« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »

2009年7月

2009年7月29日 (水)

なぜ西友はもっとレジ袋を減らさないの?

 昨年、世界一の小売企業ウォルマートは、レジ袋を3分の1に削減すると発表した。2013年までに達成するとのことだが、米国内では25%削減、他国では50%削減し、世界平均で3分の1にするということらしい。
http://www.nygreenfashion.com/html/news/20081002.html

 それでようやく、西友がレジ袋を有料化しなかったわけがわかったのだが、そろそろ見直すべき時期に来ているのではなかろうか?
 県内、あるいは市内一斉有料化を実施している地域でも、西友はいつまでも2円の返金方式に固執し、有料化に協力しないため、西友と商圏を同じくするスーパーも有料化に臆病になるという悪循環を各地で生みだしているのだ。2円の返金方式と破れたら交換できるハチドリバッグだけでは削減率は50%台程度。だが有料化したら、80%以上レジ袋が減る。効果の差は歴然としているにも関わらず、西友はすべての地域で有料化には参加していない。
 世の中の景気のいいときは、西友が有料化に参加しなくても、他店がするならウチも有料にするよ、というスーパーが多かった。しかし、景気の後退とともに、西友が参加しないならウチもしない、というスーパーが増えてきている。
 西友はハチドリ計画に参加しているそうだが、ハチドリの話の主旨は「小さいことでもいいからやろう」というのではなく、「自分にできることを精一杯やろう」ということだったはず。
 レジ袋を本気で減らしたいなら、効果の低い返金方式にこだわるのではなく、地域一斉で取り組むレジ袋有料化にはぜひ参加してほしい。そうでないと、西友のある地域での一斉有料化は実現しにくくなってきている。
 たかだかレジ袋かもしれないが、5割減るより8割減る方が、海洋汚染、生物の被害、資源問題、ごみ問題…どれをとってもよいに決まっているのだから。
http://www.seiyu.co.jp/hachidori/index.shtml

| | トラックバック (0)

2009年7月28日 (火)

レジ袋有料化店に報奨金 日野市

 西友と三和の離脱により、2009年7月からのレジ袋一斉有料化が見送られた日野市で、資源ごみの回収に協力的で、レジ袋の無料配布を中止したスーパーに対し奨励金を払うそうだ。

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090727AT1G2700227072009.html

 東京・日野市、資源ごみ回収に奨励金 スーパーなど対象
 東京都日野市は2010年度から、ペットボトルや発泡トレーなど家庭から出る資源ごみの回収やごみ減量に積極的なスーパーなどに奨励金を払う。市による収集の頻度を半減させるのに伴い、民間での回収を促す形だ。資源ごみを購入した小売店などに持ち込むよう住民に求め、市の処理費用を削減する。専門家は「事業者に奨励金を払うのは全国的に珍しい」と注目している。
 日野市は10年度から月に2回だったペットボトルやトレーの収集回数を1回に減らす方針だ。一方で、資源ごみの回収に協力的でレジ袋の無料配布を取りやめたスーパーに資源ごみの回収量1キログラムあたり数円の奨励金を支給する計画だ。(27日 19:01)

 市の資源ごみの回収費用が減る分を、奨励金という形で資源ごみの回収やごみ減量に積極的な小売店に渡すのは理にかなっている。
 古紙回収に報奨金を出す市が多いのだから、日野市のようにレジ袋を大幅削減したり、トレーやペットボトルの回収に協力的な小売店に奨励金を出す市がもっと増えてもよいと思う。そうすれば、回収している店の「自分で売った以上のトレーが集まる」というぼやきも減りそうだ。

| | トラックバック (0)

2009年7月22日 (水)

レジ袋無料配布で「漁夫の利」

 世界的にレジ袋は有料化の方向で進んでいるが、景気の低迷とともに、かげりが見え始めた。県や市主導の「地域一斉」の有料化から離脱し、独自に無料配布し続ける事業所が増えてきたためだが、広島県のように一部の市町村が離反する事態にもなっている。
 これまでも、有料化した地域で独自路線で無料配布し続ける店はあったが、レジ袋だけのために行きつけの店を変えるような消費者は多くなかったので、無視していてもよかった。しかし、最近は景気の低迷で、レジ袋を有料化すると売上に響くと考える店が増えてきたため、そうも言っていられなくなったという。近隣の店のレジ袋が有料になると、無料配布している店にお客さんが流れ、しかも無料配布の店のマイバッグ持参率まで上がりレジ袋使用量が減るのだとか。
 それならば、地域の他店舗が有料化しても自分の店はしない方がいいと考える店があってもおかしくない。まさに「漁夫の利」。
 しかし、それでは「レジ袋有料化」はこの先広がらないし、レジ袋削減も頭打ちになるだろう。
 先日、あるスーパーのリサイクル品回収ボックスの近くでレジ袋削減の啓発チラシを配っていたところ、ほとんどの人がトレーやペットボトルを入れてきたレジ袋を、脇に設置されたごみ箱に捨てているのを目の当たりにした。
 きれいに洗ったトレーなどを入れて来たのだから、また使えばよいものをわざわざ捨てているのは、どうせまた「タダでもらえる」とわかっているからだろう。
 たとえ5円でも有料ならば繰り返し使う人が増え、レジ袋削減は進むはずだ。

| | トラックバック (0)

福岡の100年後は大丈夫か?

 7月17日、(社)福岡青年会議所が「環境問題はなぜウソがまかりとおるのか」の武田邦彦氏を呼んで講演会を開いたそうだ。テーマが「50年後のこどもたちに残せる福岡そして九州を考える〜実感できる環境の向上を目指して〜」というから、なんともいいようがない。
 経済と環境が完全に一致するとは思わないが、一致点を見つけることは大切だ。一致点を見つける前に、このような懐疑論者の話を聞いて、JCは一体何をしようというのか?環境問題などなかったことにし、50年間安泰ならばそれでよいと思っているのだろうか?

http://blog.goo.ne.jp/wa8823/e/89f174a0a18812e7df5c2c3ab6218590

| | トラックバック (0)

日本企業はまだAPP社の顧客?

 JATAN(熱帯林行動ネットワーク)のJATAN NEWS(2009.7.15)によると、米国のオフィス用品販売業界トップのステイプルズが、オフィス・デポに続いてAPP社との契約を打ち切ったとのこと。同社は、APP社を相手に過去11年間、顧客関係を続け、コピー用紙を中心に同社チェーンストアで扱う紙製品のおよそ5%をAPPから購入し、同社プラン土として販売してきたという。
 また、豪州最大の小売業者、ウールワースも2008年8月、APP社との契約を破棄することを表明したとのこと。ウールワースはこれまで「精選ブランド」というラベルで、APPから購入したトイレットペーパーやティッシュペーパーを「持続可能な木材原料」から生産された商品という触れ込みで販売していたという。
 しかし、国際森林研究センター(CIFOR)の最近のレポートによると、APPはその調達原料の6〜7割を依然としてスマトラの自然林皆伐から得ているという。また「仮にその紙が植林材由来のものであっても、その植林がサイ、トラ、オランウータンのかけがえのない生息地を犠牲に開発された以上、持続可能であるはずはない」とのこと。

 日本では、リコーがWWFの働きかけに応じ、すでにAPP社との取引を停止しているが、アスクルやコクヨはいまだに顧客であり続けているそうだ。
 WWFのホームーページには「責任ある紙・木製品の調達」を積極的に推進している会社の方針が掲載されている。
http://www.wwfsanshoukai.jp/choutatsu/choutatsu01.html#moriima

 WWFによると、日本で利用するコピー用紙の約20%がスマトラ島産の木材を原料としている。「日本をはじめ、海外の消費者が、紙や木材の原料がどこから来ているのか。よく確かめ、原産地の明らかでない製品を利用しないこと。それが、インドネシアに残された自然林を守り、オランウータンなどの貴重な生物の存続につながる」という。

| | トラックバック (0)

ペットボトルリユース実験に疑問

 昨年8月から今年3月にかけて行ったペットボトルリユース実験の結果がまとまった。
 2回実施したところ、店頭での回収率が50.6%、宅配では95.4%だったという。店頭での1回目の回収率は67.2%、2回目が21.9%と2回目の回収率が低い。この原因は、2回目の回収期間が約2ヶ月だったことが大きいのは間違いないだろう。
 なぜ2ヶ月の回収期間になったのか?飲料水の風味不良が発覚し販売が遅れたことが上げられているが、販売が遅れたのなら回収期間も遅らせればすむことなのに、環境省が「年度内」にこだわったためか、それとも、ハナから悪い結果が出てもいいと思っていたから強行したのか…?どちらにしても、6ヶ月の実験から得られたはずの結果が薄れたようで残念だ。
 スーパーでペットボトルを買うのは、すぐに飲みたいというより、いずれ飲むつもりで買う人の方が多いのではなかろうか?2ヶ月の回収期間では、飲み終わっていたかどうかも怪しい。棚で出番を待ったまま、2ヶ月が過ぎてしまったものもあっただろう。また、日本で最初のリユースペットボトルを「記念品」としてしまいこんだコレクターもいたかもしれない。
 どちらにしても、2回の実験でわかったことは、少なくとも宅配の人はリユースペットボトルで支障がなかったということと、もし農薬などが入れられたペットボトルが回収されたとしても、それは適切な装置さえあれば臭気で事前に除去できるので、問題ないということである。
 特に後者のことがわかっただけでも、今回の実験は行った価値があったと思う。(2009.8.2追記)

http://www.env.go.jp/council/36pet-junkan/y360-06/mat01.pdf

http://www.env.go.jp/council/36pet-junkan/y360-06/mat05.pdf

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090715/200163/


| | トラックバック (0)

2009年7月12日 (日)

茨城県内全域でレジ袋有料化、道の駅でも

 7月1日、関東地方で始めて県内全域でレジ袋を有料化した茨城県は、「道の駅いたこ」でも有料化したそうだ。
 道の駅は、県外のお客さんも多いだろうからトラブルも予想されるが、八王子市の道の駅「八王子滝山」でも同日有料化したとのこと。
 道の駅でもレジ袋は買うのが当たり前になる日も近いようだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090702-00000095-mailo-l08

http://www.michi-club.jp/detail/event.php?stationid=31

| | トラックバック (0)

レジ袋50%削減の進捗状況を近々発表 英国

 YAHOOニュースによると、「英国環境・食料・農村地域省(Defra)は、レジ袋の使用を50%削減させる国の目標に合わせた進歩状況について、近々発表する」そうだ。楽しみ!

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090709-00000074-scn-bus_all

英国:小売業のレジ袋削減、他国より遅れ
7月9日10時38分配信
 インドを基盤に綿製、繊維製のバッグを英国小売業に提供し続けているシュプリーム・クリエーション(SupremeCreations)を創設したスリ・ラム博士は、英国がポリ袋(レジ袋)の使用制限について、他国に後れを取っているとの発表をした。
 小売業によるレジ袋の削減は、経済的困難から難しい課題であるということが見受けられてきた。しかし博士は「環境破壊の大きいレジ袋から代わりの手段への切り替えを手助けし、消費者と共にその働きが期待されるのは小売業者であり、これは小売業者の責任とも言えるのである。」と語る。
 アイルランド、インド、南アフリカ、ヨーロッパのほとんどの地域と異なり、英国は、使い捨てのレジ袋に税金を課していない。英国国内では、テスコ、Coop、Bootsといった自社ブランドのリサイクルバック(エコバック)を生産している小売業者に加え、更に環境対策を進めている業者も増えつつある。
 英国環境・食料・農村地域省(Defra)は、レジ袋の使用を50%削減させる国の目標に合わせた進歩状況について、近々発表するという。【河野友見】(情報提供:エクール)

| | トラックバック (0)

« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »