熱帯林がまた紙に・・サラワクに日本の製紙メーカー進出?
パームオイルやアカシアプランテーションを造成するため、先住民の人権無視が何十年にもわたって続き、道路封鎖で先住民にけが人が出ているマレーシア・サラワク州。そこに、日本の製紙メーカーがプランテーション進出をしそうだ。
現在のグリーン購入法の基準では、古紙100%でなくとも「植林木」であれば、もっとも基準の厳しいコピー用紙でさえも基準がクリアされる。「植林木」と書いてさえおけば、国産材が入っているかも知れない、とか、森林破壊していない、と勝手に誤解してくれる消費者はたくさんいるだろう。
現に泥炭湿地帯にある熱帯林を破壊し、大量に二酸化炭素を排出して作られた「植林木」のインドネシア製のコピー用紙も、安く店頭に大量に並べられ、よく売れている。
いずれ、このインドネシア製コピー用紙と並んで、サラワクからのチップを使った紙製品も販売されるのだろうか。
これまで、サラワクで製紙原料のためアカシアプランテーションを造成していたのは、APPの関連会社であるBPP(ボルネオ パルプ アンド ペーパー社)などだった。そこに日本企業が参入し、残りの熱帯林を破壊し、問題の多い単一樹種植林であるプランテーション経営に乗り出すのかと思うと気が重くなる。
日本がかつでボルネオ島を侵略する前、拓務省拓務局によるサラワクの現地調査が行われた。その記録が『サラワツク王國事情』として残っている(1938年)。サラワクの先住民の各部族の生活や性格、サラワクの輸出品や輸入品の詳細、気候、歴史などが詳細に調査されている。
それとよく似た調査書が、2007年、日本製紙連合会により作られていた。サラワクの気候や産品などが細かく調査されている。
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http://www.jopp.or.jp/research_project/pdf/sarawak2007.pdf
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