バイオ燃料生産用パームヤシ農園も森林?!EUが検討中
フェアウッドマガジン(2010.3.2)によると、EUはバイオ燃料生産用のパームヤシ農園を森林として扱うかどうかを検討中とのこと。
「ある筋からリークされた欧州委員会の文書によると、熱帯雨林がバイオ燃料生産用パームヤシ農園へ次々と転換されていく事を憂慮する各環境保護団体のため、欧州連合はパームヤシ農園を森林として分類する事を計画している」そうだ。これに対し、環境保護団体FoEヨーロッパのバイオ燃料キャンペーン担当者Adrian Bebb氏は「恥晒しの法案」とコメントしたという。
熱帯雨林をパームヤシ農園に転換すると膨大な量のCO2が排出される。そういう熱帯雨林の減少に歯止めをかけるため、COP15でREDD(途上国における森林減少・劣化からの排出削減)が検討されたはずだ。
REDDは、そのままでは商業開発されるなどして減ってしまう森林を守り、炭素蓄積を維持することでCO2削減とみなされるので、途上国の減少する森林に歯止めをかける役割を果たすと期待されている。
しかし、もしバイオ燃料生産のためのパームヤシ農園までが森林にカウントされるようになれば、農園に転換しても森林のままだから、CO2を削減しているとみなされてしまう。REDDはまさに「絵に描いた餅」で、何の役にも立たなくなるだろう。
REDDはCOP15において、数少ない成果の1つ。もし、本当にバイオ燃料生産用パームヤシ農園を森林にカウントするようになるのであれば、熱帯林破壊は止まらない。
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