植物

2011年6月 4日 (土)

菅さん 私は普通の食べ物が食べたい!遺伝子組換えナタネなどのパブコメ募集中

 福島県にナタネやヒマワリをまいて放射能で汚染された土壌を回復しようという計画が進行中だ。この計画自体は文句のつけようがないように思えるが、問題は国産のナタネやヒマワリの種子が十分に揃うのかということである。
 ヒマワリに遺伝子組換えのものがあるかは知らないが、遺伝子組換えでないナタネの種子には遺伝子組換え種子が混入していることがあるという。それだけでも心配なのに、農水省では現在、遺伝子組換えセイヨウナタネなどの承認に関するパブリックコメントが募集されている。
 承認されれば、福島県にまくことになるのだろう。

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遺伝子組換えセイヨウナタネ、トウモロコシ及びワタの第一種使用等に関する承認に先立っての意見・情報の募集について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550001373&Mode=0

☆ホームページから意見提出(農水省HP)
https://www.contact.maff.go.jp/maff/form/b3da.html

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 福島県が、放射能と遺伝子のダブル汚染地域になることのないよう祈りたい。
 遺伝子組換え植物は「ただちに危険性はない」だろうが、生態系に大きなダメージを与える可能性は高い。生物多様性にもマイナスだ。今年の1月にも遺伝子組換え大豆のパブコメをやっていた。なぜ、こんなリスキーなものを導入したがるのか、理由がわからない。
 遺伝子操作も放射能汚染もされていない、ごく普通の食品が食べたい。こんなささやかな願いでさえも、かなわないのだろうか。

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2009年4月 3日 (金)

温暖化で桜が南下?

Photo 桜前線は北上するものとばかり思っていたが、ここ数年九州では南下するそうだ。今年、全国で桜の開花が最も早かったのは熊本の3月16日、次いで福岡の17日、大分と宮崎の18日とのこと。2007年は福岡(3月21日)、大分(22日)、熊本(23日)、宮崎(26日)、鹿児島(30日)という順番だったそうだ。桜は一定期間寒さを経験しないと花を咲かせないため、これまでも沖縄などではあった現象らしい。

http://eco.nikkeibp.co.jp/article/column/20090311/101092/?P=1

写真は、満開の氷室神社の枝垂れ桜


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2009年3月 3日 (火)

「さくら」は神様が鎮座する木

 まもなく桜の季節。樹木名には神様にちなんだものが多いが、桜もその1つだということを最近、森林インストラクター会報No.88に掲載された森宏太郎氏の文章で知った。

「さくら」とは、「さ(山の神・田の神)くら(坐)」で、「山の神・田の神で鎮座している木」です。なお、「山の神」は、春になると山から降りてきて、「田の神」となり、田の稲を司るのです。その時期が「さ月」といわれる「五月」ですし、「山の神」が山から降りてくる途中の場所が「さ・か(処)」、すなわち、「坂」です。そして、その坂の途中には、山の神に対し、人が花を「手向(たむ)ける」ので、その言葉が変化したのが「峠(とうげ)」です。(一部抜粋)

 昔、松は「神様を待つ木」という意味で、森は「神様がおこもりになる場所だから森と呼ばれるようになった」と聞き、まるでダジャレの世界だと思っていたが、森宏太郎氏によると「「松」の「まつ」は、「神の来臨を待(ま)つ木」で、「門松」は「歳の神」の来臨を待つ松です」とのこと。そして森は、「「森」の「もり」とは、「神霊を護(まも)っている存在」や「神霊が籠(こも)っている存在」の「(ま)もる」や「(こ)もる」の「もる」から来ている」のだそうだ。

 不心得者の私でさえ、桜や松の古木に「神性」を感ずることがある。昔の人はもっと敏感に木に宿る生命力や山の木霊から「神」の存在を身近に感じ取っていたことだろう。
 神霊が籠っていると大切にされていた森が放置されるようになって久しいが、最近ようやく森がまた見直されてきた。神霊ならぬCO2の貯蔵庫としての森林機能がもっとも注目されているようだ。

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2008年8月28日 (木)

放射能漏れで桜の花に異常!?

 『食品と暮らしの安全』(No233)によると、柏崎刈羽原発周辺のサクラに異常率が高かったということが、5年間ソメイヨシノを全国調査してきた「サクラ調査ネットワーク」の報告で明らかになったとのこと。
 昨年は、花びらの変形など異常花が、5本の木4609花を調べて143、異常花率は3.1%だったが、今年は4本の木、4000花を調べて異常が912。異常花率22.8%とはね上がった(全国平均は2.89%)。ちょうど花芽を形成する頃に発生した地震によって、原発から放射能がもれ、サクラの花に突然変異を起こしたと考えられるそうだ。
 植物に放射能の影響があらわれることは以前から知られている。ソメイヨシノは接ぎ木で増やす(クローン)ので「子孫」を作らないが、普通の植物なら花に異常がでるということは子孫繁栄能力にも影響がでるということだ。他の植物がどうなっているのか気になる。
 やっぱり「放射能はCO2より恐ろしい」。


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2008年4月28日 (月)

竹を育てたムクロジ

Photo奈良公園へ樹木ウォッチングに行った。アキニレ、スダジイ、サイカチ、フジ、奈良八重桜、奈良九重桜、エドヒガン(ソメイヨシノの片親?)、ウメ、サルスベリ、コブシ、トウカエデ、キササゲ、タチバナ、アカマツ、クロマツ…。
 国立博物館の近くにムクロジの古木があり、樹の中心から竹が3本顔を出していた。中がウロになっていて、近くの竹林から伸びてきた根が成長したらしい。ムクロジは、竹が3本も育つ程、胎内がウロになってもまだ生きている。すごい生命力

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2008年4月18日 (金)

吉野山の桜が気候変動で立ち枯れ

 NHKの「かんさい熱視線」(2008.4.18)によると、近年たくさんの吉野山の桜が立ち枯れているという。京大のチームが調査したところ、枯れた木からナラタケ菌が見つかったとのこと。ナラタケは食べられるキノコだが、ナラタケ菌は木を枯らす。根を調べると、湿気を含みすぎた土で根腐れをおこしていたそうだ。
 原因の1つは土壌水分の増加。水分のあまり必要のない7月の雨量がここ10年増加し、代わりに水分が必要な6月の雨量が減少していることから、土壌水分が過多になったため。
 もう1つの原因は、気温上昇(ナラタケ菌の繁殖に適してる?)。他に、生活排水を流したり、肥料が多すぎたりといった人為的要因もあげられるという。
 吉野山以外を見ても、テングス病にかかっている桜の木が増えているようだ。桜が気候変動で枯れていくなら、他の植物も影響を受けないはずはない。食料危機の前触れかもしれない。

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名桜 山高神代桜

Photo 森林インストラクターの白樺樹液取り研修に参加がてら、山梨から長野にかけて、いくつか桜の名所を案内してもらった。
 どれも素晴らしかったが、圧巻はコレ。
 日本3大桜の1つ「山高神代桜」。2000年間一度も開花を休むことなく、毎年咲き続けているという。根回り13.5m!のエドヒガンだ。
 老木ながら、その勇姿と花の立派さに圧倒され、見たとたんゾクッとした。人間の小ささ、我が身の愚かさが心にこたえた。


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2008年2月29日 (金)

雪の縄文杉

Photo 屋久島へ縄文杉に会いに行ってきました。お天気には恵まれたけど、途中から道が少し凍って滑り気味。でもそれ程の急勾配ではなかったので、安心して登れました。途中の大王杉はヒメシャラに囲まれ、姫達とたわむれる大王のイメージで何となく楽しそう。でも縄文杉は、孤高でりりしかったです。
 途中見える山々には、立ち枯れた杉の木立が白く点在。ガイドさんの説明によると「以前、営林署が伐った時、大きな木は母樹として残した」とのこと。しかし、周りの木がなくなってしまうと、母樹として残したはずの大きな木も結局は立ち枯れてしまったのだそうです。天然更新の失敗例を間近にみて、造林の難しさをあらためて感じました。
 アマゾンが、大豆栽培の拡大のためにどんどん伐られているそうですが、一度伐ってしまった森を元に戻すのは至難の技。ましてアマゾンのような原生林を畑にしていては、近い将来、地球全体がイースター島のようになりそうです。

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