コンテストやキャンペーンはほどほどに
昨日、省エネ講座で自宅でPDCAを実践している講師の話を聞いた。P(プラン)、D(do実践)、C(評価)、A(点検)で家庭の省エネに成功したとのこと。大変素晴らしい発表で、20年度の経済産業相主催の「省エネコンテスト」で大臣賞に輝いたというのもうなづける。
しかし、、、と、へそ曲がりの私は考えてしまう。
私たちが国に期待することは、コンテストや啓発キャンペーンではない。コンテストも「省エネしよう」というインセンティブの1つだから、必要な施策だなどと思われては困る。
省エネしようと思わない人でも、普通に行動することで結果的に省エネしてしまう・・というようなインセンティブを国に制度化してほしいのだ。
つまり、ポイ捨てするより、店に返す方が「お得」になるようなデポジット制度や、ワンウェイ容器よりリユース容器を使う方が「お得」になるような経済政策、塩素系ラップよりポリエチレンラップを使った方が「お得」になるような誘導策を私たちは国に期待している。
先日、スーパーの人に「一時期は、総菜の塩素系ラップは減ったけれど、最近また増えていますよね」といったら、「塩素系ラップ以外にもダイオキシンが発生するものはいくらでもある。塩素系ラップだけを悪者にするのはいかがなものか」といわれた。塩素系ラップだけを悪者にしているわけではないが、簡単になくせるリスクからなくしていけばいいと思うのは当然だろう。それに、ポリ塩化ビニリデンのラップを使うことで焼却場からのダイオキシンも心配だが、総菜に可塑剤が映らないかも気になる。気にする位なら塩素入りラップでラッピングされているスーパーの肉や魚、総菜は買わないという選択を消費者として行えばいいのだが、一般の消費者はどこのスーパーが塩素系を使っていてどこの店が非塩素系なのか判別できない。
店側に塩素系ラップを控えてもらう方が現実的だが、店が塩素系を使いたがるのは、塩素系の方が少しだけ安く使い勝手も良いからだろう。
使い勝手も改良次第で向上する。スーパーが塩素系ラップを使わないようにし向けることは、容器包装リサイクル法を利用すれば簡単にできるはず。私たちが国に期待することは、そういう施策だ。コンテストや単なる啓発キャンペーンではない。
事業仕分けが終了し削減額が1兆7700億円とのこと。コンテストやキャンペーンの類がどれだけ廃止されたかはまだチェックしていないが、効果の疑わしい事業が大幅に減ったとしたら喜ばしい。
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