輸入ティッシュは環境偽装?輸入量は過去最高 トイレットペーパーも要チェック!
昨日の日経新聞(2009.8.15)によると、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど家庭紙の輸入が増加しているとのこと。
6月のティッシュ(タオルペーパー含む)の輸入量は、「前年同月の2.5倍の3171トンに拡大し、過去最高を記録した」そうだ。「大手量販店などが割安な中国品の取扱いを増やしていることが背景にある」とのこと。
また、「トイレットペーパーの輸入量も前年同月比22%増の1930トン。輸入品の中心は中国品で、トイレットペーパーの約9割、ティッシュペーパーの約6割を占めた」という。
輸入品の比率は3%程度とのことだが、「輸入品の増加が国内需給を一弾と緩和させている」(家庭紙メーカー)との声も出ているそうだ。
この記事から推察できることは、おそらく熱帯林破壊などで悪名高い世界最大級の製紙会社APP社の中国の工場で作られる家庭紙も日本に大量に輸入されているだろうということ。
「ペーパー・トレード ブログ」(2009.8.13)によると、APP(中国)社ではグリーン宣言をしたそうだが、この会社のこれまでの行状(中国での森林破壊…下記、日中韓環境情報サイト参照)やインドネシアでの熱帯林破壊の様子をみると単なるグリーンウォッシュにしか見えない。
つまり、持続可能な林業ではなく、森林を破壊して得た木材で作られ、環境偽装されたティッシュやトイレ紙が、日本の家庭に深く入り込んできている可能性がきわめて高いということだ。
原産国表示されていない紙製品も多いので、自分の買ったティッシュやトイレットペーパーが、どこの国の工場でどのような原料で作られたものかはなかなかわからない。しかし、再生紙製品を購入している限りにおいては、少なくともAPP社の製品でないことは確かであり、そして何より森林を破壊して作ったものでないことも確かだ。
トイレットペーパーもティッシュペーパーも、一度使えば再生できず使い捨て。だから、再生紙で十分。国内の家庭紙メーカーは何度も工場見学しているが、古紙をよく洗浄(墨を抜くため)した後、抄紙機にかけ高温処理するので衛生的だ。
先般の「古紙偽装」発覚の折も、家庭紙メーカーはどこも古紙偽装はなかった(家庭紙の場合は古紙を使うことが難しくないので偽装するまでもない)。
ペーパー・トレード ブログ
↓APP(中国)環境友好的グリーン企業へ前進
http://219.118.216.79/mt/2009/08/app-6.html
日中韓環境情報サイト
↓APPが土壇場で告訴取り下げ 中国グリーン消費最大案件は不戦勝に
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C05022302J
WWFのサイト
↓APP社がまたも乱伐!スマトラの森林が危機に
http://www.wwf.or.jp/activity/forest/news/2008/20080116.htm
(上記のスマトラの森林についてのAPP社の弁明)
ペーパー・トレード ブログ
↓APP 社 森林伐採に声明
http://219.118.216.79/mt/2009/05/app-5.html
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