« 2010年8月 | トップページ | 2010年10月 »

2010年9月

2010年9月30日 (木)

ケータイが増えるとゴリラが減る?

 先日、国際青年環境NGO a seed Japanが主催する「ケータイゴリラ」のシンポジウムに参加した。青年環境NGOというだけあって、環境イベントには珍しく若者の姿が多かった。

 携帯電話が普及するとゴリラがいなくなるという、まるで風が吹けば桶屋が儲かるのような話だと初めは思ったが、聞いてみるとそれよりもずっと身近でシンプルな問題だった。
 携帯電話に必要なタンタルという稀少金属がゴリラの生息地であるルワンダやコンゴにあり、それを貧しい住民が食糧を持たずに森に入り採掘するため、食糧としてゴリラを捕獲して食べてしまうのだという。
 おかげで、マウンテンゴリラはあと700頭しか残っておらず、ヒガシローランドゴリラは4年で100頭も数を減らしてしまったそうだ。 
 シンポジウムの主旨は、使用後の携帯電話は手元に置かず、回収に協力しましょうというもので、この団体は回収ボックスをあちこちに設置している。
 回収ボックスを設置する前に、なぜデポジット制度で携帯を回収するよう会社や国へ申し入れないのか、生産者責任として回収すべきだろう・・と私としては不満だが、ゴリラを切り口に、若者に環境問題に関心を持ってもらうつもりなのかもしれないと思い直している。
 しかし、もし消費者が購入時に1000円上乗せして携帯電話を購入し、使用後店に戻せば1000円で引き取ってくれる制度になれば、廃携帯の8割は自動的に回収できるだろう。残り2割は、ボランティアが啓発しながら回収するとしても、やはり携帯電話会社は責任として、資源とごみ、生態系の見地から、みずから回収するべきだ。
 もし、どこかの会社がデポジットで回収すると発表したならば、環境団体や環境系議員の人々はほとんど全員その会社の携帯に変更するだろうと思う。生物多様性の今年こそチャンス!ぜひお願いしたい。

| | トラックバック (0)

ペットボトルの漂着 急増

 『月刊廃棄物』9月号によると、和歌山県白浜町 北浜に漂着するごみのうち、ペットボトルが急増しているそうだ。
 10年以上前からほぼ毎日定点観測している京都大学の瀬戸臨海実験場の久保田教授の調査でわかったとのこと。瀬戸教授らが調査を始めたことは一日当たり数個のペットボトルしか漂着しなかったが、近年では日に10個、多い日では20個ほどのペットボトルが漂着しているそうだ。
 今年2月に発生した南米チリの大地震に伴う津波で大量のごみが漂着した際は、ペットボトルだけで計213個打ち上げられたとのこと。外国産のペットボトルも多数混じっていたと思われるので、世界中でペットボトルがポイ捨てされている証拠だと思われるが、日本だけでも早急にこの使い捨て社会を何とかしたいものだ。

 10月7日より「容器包装の3Rを進める全国ネットワーク」が、次の容器包装リサイクル法改正に向け国会請願署名を始めるとのこと。
 国会では全会派一致でないと採択されないため、全会派一致をめざし、請願内容は相当にトーンを落としてあるそうだが、発生抑制と再使用を促進するための署名とのこと。成功を祈りたい。

 署名についての詳細↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/proposal/20100722.html
 

| | トラックバック (0)

2010年9月12日 (日)

森林が海外から狙われるようになった理由は?

 日本の森林を外国の企業や個人が買っているということで、原因を考えていたところ、友人が『官製ワーキングプア』(布施哲也著)のコピーを送ってくれた。
 それによると、日本がアメリカから履行することを約束させられている「日米構造協議」には、日本の投資先をアメリカと競合することになる海外や、国内でも技術開発などの先端産業への投資ではなく、公共事業の投資へシフトすることが求められているという。

 具体的には、土地利用の促進のための税制改革、大規模店舗法の見直し、経済取引慣行の改善、内外価格差の解消などとなっていた。そして、自治体に関係することは、10年間で430兆円(後に増額)を約束させられた公共投資の促進となる。
 最終文書には、こう記載してある。「社会資本整備を高いペースで上昇させてきたが、以前欧米諸国より遅れている分野があることは否めない。……社会資本整備の必要性、重要性を強く認識し、今後とも社会資本の着実な推進を図ることとする」。

 これを読むと、ほとんどの日本人が「無駄なハコモノ事業」と感じながらも、行政によりすすめられていたこれまでの公共事業は、郵政民営化同様に、アメリカから押しつけられた政策だったのか・・と呆然とするが、この中の「土地利用の促進のための税制改革」により、山林が買われやすくなってしまったのだろうか?それで、数年前から問題になっていたこの森林売買問題を政府は放置してきたのだろうか?
 朝日新聞(2010.9.6)によると「日本政府はいま、国際ルールで土地争奪に歯止めをかけられないか模索している。11月に日本であるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で国際的な合意を取りつけたい」というが、外国頼みでなく、国内法でも土地争奪のターゲットにされないようにするべきだろう。
 
 

| | トラックバック (0)

2010年9月 8日 (水)

北海道の森を外国資本が406ヘクタール購入 資本状況不明も798社

 北海道の森林は、大変なことになっているようだ。
 まだ判明していないが、九州や本州の森林も似た状況かもしれない。目的の1つは「排出量取引」といわれているが、それは多分違うだろう。先進国の森林は排出量取引の対象としては利用しにくい。では、目的は何か?「投資」?「ウォータービジネス」?それとも?
 日本の大切な部分は、いずれ外国人に買い占められるのだろうか?まるで植民地だ。
 エジプトやメソポタミアを持ち出すまでもなく、森林を大事にしない文明は滅びる。それは歴史が証明している。森林を勝手に売買したり、安易に用途変更したりできないような農地なみの法規制が至急必要だろう。

http://mytown.asahi.com/areanews/hokkaido/HOK201009070005.html

私有林7カ所、海外資本が取得 所有者・利用目的調査へ 2010年9月8日

 道は7日、海外資本による道内の森林の売買状況を調査したところ、道内の私有林7カ所、計406ヘクタールが購入されていたと公表した。水源を守り、土砂崩れなどから土地を保護する水土保全林を所有する企業を対象にした調査でも海外資本1社を確認。森林の管理を徹底するため、道は所有者や利用目的などの実態把握をさらに進める方針だ。

 道議会水産林務委員会で報告された。道が昨年の道内の私有林の取得状況を調べたところ、新たに取得された732件のうち、海外資本による取得が4件(353ヘクタール)、外国人が3件(53ヘクタール)あった。

 取得された森林は倶知安町とニセコ町が各2件、砂川市、蘭越町、日高町が1件。資本元は中国3件と英国1件だった。外国人の国籍はオーストラリア、ニュージーランド、シンガポールの3カ国だった。いずれも利用目的は、資産保有や現況利用、牧草地となっているという。

 出資割合が不明な企業による取得が110件(3227ヘクタール)あり、道は海外資本かを判別するため、資本状況を引き続き調査するという。

 一方、道が市町村を通じ、道内に水土保全林を所有する企業2217社を調べたところ、8月末現在、海外資本が1社(0.2ヘクタール)あった。道によると、この企業は中国資本で、倶知安町に森林を所有しているという。このほか、代表者や役員が外国人で、海外資本の可能性がある企業が10社(112ヘクタール)あった。

 道によると、転売が繰り返されたり、不動産会社が複数の所有者から森林を買い上げ、その後まとめて転売したりした結果、海外資本が森林を購入したケースを確認したという。

 ただ、798社(1万1386ヘクタール)については、資本状況が不明だった。道は登記簿謄本を確認するなどして所有者の特定を進める。野呂田隆史道水産林務部長は「森林所有者の把握に努め、水資源の保全など重要な役割を担う森林の適切な整備と管理につなげる」と話した。

| | トラックバック (0)

外国資本が日本の森を買いあさる 森林行政は何してる?

9月7日のクローズアップ現代はとてもショッキングな内容だった。

http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2932

この夏、北海道倶知安町の山林が香港企業によって密かに買収されていたことが判明。買収劇の周辺取材を進めると、日本の森林が外国資本の投資マネーの受け皿となっている状況がが明らかになってきた。さらに、日本では林業不振から山を手放したいという地主が増え、中国の投資家に山林を売り込むグループまで登場した。その一方で、日本では、土地の所有権が極端に強いため、外国人による森林の乱伐や水源の枯渇を食い止める有効な手段がなく、国が進める森林再生事業も進まないという問題もある。山林買収騒動を通して森林行政のあり方を考える。

【再放送時間変更のお知らせ】
9月8日(水)午前2:25~2:51〈BS2での放送です〉

 以前から噂のあった日本の森林を外国人が買いあさっているという話が現実のものとなっていた。
 香港や中国、イギリス、オーストラリアの会社などが既に北海道の森林を買っているとのこと。
 前から、早く何らかの対策をしないと外国人が買って大変なことになると言われながら、後手後手に回るうちに、心配が現実のものとなっていたのだ。もう2年も前に買われていたのに、最近になってようやく外国人が買ったことに気付いたとは、話にもならない。
 投資目的の購入だが、本当にすぐにでも手を打たないと、これ以上外国人に森林を買われたら日本は大変なことになるのではないか。
 これも皆、山を開発しやすくするため、自民党時代に規制を緩めたせいだ。
 今の日本の法律では、森林を乱開発し災害などが起きたとしても、わずかな罰金ですむとのこと。
 外国人だから心配、日本人なら安心ということではないが、大事な水源を投資の対象として売買され、安心して暮らせるはずがない。

| | トラックバック (0)

2010年9月 5日 (日)

ウラン鉱山被害と先住民

 「低炭素社会」を問う連続講座の5回目、「原子力エネルギーは気候変動問題解決に役立つか?」へ行ってきた。主催は、エントロピー学会 関西セミナー。

主旨:原子力発電は、発電時の二酸化炭素排出が少ないという理由により、気候変動問題解決の切り札として再評価する動きが活発化している。しかし、ウラン資源開発から始まる核燃料利用プロセスのあらゆる段階で放射能汚染が発生する。また、ウラン製錬後の鉱滓、使用済み核燃料や原発の廃炉は、猛毒の放射性廃棄物であり、環境中に流出しないよう超長期間厳しく管理する必要がある。そのための管理コストやエネルギーコストは甚大である。また、原発稼動中の温排水の問題も看過できない。原子力エネルギーは本当にクリーンで持続可能なエネルギー源なのだろうか。

第一部として、同志社大学経済学部の学生に、原子力エネルギー推進派と反対派の意見を集約した結果を中間報告してもらう。第二部として、アメリカ・ボストンより、タフツ大学医学部教授のブルーギー博士を招聘し、主に公衆衛生学、コミュ二ティー医学の立場から議論いただく。ブルーギー教授は、ウラン鉱山労働者や周辺住民の放射能被曝問題の第一人者として著名である。
講師 第一部:同志社大学経済学部学生
第二部:米国タフツ大学医学部教授 ダグ・ブルーギー博士 

 ナバホのウラン鉱山は既に閉山されているが、今でも被害は終わっていない。うち捨てられた廃石からは放射能が出続けている。
 ナバホのおばあさんが、「この地域にはおじいさんがいない」といっていたのが、印象的だった。鉱山で働いていたおじいさん達は、既にガンなどで亡くなっているのだ。
 米国では、スリーマイル事故のことはよく知られているが、スリーマイルよりもっと大きな放射能被害だったナバホのウラン鉱滓をためていたダムが決壊して、放射能を含んだ水がコロラド川に大量に流れ込んだ事故のことはほとんど知られていないとのこと。
 この川の水で被害を受けたのが先住民だったため、関心がないのだろうか。

 サラワクのパームオイルや紙のプランテーションもそうだが、先住民問題は、環境問題といつもオーバーラップしている。

 10月16・17日はエントロピー学会の全国シンポジウム「低炭素社会を問う」がある。詳しくは、学会ホームページをごらん下さい。

エントロピー学会↓
http://entropy.ac/

| | トラックバック (0)

2010年9月 3日 (金)

ヒートポンプはエコ?フロン放出のエコ製品

 省エネ技術として注目のヒートポンプ。しかし、ヒートポンプのエコ度には重大な疑惑があるようだ。
 気候ネットワークのホームページによると、「ヒートポンプに使用されたフロンの大半が大気中に放出されている」とのこと。
 しかも、「「省エネ型」とした時点から効率を上げるために冷媒フロンを増量している」そうだ。
エコポイントの対象にもなっているヒートポンプ製品も多い上、表示にも「偽装」もどきの疑惑がある。

http://www.kikonet.org/iken/kokunai/archive/pr20100819-2.pdf

 エコポイント制度は、もともと景気刺激策。エコポイントなどと消費者に誤解を与えるような名前をやめて、「消費拡大のための税金還元ポイント」などの名前に変更すべきだ。

| | トラックバック (0)

« 2010年8月 | トップページ | 2010年10月 »