議員と経団連はグルで原発とTPPを推進?
先日、N県選出の某参議院議員のタウンミーティングに参加した。参加した人々の質問は原発問題に集中し、質問者全員が脱原発への願いを口にした。しかし肝心の先生は、原発については表面的なことしかご存じない様子で、しかもTPPも推進するときっぱり。
せめてもう少し勉強してほしいと、帰宅後メールで原発の発電コストや玄海原発の危険性などについて小出氏(京大原子炉)や大島氏(立命館大)、井野氏(東大名誉教授)などのコメントを掲載しているサイトを紹介したところ、「誰か大学の先生一人が言うだけでは、 「通説」か「異説」かも分かりません。」との返信があった。こちらとしては、大勢の人たちがいっている中で最も説得力があると思われるサイトを選んで送ったつもりだったが、まだこのセンセイの原発必要神話を砕くには不足だったようだ。他の人たちのコメントも片っ端から送るべきか、と迷いつつ、ばかばかしいので中止した。自ら知りたいと思っていない人の前に本を積んでも読む事はないだろう。
それにしても、もう少しまともにモノを考えている政治家だと思っていたが、勘違いだったようで残念。TPPを推進するならするで、メリット・デメリットを詳しく説明するべきで、だからこそ自分は推進だと話してほしかった。それもせず、まるで経団連の回し者のように、関税がかからずに外国に電気製品や車を輸出できることばかりを強調。まるで日本には、困る農家や安全な食べ物を食べたいと願う国民もいなければ、安全保障の問題からも食料自給率を上げよう、などと願う人々など存在しないかのような口ぶりだった。
このセンセイらはきっと放射能で汚染された日本の米や野菜などには見向きもせず、外国産の作物を買えばよいと思っているに違いない。水も海外のペットボトルを買えばよいと思っているのだろう。
しかし、もし再び原発事故が起きれば、工業製品にしても放射能の影響は受けるから、産業界も海外へ移転して、日本には海外へ行けない老人と貧しい人だけが残って、放射能に汚染された食物を食べることになる、などとは考えもしないのだろうか。
時事ドットコムの記事がとてもよかった。原発の発電コストはやっぱり高く、続ける理由は何もない。
「本当の原発発電原価」を公表しない経産省・電力業界の「詐術」
塩谷喜雄 Shioya Yoshio 科学ジャーナリスト
http://www.jiji.com/jc/v?p=foresight_7601
(一部抜粋)火力や水力に比べ原発の発電原価が断然安いという、架空の、妄想に近い数字が幅を利かせている。評価も監視も放棄した新聞・テレビは、今度も懲りずに虚構の安価神話をただ丸呑みして、確かな事実であるかのように伝え、社会を欺き続けている。日本経済が沈没するとすれば、その原因は原発停止による電力不足や料金高騰などではなく、行政と業界が一体となった利権と強欲体質の温存が主因であろう。
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