レジ袋有料化 成功と失敗の分かれ目は?
川口市で11月からレジ袋有料化したのを機に、住友商事系スーパーのサミットが川口市内の1店舗を有料化したところ6%売上が減少。有料化を中断するとのニュースが先般話題となった。これから有料化を控えた地域の事業者は浮き足立つのではと心配していたが、先日行われた日野市の事業者会議(今年7月から有料化実施予定)では話題には上ったものの、それを理由に有料化をやめるという事業者はでなかったようで、ひとまず安心。
と思っていたところ、今度はベルク川口前川店も中断するといいだした。
こちらは有料化した直後に近くに有料化していないドラッグストアができたこともあり、7%から9%の売上減だそうだ。
川口市内で相次ぐ売上減少による中断の原因は何なのだろうか?もちろん、レジ袋有料化は関係なく単にこの不況による影響が一番大きいとは思うが、市内で有料化に参加していない店舗が多いということが最も大きい理由だろうか?それとも、市民への啓発がうまくいってなかったとか・・頭の固い反対勢力がたまたま近くに住んでいて組織的に妨害したとか・・?
先日、時々利用している新潟県内のあるスーパーへ行ったところ、これまでマイバッグを持った人などほとんど見なかったのに、突然増えていることに驚いた。新潟県では6月から有料化するという報道はあったものの、まだ一般にはあまり知られていないし、意識されているふうでもない。にも関わらず突然のマイバッグ派の増加・・一体なぜか?
そのスーパーは、レジ袋に店員さんが買った物を詰めてから渡してくれることをサービスとしている。それが買い物客にとってラクチンなので、これまでレジ袋を断るとポイントカードに押してくれる5円分の印などにみんな見向きもしなかった。「レジ袋いりません」のお断りカードもレジ横に置かれてはいるものの、使っている人などまれ。誰がわざわざカードにハンコをもらうために、面倒なことをする?と思っていたら、何なのだろうこの変貌は?!
見回すと、スーパーのあちこちに「レジ袋削減にご協力ください」の張り紙がしてある。レジ台にまで「使用したレジ袋をご持参いただければその中に商品をお入れします。どこの店のレジ袋でも結構です」などと貼ってある。
そうか、店が本気になったんだ・・と思った。店の本気が消費者にも伝わった。おそらくこの店舗は6月からの有料化にむけて、今から本気でレジ袋を減らそうと考えたのだろう。もちろんそれだけでなく、他にも理由はあるのだろうが、とにかく1店舗でも多くのスーパーが地域で一斉に強気で取り組む、そうでなければ有料化は成功しにくい。
市内に複数店舗持っている事業所が、様子見をしながらおそるおそる1店舗ずつ有料化を「お試し」している例も散見するが、それでははじめから負け戦をしにいくようなもの。消費者になめられても仕方ない。
それにしても、国が一斉にスーパーやコンビニのレジ袋無料配布に規制をかけていれば事業者も地方自治体も苦労しなくてすんだものを、本当にこの国はリーダー不在だとつくづく思う。
| 固定リンク
| トラックバック (0)
最近のコメント