7月29日、「なぜ西友はもっとレジ袋を減らさないの?」をこのブログに書いた。そのためでもなかろうが、NIKKEIのECO JAPANに「なぜ、西友はレジ袋を有料化しなかったのか?」という記事がでた。
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/column/20090907/102144/
これによると、西友は「社会の流れからすると、有料化するのが1番容易だった」にも関わらず、議論の末「有料化の選択肢はない」との結論に達したのだそうだ。
有料化されたから仕方なくお金を払うとか、節約のためにマイバックを持っていくというのではなく、温暖化防止のために今、自分にできることは何かを一人ひとりが考えて、行動を選択する。マイバッグ啓蒙運動を、その1つのきっかけとしていく。
ということが有料化しない理由の1つだったそうだ。また、こうも考えたという。
「お客さまの意思を尊重する」ことを基本姿勢とするならば、お客さまの意思が介在しないところで決めたことをお客さまに押しつけてはならない。だからマイバッグを持参するかどうか、その行動を決めるのはお客さま自身であるべきだと考えた。
つまり、レジ袋を断るかどうかは、客が決めればいい、ということか。
それなら現在行っている2円のキャッシュバックはなんだろう?本当に客一人ひとりが温暖化防止のためになにができるかを考えて、レジ袋を断ることを選択してほしいというのなら、2円のインセンティブも必要なかろう。
「行動を決めるのはお客さま自身であるべき」だから、有料化ではなく、2円返金というのも解せない。有料化であっても返金方式であっても、客自身が選択することには変わりない。
西友は現在マイバッグ持参率51%のようだが、この数字は西友の努力によるものだけではない。有料化の三者協定を結んだ地域では、客離れのリスクを負いつつ有料化協定に参加した事業者がいる。そういった地域では、消費者の行動が変わり、たとえ有料化協定に参加せず無料配布したままの店でも、マイバッグ持参率はグンと高まっている。リスクを負わなくても効果は共有できるのだ。「フリーライダー」「ただ乗り」ともいう。
西友は初めからフリーライダーするつもりはなかったとしても、現状は間違いなく、そうなっている。
だからこそ達成できている51%という数字を、有料化しなくてもできたととらえるのではなく、他社のお陰もあるということを、謙虚に受け止めてほしい。
そうでないなら、一斉有料化地域の西友店舗のマイバッグ持参率は除外して公表すべきだ。そうすれば、50%をきるのでは?
レジ袋削減の目的は温暖化防止だけではない。生物への影響も大きい。全店舗で有料化しろとはいわないから、せめて一斉有料化した地域では有料化し大幅に減らしてほしい。有料化したら間違いなく8割以上のレジ袋が減るのだから。
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