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2010年11月

2010年11月26日 (金)

遺伝子組み換え生物は、生物多様性への挑戦

 クローズアップ現代(2010.11.25)で遺伝子組み替え動物が紹介されていた。成長速度が3倍の巨細鮭やデング熱対策のためにマレーシアで放される予定の自爆遺伝子を組み込んだ蚊、百万以上の遺伝子を合体させた「合成生物」など、恐ろしい生物が紹介された。

http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2970
 
 遺伝子組み換え植物ですら安心できないのに、このような生物が自然界に放たれたらどうなるのだろうか?『ニュー・サイエンティスト』誌2007年3月8日号によると、最新の研究で、このGM鮭は性格を変え獰猛になることが分かり、もし環境中に逃げ出すと、生態系に予測不能の影響をもとらしかねない」(『生物多様性と食・農』(天笠啓祐著、2009年))とのことである。しかも、このようなGM魚は、メスを引きつける力が強い反面、生殖能力が弱いため、種の絶滅の危険性もあるという。
 遺伝子組み換え作物も同じだが、GM生物は生態系に予測のつかない脅威を生み出している。
 

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2010年11月12日 (金)

レアアースから「ジェヴォンズの法則」を考える

 一昨日(2010.11.10)のNHKクローズアップ現代で、レアアースの開発について放映していた。レアアースを採掘するには、レアアースと同量程度のトリウムの処理が必要になるとのこと。放射性物質であるトリウムを処理するには莫大な費用がかかる。中国でこれまでそのトリウムを厳格に管理せず、適当に処理することで安く輸出してきたとすると、環境問題が起きている可能性もあり、そのため輸出量を減らしているのではなかろうかとのことだった。
 レアアースを採掘することは、トリウムをどう処理していくかという問題であり、そのためトリウムを原発に利用する技術をドイツのカールスルーエの研究所では研究しているという。
 レアアースはエコカーや風力発電に使われている。それらの省エネ製品を作るために、新しく原発技術を開発するつもりのようだ。
 最近知った「ジェヴォンズの法則」を思い出した。
 19世紀の英国の経済学者W.S.ジェヴォンズは、著書『石炭問題』に書いているそうだ。石炭枯渇の怖れに対して、作られた熱効率のよい蒸気エンジンは、その「エンジン総台数の増加率のほうが、効率アップによる個々のエンジンにおける石炭消費量の低下率より大きい」(室田「第7章 環境と資源・エネルギー」『環境経済・政策学の基礎知識』,2006)。
 つまり、個々の省エネ製品は、問題解決にはならないということである。もぐらたたきのように、1つ1つ対症療法で問題を解決していくことは、ミクロでみて正しくとも、マクロでみると正しいとは限らない。
 省エネ技術は、結果的に使用エネルギー量をふやしている、ということはありそうなことだ。
 環境問題を解決するには、個別の対症療法でなく、総量規制が何より必要だろう。

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