マイハシ

2010年8月11日 (水)

まだ続くチェルノブイリ原発事故の影響

 小金井市の「放射能測定器運営連絡協議会」は毎年80件ほどの食材の放射能測定を行っているそうだが、2008年にブルーベリー製品24検体の測定したところによると12検体から10Bq(ベクレル)を超えるセシウム(最高52Bq)が検出されたとのこと。2009年8月、厚生労働省が公表したところによると、ブルーベリー果汁からセシウムが490Bq検出され輸入規制の対象としたとのこと、また、2009年12月に東京都などが実施した抜き取り検査によって、ブルーベリージャムから500Bqが検出され、横浜の輸入業者が356個の製品を回収したそうだ。(消費者リポート2010.7.21)
 ロシアの森林火災報道でも、チェルノブイリの原発事故による放射能汚染が、この火災で拡散する怖れが報道されたが、ロシアやヨーロッパからのベリー類の加工品やキノコ類などの特売品にはまだ気をつけた方がよさそうだ。チェルノブイリ事故はまだ終わってはいないということだろうか。
 温暖化対策のため、スウェーデンも原発を存続させることにしたようだが、温暖化も怖いが、原発はもっと怖い。

 ロシア材を使った割り箸が中国で加工され、大量に日本に入ってきているという。広大なロシアのこと、どこの地域の木が割り箸になっているのかはわからないが、小麦の輸出を当面禁止したように木材輸出も当面禁止して、管理された森林以外からの木の伐採を厳しく制限すべきではないだろうか。


 
 

| | トラックバック (1)

2010年3月15日 (月)

外食産業で使われているプラスチック製の箸について その2

 プラスチック箸に切り替えてほぼ1月たった某市の職員用食堂へ行き、水と洗剤の使用量の変化について尋ねてみた。
 首をかしげて、「よくわかりませんが、あまり変わらないみたい・・」とのこと。「食器洗浄機を動かす回数が増えたということはありますか?」と尋ねたら、「それはありません」ときっぱり否定。
 安心した。箸は食器のすき間に入れられるので、それで水や洗剤が増えるということはないようだ。
 衛生など気になる人は、マイハシ持参をオススメするが、私はこのプラ箸を使おうと思う。

 先日休んだサービスエリアもプラ箸に変わっていた。おまけにお茶は紙コップでなく洗える湯飲み茶碗が用意されていた。箸を変えると他も気になってくるらしい。まさに正のスパイラル?!

○関連記事
「外食産業で使われているプラスチック製の箸について」

| | トラックバック (0)

2010年3月 6日 (土)

外食産業で使われているプラスチック製の箸について

 プラスチック製箸を使う店が増えてきた。私は喜んでいるが、プラスチックということに極度の嫌悪感をもつ人もいるようだ。
 「割り箸は間伐材だから、割り箸の方がエコ」「捨てる時にCO2が大量にでる」「有害物質は出ないの?」「プラスチックをなめても大丈夫?」「箸を洗うのは水と洗剤の無駄」などいろいろいわれる。特に私の住む地域は、割り箸の産地のせいか、プラ箸を褒めるとすぐにクレームがつく。
 しかし、割り箸の多くは間伐材ではなく、ロシア材・中国材などの輸入材だ。輸入材は間伐材では決してない。捨てる時にCO2が出るのは割り箸だって同じだ。カーボンニュートラルなどといわれて、バイオマスはCO2を排出しないことになってはいるが、算定方法が今後変わればしっかり排出にカウントされる。木だって燃やせばCO2が出るのだから当然だ。1回使っただけで捨てる(ごみとして燃やす)割り箸より、業務用のプラスチック製割り箸ならば500回から1000回は使うだろうから、どちらの方が廃棄時にCO2が出るかは明白。洗浄水と洗剤の量をとやかくいうのならば、レストランで食器洗浄機を使っている人に、箸を洗浄するようになってから食器洗浄機を動かす回数が一日何回増えたかを確認してからいってほしい。
 すべてのプラスチックから焼却時に有害物質が出るわけではない。出ない種類のプラスチックを選べばいいだけだから、それがプラ箸バッシングの理由にはならないはずだが、なぜかなるようだ。なめた場合の安全性も同様。プラスチック製の弁当箱だってあるし、牛乳パックだってプラスチックがラミネートされているが、ほとんどの人は安全性を疑っていないのに、なぜ箸だけが疑われるのか?
 要はプラスチックの種類と顔料の問題だと思うのだが…。
 プラスチック製箸が不安な人は、木製マイハシを持参すればいいし、国内の割り箸産業を保護したいならば、アドバシを推進したり、弁当屋やコンビニ、正月前のスーパーやデパートのお節売り場に売り込んだりなど、割り箸でなければ難しい分野に国産割り箸の販路を広げればよい。プラスチック製の箸すべてがよいとは思わないが、すべてのプラスチック製箸をバッシングするのはどんなものだろうか?
 業務用のプラスチック製箸のメーカーにお願いしたい。「焼却時と使用時(繰り返し使ってキズができてからのも含めて)の安全性をしっかり検査し、検査結果を明確にして販売して下さい。」
 

| | トラックバック (0)

2008年10月12日 (日)

マイハシ持参で10円お得 くら寿司

 無添加の寿司や国産小麦で無化学調味料のうどん(うどんメニューは関西方面限定らしいー)がうれしい「無添 くら寿司」。最近の私のお気に入りは「あじたま軍艦」。煮玉子が軍艦の上に乗っているの
 今まで気付かなかったけど、今日帰りがけに出入口の扉の張り紙に気付いた。マイハシを持参すれば10円料金を引いてくれるとのこと
 う〜ん、マイハシで食べたけど、
        精算終わってしまったー
 次回は10円引き、試してみようっと

| | トラックバック (0)

2008年8月 1日 (金)

『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?(3)

 「続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?」について、下記のコメントをいただきました。

7月26日の「続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?」に書かれている「間伐や枝打ちしたときにでる端材を用いた方がよいのです」…うーん、自分で一度枝を拾ってきてナイフでハシを作ってみたらどうだろう?」で、武田氏の記事を間違いと指摘してますが、間伐材は、結構、大きな材木です。間伐材=枝という認識ではなく、木を育てるために、隣の木を切る(初めから、間隔を空けて植えると競争意識がなく、育たないので、間隔を狭めて植える)。 箸を作っている業者さんのページです  http://www.northmall.jp/waribashi/

 ご意見ありがとうございます。
 
 私が武田氏の記事を間違いだと指摘しているのは、間伐材で割り箸を作るか否かについてではありません。日本では昔から端材で割り箸を作っていますし、間伐材で作ることも最近では増えています。アドバシも活躍していますね。私も国産割り箸はそれなりに応援しています。
 29頁「割り箸のように小さなものは、間伐や枝打ちしたときにでる端材を用いた方がよいのです」には、二重の間違いがあります。
 まず、間伐材や枝打ちした枝を「端材」とはいいません。通常、端材とは、柱などをとった残りの部分(背板)をさします。背板以外の余った材を端材ということもありますが、「間伐材」「枝」「端材」はそれぞれ別のものをさします(もちろん間伐材で何かを作ればその残りの部分を端材と呼ぶことはあります)。
 そして国産割り箸を背板や間伐材では作りますが、枝打ちした枝では作りません。

 間伐材と一口でいっても、サイズはいろいろです。ご指摘のとおり、「結構、大きな材木」である場合もあります。植林して何年目で間伐するか、何回間伐するかは土地によっても、林業家によっても異なりますが、一回目の間伐(20年未満)で伐った間伐材は細すぎてあまり役に立たないので森から持ち出さないのが普通です。割り箸にする間伐材も2回目以降のものが多いのではないでしょうか。

 25頁の間伐の説明「ポツポツとまばらに植えますと、自分しかいないと安心して、成長が遅くなります。必ず密に植えなければならないのは、畑にダイコンなどを植えるときと同じです。」も違和感を禁じ得ません。
 木を密に植える最大の理由は、木をまっすぐ育てるためでしょう。できるだけ木を上から下まで同じ太さにまっすぐ育てるためには密植は欠かせません。密植していれば、枝どうしがこすれて自然に落ちることも多く(自然に落ちなかった枝は枝打ちが必要ですが)、節のない材を作るのにも役立ちます。

 ご紹介いただいたサイトを拝見したところ、広葉樹(おそらく天然林)の間伐材を割り箸にしていますね。武田氏が話題にし、私がコメントしているのはあくまでも針葉樹人工林の間伐のことで、同じ「間伐」といってもだいぶ意味が異なります。

| | トラックバック (0)

2008年7月26日 (土)

続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?

 武田邦彦氏の『偽善エコロジー』は誤りが多すぎて気になって仕方ない。
 どうやら氏は、割り箸が枝打ちした枝からもできると思っているらしい。そんなものがスパッと割り箸として割れるだろうか?都会人で枝を間近で見たことないのかな?
 29頁「割り箸のように小さなものは、間伐や枝打ちしたときにでる端材を用いた方がよいのです」…うーん、自分で一度枝を拾ってきてナイフでハシを作ってみたらどうだろう?武田氏が、できないことを書くのはこの本が最初ではないけれど、こんな間違いを根拠にマイハシ攻撃されたらたまらない。
 それに間伐材や枝打ちした枝を「端材」とはいわない。「日本の山から出る端材」ともあるが、確かに端材の元々の出所は山だけど、端材は通常山からではなく、製材所からでる。だから、28頁「捨てた端材が山に積もり」は、製材所からでた端材をわざわざ山へ捨てに行くなど聞いたことがないから、端材が山に積もることはない。
 33頁「日本の森林利用の未来」では、スギを伐って紙にして切り出しやすい地形のところにはスギの代わりにヒノキを植えろなどと書いている。
 そうすれば「スギの花粉に困ることはありません」だそうだが、スギ花粉症の人はたいていヒノキ花粉症でもあることを知らないのかな?
 それにスギは印刷用紙にはなりにくいから、紙の原料としてそれ程有望というわけではない。建築材として優れているものをなぜわざわざ紙にしたがるのか理解に苦しむ。
 「このような総合的なことができないのは、日本政府自体が政策を立案する力が弱いことと、日本独特の「行政の縦割り」があります」とのこと・・・少なくとも氏より木や森林を知っているからに違いない。

◎関連記事:『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?

| | トラックバック (0)

2008年7月25日 (金)

『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?

 東京新聞で物議を醸した武田邦彦氏の新著『偽善エコロジー』のマイハシの項目だけ読んでみた。
 何を根拠にマイハシをエゴというのだろう?と興味津々で読んでみてビックリ。
 氏は森林の専門家ではない。にわか勉強をして書いているのはいいが、それにしても人工林を大根畑と同一視してもらっては困る。
 畑は肥料を投入するが、森林は自己施肥が基本だ。枝打ちした枝や伐り捨て間伐した間伐材を「ごみ」として捉えるのはやめてほしい。立派な肥料である。
 28頁の「森を活かすには、私たちが毎日生活する部屋のように、きれいに整頓された状態でなければならないのです」などナンセンス。もし、人工林を「整頓」し、草も刈り、打った枝や除伐した木や間伐材をすべて持ち出してしまったら、土は流れ、山は荒れてしまう。間伐材も枝もごみではなく、森の役に立っている。
 もちろん間伐材を持ち出すなといっているのではない。しかし、持ち出す価値のある間伐材は、せいぜい30年生以上のものだろう(24頁に「樹木が育つのに30年ほどかかりますから」と書いてあるが30年生のスギなどロクな柱にならない。30年はまだ間伐の時期、通常は50年で主伐)。
 30年より前にする何度かの間伐などは、切り捨て間伐でもちっとも惜しくない。長伐期施業のところでは50年たっても80年たってもまだ間伐するので、そういう時は伐り捨てではなく、持ち出して使うに越したことはないが、それなら割り箸どころか立派な柱になる。

 29頁の「割り箸追放運動が起きた結果、日本で割り箸を作ることができなくなりました」など、何を根拠にいっているのだろうか?
 そういったもろもろの誤りと偏見を積み重ねた上で「マイハシはエゴ」との結論。この本の出版社と編集者の見識を疑う。

 最後に、どうでもいいことだが、33頁の「人工林と天然林の割合は、ほぼ同じ50%ずつ」も間違い。日本の森は人工林が約4割、天然林が5割強、その他が0.5割のはず。

    「続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?」につづく

| | トラックバック (0)

2008年7月 7日 (月)

吉野林業と箸

 もともと強硬なマイハシ派ではないのに、あまりにも滅茶苦茶な理屈のマイハシバッシングのせいで、ここ数日ブログ上で割り箸攻撃をしてしまい、少し反省。
 吉野林業の超密植・多間伐の施行を考えると間伐材の有効利用としての割り箸には納得しているし、端材利用としての割り箸製造も賛成だ。
 大台ヶ原近くのホテルで出された割り箸など、気に入って使用後家に持ち帰り、繰り返し使ったほど。
 しかしスギならともかく、ヒノキまで割り箸にするのは疑問だ。いかに間伐材であろうと吉野材なら他にも用途はあるだろうに…。
 たとえば普通の箸にしたらどうだろう?輪島塗のような塗り箸の木地にはヒノキはむかないようだが、木曽ヒノキの塗り箸のように、直接生の漆をすり込んだ箸なら問題なく製造できるだろう。割り箸より繰り返し使えるし、ヒノキの良さもいかせそうだ。
 漆の代わりに柿渋でもいい。柿渋を塗った吉野桧のマイハシなんて、いかにも奈良県らしくて、特産品としても売り出せそう。
 奈良県は、吉野の割り箸を地場産品として応援しているようだが、それなら割り箸同様、吉野ヒノキのマイハシも県の特産品にしてはどうかと、奈良県民のハシクレとしては考えるのだがいかがなものだろう?

| | トラックバック (0)

2008年7月 6日 (日)

エゴな割り箸擁護論 東京新聞(4)

 「マイハシはエゴ」という武田氏らの主張は、一見国産割り箸擁護に見えるが、実は輸入割り箸を拡大することにしかならない。
 「エコバッシングはエコバッグよりカッコいい?」でも書いたとおり、2006年の輸入割り箸は日本の割り箸総消費量の98%。うち90%以上が中国からだ。中国では森林破壊が深刻で、木材の伐採は制限されている。そのため中国から入ってくる割り箸の67%はシベリアやモンゴルの木材。これらの地域でも森林破壊は起きている。
 たった2%の国産割り箸が日本の森の有効利用になるからといって、割り箸を推進するのはあまりにもエゴでなかろうか?
 もし本当に日本の森を割り箸で再生しようというのなら、輸入割り箸を使っている店へ出向き、国産割り箸へ切り替えるよう説得すべきだろう。それもせずに、ただマイハシを否定するのでは輸入割り箸を推進しているのと同じだ。
 割り箸もレジ袋も、これまでの安易な使い捨てを見直すため、どちらもまずは「有料」にし消費量を減らすことがいいのだと思う。どちらも便利で、完全になくなっては困るものだが、必要論は有料にしてからでいい。

 ← マイハシとレジ袋 東京新聞(3)

| | トラックバック (0)

マイハシとレジ袋 東京新聞(3)

 東京新聞(2008.7.2)「こちら特報部」にレジ袋と割り箸についての記事が載ったとのこと。
 それについてのコメントをご紹介します。
 「外国の乱伐材の買い手が日本というのだけは止して欲しいものです。レジ袋にしなければ別の石油製品に化けるだけといって、使い捨て品として浪費して良いわけがないのは議論の余地はないが、この2点だけは明確にしてほしいものです。」
 ありがとうございます。本当にそのとおりですね!

 ←レジ袋の原料は余り物どころか不足気味 東京新聞(2)へ →エゴな割り箸擁護論 東京新聞(4)

| | トラックバック (0)