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2011年10月 3日 (月)

十津川村の台風被害とTPP

 台風12号の被害状況をテレビで見ていると、「深層崩壊」した森林の木の細さについ目が行く。典型的な「手入れ不足」の森だったらしい。深層崩壊の直接の原因は大雨だが、原発事故と同様に(事故の引き金は地震だが背景には長期にわたる人災があったのと同様に)、長年森林をないがしろにしていたツケが廻ったのではないかと思えてくる。
 林業の活性化のため十津川村では、林業再生プロジェクトを展開中だったそうだが、まだその入り口の所で起きた今回の崩落にどれ程落胆しているかは察するに余りある。村長は「林業不振で山に手が入らず、地力が弱まったことが今回の土砂災害を招いた」と指摘し「林業再生で山をもう一度元気にするしかない」と地元産材で仮設住宅を建設するそうだが、目の前にはかつてのGATTより手強いTPPが迫っている。
 目先の経済発展のために、原発も止められず農林業にダメージの大きいTPPも推進するというのでは、目先のお金のためには、林業の不振による国土の崩壊も農地の放射能汚染も気にならない人達が社会を動かしているのだろうかと思えてくる。良識ある政治家や経済人は、もはや絶滅危惧種なのだろうか。
 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110913-00000139-san-soci

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