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2008年11月

2008年11月21日 (金)

権力に翻弄?コピー用紙の古紙配合率引き下げがついに決定

 二転三転どころか七転八倒?のグリーン購入法のコピー用紙古紙配合率基準。ついに吉野副大臣の執念が実を結んだようで、100%でなければならなかった古紙配合率は「70%以上」と引き下げが決定した。
 引き下げ理由はTBSによると下記になる。

(一部抜粋)製紙メーカーが技術開発で古紙100%のコピー用紙を生産できると表明しましたが、環境省は必要な量をまかなえないと判断、来年度から古紙の配合率を最低70%に緩和し、環境負荷の小さい間伐材などの利用も認める方針を固めました。(TBS News)

 このニュースが、環境省の発表をそのまま報じたものだとしたら、発表そのものが真実とは思えない。「環境省は必要な量をまかなえないと判断」したことはないはず。古紙100%のコピー用紙で必要な量をまかなえると判断したからこそ、100%に決定したのだ。現に古紙100%の再生紙生産は、王子製紙や大王製紙、日本製紙らの生産量をあわせると国の機関が使う量をまかなえる。
 これから日本は古紙余剰時代に突入する。関東製紙原料直納商工組合の11月分中国向け古紙輸出がストップするなど、その徴候は既に現れている。それにも関わらず、「間伐材利用」を盾に古紙基準を引き下げるのであれば、「古紙70%以上で、古紙以外は国内で発生した間伐材か廃材、端材などを原料にした再生紙であること」とすべきだ。
 共同通信によると「認証材」も認める方向だが、認証材はピンキリだから、信用できないものもあり、すべての認証材を認めてしまうと間伐材などはほとんど入らなくなるだろう。

 (前略)新たな基準では、古紙の配合率は70%以上とする。古紙以外の原料は間伐材のほか、植林や生態系の保護により持続可能な経営をしていると民間非営利団体(NPO)などの第三者機関が認証した森林の木からできるパルプなどを使うことが基本条件。これに加え、ごみの量を減らすため紙が薄く単位面積当たりの重さが軽いことなども点数化し、総合評価する。(共同通信)

 再生紙をいろいろな基準で点数化して総合評価するための評価基準を検討すると聞いたときから、嫌な予感はしていた。やはりこうなってみると点数化の主目的は「古紙配合率を下げるための美しい言い訳」としか見えないのはひねくれすぎた見方だろうか。

<今回の報道について詳しく掲載されているサイト>
http://blog.goo.ne.jp/wa8823/e/fa24d89e7d1fc6823dee39142fbcef35

<関連記事>
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2008年11月20日 (木)

ペットボトルのリターナブル化に黄信号?

 「紙市場」によると、PETボトルリサイクル推進協議会は環境省が設置した検討会で行ったリターナブルペットボトルについてのドイツ視察報告を受けて、ペットボトルのリターナブル化は解決困難な課題が多く、安全を担保できないという業界スタンスを示したそうだ。
 確かに、リターナブルペットボトルの安全性への疑問は以前からデポネット(EPRとデポジット制度の実現をめざす全国ネットワーク)でも指摘していたし、環境省はペットボトルリユース実証実験の2次販売を延期したので、「やっぱり…」という気持ちもないではないがとても残念だ。
 技術開発で安全性への疑問が払拭できることを願うが、それまで「軽量化」や「リサイクル」などだけですませてよいはずはない。
 ペットのリターナブル化がすぐにはムリなら、リターナブルのガラスビンを普及させるような社会システムを早急につくるべきだ。市民団体や自治体頼み、業界まかせのやり方ではペットボトルの氾濫はとまらない。
 環境省は19日、環境税導入を自民党環境部会に要望したそうだが、ペットボトル規制も周回遅れにならないようお願いしたい(既に2周遅れかな?)。

 (2009.8.2追記)
 ドイツ視察報告を全文読んだところ、リユースペットボトルは黄信号ではなく、まだ正常に機能していることがわかった。
 ディスカウントショップでワンウェイのものばかりを大量に扱っているため、リターナブルボトルの比率が下がってきたことは確かではあるが、それ以外には問題ないようだ。ドイツでは適切な装置を導入することで安全性も担保しており、日本でもやる気さえあればできないはずはない。
http://www.env.go.jp/council/36pet-junkan/y360-05/mat02.pdf

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10377

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20081119AT2G1900119112008.html

http://www.beitsubo.com/news/article.asp?news_id=14951

PETリサイクル 07年度回収率69・2% 課題多いリターナブル化

PETボトルリサイクル推進協議会は10月28日、経団連会館(東京都千代田区)で、07年度の活動実績をまとめた「PETボトルリサイクル年次報告書2008年度版」発刊に伴う会見を行い、3R推進に向けた取り組みの進捗状況等を報告した。
 同協議会では、改正容器リサイクル法に対応した取り組み目標「3R推進に向けた自主行動計画」を06年に策定、10年度を目標年度に定め活動している。07年度のPETボトル回収率は、前年度比2・9%増の69・2%。欧州41・1%(07年)、米国23・5%(06年)と比べても高く、引き続き世界最高水準を維持しており、目標回収率75%以上に向け「順調に進んでいる」(服部政夫会長)としている。
 リデュースでは、主要容器サイズ・用途ごとの重量で04年度比3%削減を目指している。07年度は、15種のうち8種で、0・9~10・0%の軽量化を達成した。
 リユースについては、今年3月に環境省がリターナブルPETボトル導入検討会を設置し、その動向が注目されている。同協議会では、リターナブルPETボトルの導入が進んだ欧州を中心とした海外動向の調査研究を実施。それによると、現在オランダやノルウェーなど北欧4カ国ではわずかに残っている程度で、最もシステムが整備されているドイツでも縮小傾向にあると報告した。
 これらを踏まえて、安全性の確保ができていない現段階では、リターナブル化を進めることができず、例え安全性が確保されたとしても解決困難な課題は多く、十分な検討を要するとの業界スタンスを示した。公文正人副会長も「(リターナブルPETボトルを)否定はしないが、現状の洗浄技術等を考慮すると安全を担保できない」としている。
(板紙・段ボール新聞 11月17日)

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2008年11月19日 (水)

ペットボトルリサイクルの危機

 これまで心配されていた事態がついに現実になった。
 中国へのペットボトル輸出にかげりが生じ、かつて元気だった国内でのリサイクルも既に弱体化。このままいけば町中にペットボトルがあふれる日は間近だ。
 今朝のNHKによると、板橋区では廃ペットボトルの入札価格が以前の4分の1になり、落札した業者も「板橋区のペットボトルはきれいなので今回はたまたま落札したが、次回はわからない」とコメントしていた。

 この危機は、板橋区だけの問題ではない。中国向け廃ペットボトルルートが止まれば容器包装リサイクル法による再商品化事業者へペットボトルが大量に流れ、国内ルートの混乱も避けられない。
 なぜこのような事態を招いたのか。
 ペットボトル再生事業といえば帝人が有名だが、その帝人が「ボトルtoボトル」事業の休止を発表したのは今年10月2日。帝人ファイバーが事業を始めた当初は容リ協から1kg当たり70円の委託料を受けて処理していたが、近年は使用済みペットボトルの海外輸出が進み有償に。採算が取れず、ついに休止を決断したという。
 帝人と同様に再生事業を行っていたペットリバースも、今年6月に破産。この2社はケミカルリサイクルだが、根来産業などペットボトルのマテリアルリサイクルを手がけていた工場でも手痛い目にあっているところは多い。
 ペットボトルのようなワンウェイ容器に何の規制もかけず、大量に作ることを放置し、リサイクルだけで解決しようとした国の政策が間違っていたのは確か。その間違った政策に翻弄された企業も犠牲者だが、リターナブルにするなど政策的に大量生産・大量消費を阻止することはいくらでもできたはずなのに、このような不備なシステムに付き合わされ、大量の廃ペットボトル回収費用を税金で支払わされている国民も犠牲者といえる。

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2008年11月14日 (金)

セブンもLED照明に

 日経新聞(2008.11.13)によると、セブンーイレブン・ジャパンは12月から、新たに開業する全コンビニの看板や屋外照明の光源に、LEDを採用するそうだ。
 これにより、従来の蛍光灯に比べて電気使用量を約75%節減出来るとのこと(CO2換算で1店あたり1.8トン削減できる計算)。

 ローソンは2009年3月から、看板などの他、店内の照明器具にもLEDを使うといっているので(「ローソンが照明をLEDに切り替え」)コンビニのエコ度は深夜営業規制をけん制するためか、高まっている。
 ついでにレジ袋も有料化してくれればー。

 それにしても、デパートはエコ化されているのだろうか?デパートは旧態依然としていて、コンビニよりエコ化が遅れているようにみえる。ブランドイメージを大切にするのはよいが、高級感=過剰包装ではないはず。

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2008年11月12日 (水)

古紙の問屋買値が下落 国内需要も減少

 昨日(2008.11.11)の日経新聞↓によると、古紙の問屋買値が下落したとのこと。

東京地区で新聞古紙が1キロ12-15円、雑誌古紙が9-11円、ダンボール古紙が10-13円とそれぞれ前月比0.5-3円下がった。新聞古紙は4年9ヶ月ぶり、雑誌・段ボール古紙は約7年ぶりの値下がり。国内、輸出向けとも製紙会社の需要が急速に鈍っていることが背景にある。(一部抜粋)

 国内メーカーは古紙の購入量を1-3割減らしているそうだ。中国向けの輸出がストップし、旺盛だった国外需要が急減している今日、国内需要の減少は、回収古紙が古紙問屋のストックヤードからあふれた1996年頃の現象を彷彿させる。
 

 (前略)国内の製紙各社が古紙仕入れの建値を下げていない。だがこれまで競合する輸出価格の上昇に応じて古紙問屋に払ってきた1キロ2−5円の割増金(プレミアム)を「段階的に引き下げている」(大手古紙問屋)。
 国内メーカーは軒並み古紙の購入量を1−3割減らしていることもあり、古紙問屋の手取り収入が減少している。古紙問屋は回収業者からの買値の一段の引き下げを検討しているようだ。(以下省略)(2008.11.11 日経新聞)

 以前の古紙余剰問題は、中国への輸出により解消された。しかし、今度もし余剰になれば、逃げ道はない。
 もちろん、古紙が一時的には巷にあふれるにせよ、景気後退とともに古紙の発生量も減り、以前ほど余剰は続かないという可能性もある…。

 それにしても今回の「輸出ストップ」はあっという間の出来事だった。 
 北京オリンピック開催期間中、空気汚染防止対策で製紙会社が操業を一時ストップせざるをえなくなり古紙価格は下がったが、オリンピック閉幕とともに価格が回復…と思ったらすぐにまた下落。下落理由は確か「米国向けの繊維価格が下がりそれに連動」などの理由があげられていた。そうこうしているうちに、ついに輸出がストップ。
 古紙価格の変動を見ていると、そのときに世界に何が起きているかも多少わかるような気がする。

 ※古紙価格の変動は下記に詳しくまとめられています。
「11月分古紙輸出中止!!需要減で中国価格急落 関東の古紙組合ー東京23区のごみ問題を考える」
 


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2008年11月 2日 (日)

古紙、雑品、中国向け輸出ついにストップ

 昨日(2008.11.1)の日経新聞によると、関東製紙原料直納商工組合は11月分の古紙輸出を中止したそうだ。「世界的な景気の減速で古紙の需要が急減、中国の価格が急落したことが理由」とのこと。
 今回は商社10社のうち、7社が見積もりを出すことを辞退し、残りの3社の価格も、国内価格を大幅に下回ったため、「海外の暴落相場に合わせて売ることは出来ない」(同組合)と判断したという。
 古紙だけではない。日刊資源新報によると、雑品(ミックスメタル)も停止状態。

http://www.shigenshinpou.com/news/weekly2.htm

再生資源市場 中国向け喪失の危機 雑品輸出などが事実上の停止状態

 国内再資源化業者が最も恐れていた事態がやってきている。これまで旺盛なニーズの下で輸出ドライブが続いてきた中国向け雑品(ミックスメタル)の船積み輸出が買い止め状態に陥ったことを契機に、国内に拠点を持つ中国向け荷受けヤードの多くも商い停止を余儀なくされている。

 非鉄金属スクラップを取り扱う再資源化業者の多くが、これまで頼ってきたスソ物(低品位)非鉄スクラップや鉄付き非鉄などの売り先が一転して市場から姿を消してしまったことで、マーケットは既存のルートの停滞とあわせ、軒並み開店休場状態となっている。

 9月中旬以降、雑品市場はこうした状況が続いており、一部では中国に着いた商品が様々なクレームをつけられた後、キャンセルされて日本に戻されたケースもあるほど。金融不安による実体経済の急速な悪化は、中国国内でも深刻化しており、更に儲からないとなれば即ビジネスを停止すると謂われる買い方が貿易商談をストップさせている。(以下、省略)

 このまま停止状態が続くと、古紙も雑品も日本中にあふれ、ごみになりそうだ。廃ペットボトルの高価買取が取りやめになるのも時間も問題だろう。

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2008年11月 1日 (土)

古紙配合率表示は始まったけど…

 再生紙偽装問題の再発防止策の一環として、「古紙パルプ配合率○%以上」というような表記が7月1日より始まっている。この実数表示を7割以上の人が指示しているようだ。
 日本製紙連合会が7月に実施した「古紙配合率問題イメージ調査」の調査結果報告によると、わずか12.6%の人しかこの表示のことを知らなかったが、「有効だと思う」人は「少し有効だと思う」も含めると7割以上に達している。
 しかし、「私用紙選択時の重視点」は、「品質」9.8%、「環境重視」9.5%を抑えて、「価格」が71.3%とダントツ。これを見る限りでは、日本にはグリーンコンシューマーは1割もいないのか、と呆然とする。が、再生紙をできれば利用したいと思っている人はなんと90.1%!と再生紙利用意識は高いことがわかる。
 ではなぜ価格の安い再生紙のトイレットペーパーが、高いバージンパルプのトイレットペーパーに近年シェアを奪われているのか?とスーパーの衛生紙の棚を見る度、疑問は深まる。

「古紙配合率問題イメージ調査」の調査結果報告↓
https://www.jpa.gr.jp/file/release/20081024031014-1.pdf

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