙配合率を70%まで引き下げる方向でいったんは検討したが、古紙100%の用紙について製紙業界の供給体制が整ったとして、現行の購入基準の維持を決めた経緯がある。
吉野氏は、森林の違法伐採対策を考える自民党の検討チームの座長として、間伐材の利用促進を政府に求める要望書をまとめている。2008/09/29 23:05 【共同通信】
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008092900892
コピー用紙原料に間伐材を=温暖化対策へ森林保全プラン−環境省環境省は29日、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を吸収する森林の保全に向けた「地球・森林アクションプラン」を発表した。森林の生育に必要な間伐を促すため、グリーン購入法に基づいて政府が率先して購入するコピー用紙の基準について、原料として間伐材を活用するよう見直すことを盛り込んだ。
プランは、吉野正芳環境副大臣が中心になって作成。温暖化対策のために、林業の採算性を改善する仕組みづくりの重要性を強調している。
政府が調達するコピー用紙は、現行基準で古紙配合率100%の物に限っている。プランは、間伐材の活用を促すような基準に見直すことや、原料としての間伐材利用状況を製品に表示する取り組みの推進を求めている。(2008/09/29-21:20)
※関連記事:「また変わる?コピー用紙の基準 どう考えてもおかしい環境副大臣のごり押し」につづく
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