2011年7月13日 (水)

議員と経団連はグルで原発とTPPを推進?

 先日、N県選出の某参議院議員のタウンミーティングに参加した。参加した人々の質問は原発問題に集中し、質問者全員が脱原発への願いを口にした。しかし肝心の先生は、原発については表面的なことしかご存じない様子で、しかもTPPも推進するときっぱり。
 せめてもう少し勉強してほしいと、帰宅後メールで原発の発電コストや玄海原発の危険性などについて小出氏(京大原子炉)や大島氏(立命館大)、井野氏(東大名誉教授)などのコメントを掲載しているサイトを紹介したところ、「誰か大学の先生一人が言うだけでは、 「通説」か「異説」かも分かりません。」との返信があった。こちらとしては、大勢の人たちがいっている中で最も説得力があると思われるサイトを選んで送ったつもりだったが、まだこのセンセイの原発必要神話を砕くには不足だったようだ。他の人たちのコメントも片っ端から送るべきか、と迷いつつ、ばかばかしいので中止した。自ら知りたいと思っていない人の前に本を積んでも読む事はないだろう。
 それにしても、もう少しまともにモノを考えている政治家だと思っていたが、勘違いだったようで残念。TPPを推進するならするで、メリット・デメリットを詳しく説明するべきで、だからこそ自分は推進だと話してほしかった。それもせず、まるで経団連の回し者のように、関税がかからずに外国に電気製品や車を輸出できることばかりを強調。まるで日本には、困る農家や安全な食べ物を食べたいと願う国民もいなければ、安全保障の問題からも食料自給率を上げよう、などと願う人々など存在しないかのような口ぶりだった。
 このセンセイらはきっと放射能で汚染された日本の米や野菜などには見向きもせず、外国産の作物を買えばよいと思っているに違いない。水も海外のペットボトルを買えばよいと思っているのだろう。
 しかし、もし再び原発事故が起きれば、工業製品にしても放射能の影響は受けるから、産業界も海外へ移転して、日本には海外へ行けない老人と貧しい人だけが残って、放射能に汚染された食物を食べることになる、などとは考えもしないのだろうか。
 時事ドットコムの記事がとてもよかった。原発の発電コストはやっぱり高く、続ける理由は何もない。

「本当の原発発電原価」を公表しない経産省・電力業界の「詐術」
 塩谷喜雄 Shioya Yoshio 科学ジャーナリスト
http://www.jiji.com/jc/v?p=foresight_7601

 (一部抜粋)火力や水力に比べ原発の発電原価が断然安いという、架空の、妄想に近い数字が幅を利かせている。評価も監視も放棄した新聞・テレビは、今度も懲りずに虚構の安価神話をただ丸呑みして、確かな事実であるかのように伝え、社会を欺き続けている。日本経済が沈没するとすれば、その原因は原発停止による電力不足や料金高騰などではなく、行政と業界が一体となった利権と強欲体質の温存が主因であろう。

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2011年6月 4日 (土)

菅さん 私は普通の食べ物が食べたい!遺伝子組換えナタネなどのパブコメ募集中

 福島県にナタネやヒマワリをまいて放射能で汚染された土壌を回復しようという計画が進行中だ。この計画自体は文句のつけようがないように思えるが、問題は国産のナタネやヒマワリの種子が十分に揃うのかということである。
 ヒマワリに遺伝子組換えのものがあるかは知らないが、遺伝子組換えでないナタネの種子には遺伝子組換え種子が混入していることがあるという。それだけでも心配なのに、農水省では現在、遺伝子組換えセイヨウナタネなどの承認に関するパブリックコメントが募集されている。
 承認されれば、福島県にまくことになるのだろう。

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遺伝子組換えセイヨウナタネ、トウモロコシ及びワタの第一種使用等に関する承認に先立っての意見・情報の募集について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550001373&Mode=0

☆ホームページから意見提出(農水省HP)
https://www.contact.maff.go.jp/maff/form/b3da.html

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 福島県が、放射能と遺伝子のダブル汚染地域になることのないよう祈りたい。
 遺伝子組換え植物は「ただちに危険性はない」だろうが、生態系に大きなダメージを与える可能性は高い。生物多様性にもマイナスだ。今年の1月にも遺伝子組換え大豆のパブコメをやっていた。なぜ、こんなリスキーなものを導入したがるのか、理由がわからない。
 遺伝子操作も放射能汚染もされていない、ごく普通の食品が食べたい。こんなささやかな願いでさえも、かなわないのだろうか。

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2010年11月26日 (金)

遺伝子組み換え生物は、生物多様性への挑戦

 クローズアップ現代(2010.11.25)で遺伝子組み替え動物が紹介されていた。成長速度が3倍の巨細鮭やデング熱対策のためにマレーシアで放される予定の自爆遺伝子を組み込んだ蚊、百万以上の遺伝子を合体させた「合成生物」など、恐ろしい生物が紹介された。

http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2970
 
 遺伝子組み換え植物ですら安心できないのに、このような生物が自然界に放たれたらどうなるのだろうか?『ニュー・サイエンティスト』誌2007年3月8日号によると、最新の研究で、このGM鮭は性格を変え獰猛になることが分かり、もし環境中に逃げ出すと、生態系に予測不能の影響をもとらしかねない」(『生物多様性と食・農』(天笠啓祐著、2009年))とのことである。しかも、このようなGM魚は、メスを引きつける力が強い反面、生殖能力が弱いため、種の絶滅の危険性もあるという。
 遺伝子組み換え作物も同じだが、GM生物は生態系に予測のつかない脅威を生み出している。
 

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2010年3月28日 (日)

オランウータンもゴリラも危機に

 インドネシアやマレーシアで熱帯林破壊の元凶になっているパーム油だが、最近では持続可能なパーム油の認証制度もさかんだ。この認証制度も完全ではないという批判はあるが、認証もとっていないパームオイルより認証パームオイルの方がはるかにマシであることは確か。
 グリーンピースによると、世界最大の食品会社ネスレグループは、パーム油製造のためインドネシアの法律で保護されている森林で違法伐採を常習的に行っているシナール・マス社からパーム油を購入しているという。購入したパーム油はキットカットなどの原料になっているそうだ。
 グリーンピースでは、熱帯林と危機に瀕するオランウータンのために、キットカット愛好者にネスレ本社へメッセージを送るよう呼びかけている。

http://www.greenpeace.or.jp/campaign/forests/nestle/further_html

 また、アフリカではゴリラが絶滅の危機にあるそうだ。

ゴリラ10年後に絶滅か アフリカ、国連が警告
 【ドーハ共同】アフリカでゴリラの密猟や違法取引、生息地の破壊が深刻化しており、このままでは2020年ごろには、主要な生息地のコンゴ川流域からゴリラがほとんどいなくなるとの調査報告を国連環境計画(UNEP)と国際刑事警察機構が25日までにまとめ、ワシントン条約締約国会議の場で発表した。

 特に内戦が続くコンゴ(旧ザイール、DRC)東部の状況が深刻で、民兵組織が関与する違法伐採などがゴリラの生息状況を悪化させている。
  UNEPのイアン・レドモンド博士は「ゴリラを救うため、日本政府も資金や技術面での協力を強化してほしい」と話した。

 調査によると、DRCやコンゴ共和国などのコンゴ川流域では、木材や木炭製造のために違法な森林伐採が急速に進んでおり、20~25年にはゴリラが生活できる森林は現在のわずか10%になると推定された。

 ゴリラの密猟も増える傾向にあり、ブッシュミート(森の肉)と呼ばれる野生生物の肉の一部として、各国で広く売られていることが確認された。コンゴ共和国1国で年間300頭のゴリラが殺されているとの推計もあるという。

http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010032501000219.html

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○リユース容器の促進と散乱ごみ防止のため、下記の署名サイトでデポジット署名を集めています。


 

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2010年2月 5日 (金)

中国で遺伝子組み換えイネ2品種を承認

 消費者リポート(1455号)によると、中国政府が2009年12月に遺伝子組み換えイネ2品種を承認したとのこと。「この組み換えイネは主に害虫のコブノメイガとサンカメイガに対して効果がある」とされているそうだ。しかし、このイネが作り出す殺虫毒素はアレルギー疾患を引き出す可能性があるとの研究報告もあるとのこと。
 食品としての安全性だけでなく、このイネの毒素は土壌中に分泌されることで生物多様性への影響も懸念されている。
 また、このイネが中国で商業栽培された場合、日本に加工品として入ってくる可能性もあるとのこと。
 花粉が日本まで黄砂にのって飛んでくる可能性はあるのだろうか?日本のイネの安全性が心配だ。

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2010年1月25日 (月)

遺伝子組み換えブロッコリー出現?!

 食用油原料である遺伝子組み換えナタネの輸送中のこぼれ種から、港や路上で除草剤耐性などの遺伝子組み換えナタネが発芽し花を咲かせているということはよく聞いてはいたが、ブロッコリーまで交雑していたそうだ。
 2009年の調査で、国道23号線沿いの空き地で見つかったブロッコリーは、除草剤 ラウンドアップに耐性をもつものだったとのこと。(消費者リポート No.1454号より)
 輸送中の遺伝子組み換え種子はもっと厳重に管理すべきではないだろうか。こんなずさんな管理では、食の安全・安心は守られない。国産の野菜くらいは安心して食べたい。

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2009年8月17日 (月)

もうパーム油は使いません ニュージーランドのチョコレート会社

 バイオ燃料ブームで、増える一方だったパームオイルプランテーション。熱帯林がなくなるまで、世界はパームを使い続けるのだろうと思っていたら、最近少しだけ世の中が変わってきたようだ。
 今朝、先日行われた「人と地球に厳しいパームオイルと付き合う方法」を主催したレアリゼさんから届いた情報によると、ニュージーランドのチョコレート会社キャドバリーがパームオイルを原料に使うのを中止したとのこと。
http://www.stuff.co.nz/national/2758975/Cadbury-stops-using-palm-oil-in-chocolate

 パームオイルに反対する以下のサイトから、2500通を超えるメールが送られたそうだ。
http://www.thepetitionsite.com/1/Remove-palm-oil-from-cadbury

 他のサイト情報によると、ニュージーランドのオークランド動物園がパームオイルを原料にしているこの会社のチョコレートの販売を7月から中止していたそうだから、Cadburyはこれ以上、不買や不売が広がるのを避けたかったのだろう。
 

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2009年5月 4日 (月)

モスのコーヒー、認証豆に切り替え

 日経新聞(2009.5.1)によると、5月15日から順次「モスバーガー」で提供されるブレンドコーヒー(220円)やカフェラテ(260円)など4商品は、日本農林規格(JAS)適合の認証と森林・河川の保護に尽力した農園に授与される認証の双方を得た豆に切り替えられるそうだ。
 「両認証を持つ豆に導入するのは、大手ファーストフードでは始めて」とのこと。
 ハンバーガーショップへは滅多に行かないけれど、モスバーガーはごみの削減にも取り組んでいるらしいから、今度いってみようかな

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2009年4月29日 (水)

豚から鳥インフルウィルスが検出?!

 豚インフルがメキシコを中心に流行しているそうだが、「インドネシアの豚が高い確率で、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を持っていることが、神戸大感染症センターの調査でわかった」とのこと。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090429-OYT8T00325.htm

 しかもその中の1株は、人への感染力を一部獲得しているそうだ。まるでヒッチコックの映画の世界、動物が人へ仕返しをしているようだ。飼い方にも大きな問題があるし、環境を汚染し生き物が住みにくくしていることにも問題はあるだろう。
 ミツバチにしても欧米では蜂群崩壊症候群が多発し、蜂が巣に戻らなくなる事態が起きているそうだが、日本各地ではミツバチの大量死が問題になっている。どちらも農薬が疑われている。とりわけネオニコチノイド系農薬が疑われているらしい。
 動物や虫がおかしくなるような農薬を使ったものを人間が食べているのだから、人間もおかしくなって当然だろう。
 食べ物には、農薬以外にも様々な食品添加物が使われている。
 Ph調整剤が合成保存料の代わりに近頃よく使われているようだが、この安全性はきちんと調べられているのだろうか。

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2009年4月17日 (金)

海のエコマーク付き魚を食べよう フカヒレ漁はフカにも他の魚にも迷惑

 「狙った魚以外の魚や生物が網にかかる「混獲」の量は、世界で年に3800万トンを超え、全漁獲量の約40%を占めるとの調査結果を、世界自然保護基金(WWF)の研究グループが15日、発表した」そうだ。
 最も混獲が多いのが「フカヒレ」をとるためのサメのヒレを狙う底引き網漁で、獲れた魚の90%以上が捨てられているとのこと。何かと問題の多いフカヒレは、フカだけでなく他の魚にも影響が大きいのでやはり食べない方がよさそうだ。
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200904160012a.nwc

 海のエコマークといわれているMSC漁業認証の基準には、「できる限り混獲を避け、それを防止する漁具をなどをつかうこと」という基準がある。日本にはまだ馴染みの少ない認証だが、先月イオンが販売開始したそうだ。
 零細な漁業者が多く、しかも多少高くともエコであれば買うというグリーンコンシューマーの少ない日本には、敷居の高い認証だとは思うが、海産物の持続可能性を考えれば必要な認証。ぜひ他のスーパーでも扱ってほしい。

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