« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »

2009年5月

2009年5月29日 (金)

レジ袋を飲み込み、危機に瀕するオサガメ

 スーパーのレジ袋有料化は各地で進んでいるが、ドラッグストアやホームセンター、コンビニはレジ袋削減の動きが鈍い。先日、市内のドラッグストアにアンケートを実施したが、削減方法など考えてもいない事業者が多数を占めることがわかった。
 川口市の例を見ても、環境意識の低いドラッグストアは、スーパーのレジ袋有料化の邪魔をしてしまう。

 海岸に死骸で打ち上げられるオサガメを解剖すると、その40%近くからプラスチック製品が見つかり、直接の死因になっている場合もあることが、カナダの研究グループの調査でわかったとのこと。
 ドラッグストアやコンビニは、レジ袋のような迷惑なものをいつまで無料で配るつもりだろうか?
 
http://sankei.jp.msn.com/science/science/090420/scn0904200901001-n1.htm

レジ袋食べる海亀急増 クラゲと誤認、オサガメ
2009.4.20 08:58 
 現存する最大の海亀で、絶滅の恐れが極めて高いとされるオサガメのおなかからレジ袋などのプラスチック製品が見つかる割合が1960年代後半以降、急増していることが、カナダ・トロント大などの研究グループによる20日までの調査で分かった。
 世界各地の海岸に死骸(しがい)で打ち上げられるオサガメの40%近くからプラスチック製品が確認され、中には消化管に詰まって直接の死因と疑われる例もあった。
 クラゲを主食とするオサガメは、海面に漂う袋などを餌と誤認して飲み込むことが多いとみられる。研究グループは「海に浮かぶ大量のプラスチックごみが生息状況を悪化させる一因となっている」と指摘した。
 グループは1885年から2007年まで、死んで打ち上げられたオサガメの解剖記録などに、自らの調査結果を加え、計408匹の胃の内容物などを調べた。

| | トラックバック (0)

2009年5月25日 (月)

どうなる?!温暖化対策の中期目標

 5月24日に行われた「地球温暖化問題に関する懇談会」の議事次第が先ほど公開された。もちろんテーマは、地球温暖化対策の中期目標について。
 「各国の公平性」などをいいわけに「選択肢2」を選んでいる日本商工会議所には大変失望した。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tikyuu/kaisai/index.html

 経団連も商工会も、中期目標を高く設定すると「失業者数の増加」を招くと周りを脅しながら、要は自分の目先の利益を守ることしか考えていないように思えてならない。

| | トラックバック (0)

2009年5月23日 (土)

静岡県初の女性市長誕生なるか?!

 まもなく島田市の市長選。市長選には長年ぶれずに環境問題に取り組んでいる「つだ恵子氏」が出馬している。
 もし当選したら、静岡県で初めての女性市長だとか。「女性の社会進出が遅れている国は、国民の半分の力をいかしていない」の言葉通り、最近の日本はいろいろな面で先進国とは言い難い。
 女性だったら誰でもいいわけではもちろんないが、津田氏なら島田を変え、静岡県をも変えそうだ。

| | トラックバック (0)

2009年5月22日 (金)

COP10は大丈夫?

 名古屋市経営アドバイザー(環境)への武田邦彦就任にショックを受けていたところ、さらに愛知県副知事が塾長を務める「あいち環境塾」の講師の一人が武田氏だということがわかった。
 2010年10月に開催される「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10)の開催地は名古屋。こんなことで大丈夫なのだろうか?
 ちなみに、環境塾での氏の講義テーマは「まちがった環境問題への認識」だそうだ。

| | トラックバック (0)

2009年5月21日 (木)

どうなる?!名古屋市の環境政策

 名古屋市には期待していただけに、大変がっかりした。
 ごみの非常事態宣言以来、名古屋市は環境政策の先進地域だったはず。ごみ削減をめざし、全市でレジ袋を有料化したり、来月からは容器包装とその他の廃プラを一緒に回収しマテリアルリサイクルする実験に協力することにもなっている。
 市長選にはなんの関心もなかったので知らなかったが、先の名古屋市長選で河村たかし新市長が誕生したそうだ。その誕生に貢献した政策集団「チーム河村」のメンバーにあの「なんでも燃やせ、リサイクルはするな、もっとCO2をだそう、温暖化が待ち遠しい」などトンデモ発言を連発し物議をかもしている武田邦彦がいたという。
 先日(2009/5/14)、市経営アドバイザーとして10名委嘱されたそうだが、既に就任していた1人を加えると全部で11名。このうち、9名が「チーム河村」のメンバーで、武田氏も環境担当としてアドバイザーに就任したそうだ。
 ブレインが武田氏では、名古屋市の環境政策は転換を余儀なくされるだろう。とても残念だ。
 それにしても、名古屋市民はそれでいいと思っているのだろうか?

http://mainichi.jp/chubu/newsarchive/news/20090515ddq041010017000c.html

http://www.asahi.com/politics/update/0514/NGY200905140009.html

| | トラックバック (0)

2009年5月20日 (水)

火力発電所でバイオ燃料の利用拡大すすむ 輸入チップは製紙原料と競合?

 昨日(2009.5.19)の日経新聞夕刊によると、電力会社は火力発電所でのバイオマス燃料の利用をすすめているとのこと。
 「新エネルギー等電気利用法」により、一定量の自然エネルギー導入を義務づけられているため、CO2排出ゼロとみなされるバイオマス燃料を利用することで、2008年度—2012年度の平均で発電量あたりのCO2排出量を1990年比で約2割削減する計画をクリアするための対策だという。
 バイオマス燃料を石炭に混ぜて使う電力会社は次のとおり。

 ○沖縄電力(2万トン)2010年度(予定)※地元で発生する建設廃材を利用。具志川火力発電所の出力15.6万キロワットの2基の発電機で石炭に重量比で最大3%混ぜて使う予定。
 ○中部電力(30万トン)2009年度(予定)※オーストラリアからの輸入チップを利用
 ○関西電力(6万トン)2008年8月 ※輸入(注1)
 ○中国電力(2万−3万トン)2007年8月 ※間伐材など
 ○北陸電力(1万—2万トン)2007年7月 ※樹皮や木くず
 ○四国電力(1万トン強)2005年7月 ※樹皮など

 沖縄では、地元の廃棄物処理会社が共同で作った施設で建築廃材を砕いて不純物を除き、ペレット状に加工した燃料を使うそうで、ごみ問題とCO2削減を同時に解決。中国電力や北陸電力、四国電力も使い道のない樹皮や間伐材などを使うため、地元に喜ばれていることだろう。
 中部電力や関西電力は、チップを輸入に頼る方が安定的に大量に使えるのはわかるが、まずは少量でもいいのでぜひ地元の廃材や端材などを使うべきではないだろうか?カウントされないとはいえ、輸入時に排出されるCO2排出量はバカにならないし、オーストラリアからの輸入チップは原始林からの木も入ってきている可能性が高い。おそらく製紙原料と同じようなユーカリチップを輸入するのだろうから、バイオマス燃料とはいえ、それを燃やすことがなぜ環境によいのか疑問だ。近場の建築廃材や間伐材を利用する途をぜひ探ってほしい。
 そういえば東京電力は…?

(注1)関連ブログ 関電 バイオマス発電開始ー木質ペレットは外材?

| | トラックバック (0)

2009年5月15日 (金)

廃プラの混合回収 6月より実験開始

 容器包装リサイクル法に基づく2009年度の再商品化事業者の落札結果が公表された。
 ペットボトル価格は急落、その他プラスチック製容器は高止まりとのこと。その他プラが高止まりしたのはマテリアルリサイクルが価格を押し上げたためだという。
 マテリアルリサイクルはPEやPPを抜き出してリサイクルし、残りは他工場へ運びサーマルリサイクルなどされることが多いそうだ。つまり、マテリアルリサイクルは容リ法で回収され、再資源化工場に運ばれてもその約5割ほどしかされていないことになる。そのため、マテリアルリサイクル優先の現制度を見直す声が高いようだ。
 そのせいか、容器包装リサイクル法のその他プラの回収に変化がでてきた。
 経済産業省が、平成21年度一時補正予算「低炭素社会に向けた技術シーズ発掘・社会システム実証モデル事業」で、名古屋市の協力の下、プラスチック製容器包装と製品プラスチックを混合回収した廃プラを対象に、2ヶ月間3000世帯のごみで6月から実験を開始する。
 マテリアルリサイクルの可能性を検証するためとのこと。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0420090514caaj.html

未来樹脂、家庭の廃プラを樹脂製品に再生する実験に着手
 【立川】未来樹脂(東京都小平市、荻原岳彦社長、042・346・1131)は、家庭から出たペットボトルとトレー以外のプラスチックゴミを樹脂製品に再生する実験に着手する。容器包装リサイクル(容リ)法上の義務がない廃プラスチックが混ざったゴミをマテリアルリサイクルする試みになり、実施に向け経済産業省の資金支援と名古屋市の協力を取り付けた。マテリアルリサイクル率の向上は年間1000万トン以上の二酸化炭素(CO2)を削減する方策になるといわれ、実験を通じて商機を探る。
 実験はまず名古屋市に容リ法対象のペットボトル、トレー以外の容器包装ゴミと、バケツやプランターなどプラスチック素材100%の「製品プラスチック」ゴミの混合回収を委託。市は約3000世帯を対象に、6月から2カ月間協力する。
 未来樹脂は約20トンの混合ゴミからマテリアルリサイクルする上での原料となる再生ペレットを約10トン製造。
(掲載日 2009年05月14日

 この実験の成功で、全国に混合回収が広がることを期待している。

 それにしても、奈良市の容器包装プラは現在ケミカルリサイクルされているそうだが、もしマテリアルリサイクルの工場へ行った場合のことを考えると心配になる。
 減容施設で既に4割省かれて(破袋機で破れない二重袋で出す市民が多いため)、リサイクル工場に運ばれた残りの6割のうちまた半分省かれるということは私たちが回収に出しているプラの3割しかマテリアルリサイクルされないという計算。やはり過剰な包装やレジ袋などは初めからもらわない、買わないで「元から絶つ」必要がある。

| | トラックバック (0)

2009年5月 4日 (月)

モスのコーヒー、認証豆に切り替え

 日経新聞(2009.5.1)によると、5月15日から順次「モスバーガー」で提供されるブレンドコーヒー(220円)やカフェラテ(260円)など4商品は、日本農林規格(JAS)適合の認証と森林・河川の保護に尽力した農園に授与される認証の双方を得た豆に切り替えられるそうだ。
 「両認証を持つ豆に導入するのは、大手ファーストフードでは始めて」とのこと。
 ハンバーガーショップへは滅多に行かないけれど、モスバーガーはごみの削減にも取り組んでいるらしいから、今度いってみようかな

| | トラックバック (0)

2009年5月 2日 (土)

まぎらわしい容器包装プラ分別に朗報 

 政府は、すべてのプラスチック製品をまとめて回収し、再処理することを事業者に義務づけることにしたようだ。
 プラスチックを容器包装とそうでないものに分けるという難しい作業もこれでなくなる。理解しにくい分別だから、分別の不徹底に困っていた自治体も多かったはずだ。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090501AT3S1702V30042009.html

 廃プラすべて再処理、事業者に義務づけ 政府が検討

 政府はすべての廃プラスチック製品を再処理する仕組みをつくる。現在は別々に回収しているコンビニ弁当などの容器包装とほかのプラスチック製品をまとめて回収し、新たにプラスチック製品にしたり、燃料にしたりすることを事業者に義務づけることを検討する。資源の効率利用と温暖化ガスの削減につなげるのが狙いだ。
 廃プラスチック製品のうち7割を占める容器包装は全国の半数以上の市町村が分別して回収、容器や食品メーカー、小売業者の費用負担で再処理している。ただ残りの市町村は回収費用がかかるなどの理由で再処理していないほか、それ以外のプラスチック製品は焼却されているのが現状だ。(09:14)

 名古屋は昨年暮れ、容器包装プラと容器包装以外の廃プラを一緒に回収しリサイクルしたいと国に構造改革特区を申請。それを国が却下していたわけだが、容器包装リサイクル法を緩和する今回のプランを既に検討していたからだろうか。

http://www.chunichi.co.jp/article/feature/cop10/list/200903/CK2009030202000215.html

 どちらにしても、プラスチックの分別に悩まずにすむようになりそうで、とてもよかった。

| | トラックバック (0)

2009年5月 1日 (金)

温暖化対策の中期目標 パブコメ募集中

 地球温暖化対策の中期目標に対し、内閣官房がパブリックコメントを募集している。
 詳しい内容は下記のとおり
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tikyuu/kaisai/dai07kankyo/tyuuki_iken_syousai.pdf

 このままでは、産業界から「動員」された人たちが、かなり低い目標値での案を大量に出すそうだ。そうした意見をとおさないためには、高い目標案を提出しなければならない。
 締めきりは5月16日だが、連休中の時間のあるときにでも書いておきたい。

 もし、参考意見を知りたい方は、↓のサイトをどうぞ!
http://www.maketherule.jp/dr5/sites/default/files/PublicCommentMtRSample.pdf


| | トラックバック (0)

« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »