森林

2009年9月21日 (月)

インドネシアから森林NGO来日 大阪集会

 11月14日、インドネシアでオランウータンの住む森や泥炭湿地林を守る活動に取り組んでいるNGOを招き、大阪で集会を開くそうだ。

 「オランウータンが住める森作りと泥炭湿地林保全を…インドネシアからのメッセージ」
 主催:ウータン・森と生活を考える会
 日時:11月14日(土)午後6:30より
 場所:ドーンセンター
 詳しくは下記へ↓
http://www3.kcn.ne.jp/~kyone/kcn/sitetop/utan/2009%2014thNov%20osaka%20tirashi.pdf

 泥炭湿地林は、パームオイルや紙のためのプランテーションを作る過程で、大量の二酸化炭素を放出する。水路をきって伐採した樹木を運ぶため水が抜け、数千年にわたって堆積した有機物(枯れた樹木など)が分解するためだ。乾燥後は、周囲の地盤が沈下するだけでなく、土壌が紙のようにカラカラに乾くため火災が起きやすく、泥炭層に火が入ると鎮火するのも難しいという。
 このような熱帯林を保全することは、地球温暖化防止に不可欠であるのはもちろんのこと、多様な生物の住み処を守ることにもなる。
 私もぜひ、来日する3人のNGOの話を聞きたいと思っている。

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2009年8月17日 (月)

もうパーム油は使いません ニュージーランドのチョコレート会社

 バイオ燃料ブームで、増える一方だったパームオイルプランテーション。熱帯林がなくなるまで、世界はパームを使い続けるのだろうと思っていたら、最近少しだけ世の中が変わってきたようだ。
 今朝、先日行われた「人と地球に厳しいパームオイルと付き合う方法」を主催したレアリゼさんから届いた情報によると、ニュージーランドのチョコレート会社キャドバリーがパームオイルを原料に使うのを中止したとのこと。
http://www.stuff.co.nz/national/2758975/Cadbury-stops-using-palm-oil-in-chocolate

 パームオイルに反対する以下のサイトから、2500通を超えるメールが送られたそうだ。
http://www.thepetitionsite.com/1/Remove-palm-oil-from-cadbury

 他のサイト情報によると、ニュージーランドのオークランド動物園がパームオイルを原料にしているこの会社のチョコレートの販売を7月から中止していたそうだから、Cadburyはこれ以上、不買や不売が広がるのを避けたかったのだろう。
 

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2009年8月16日 (日)

輸入ティッシュは環境偽装?輸入量は過去最高 トイレットペーパーも要チェック!

 昨日の日経新聞(2009.8.15)によると、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど家庭紙の輸入が増加しているとのこと。
 6月のティッシュ(タオルペーパー含む)の輸入量は、「前年同月の2.5倍の3171トンに拡大し、過去最高を記録した」そうだ。「大手量販店などが割安な中国品の取扱いを増やしていることが背景にある」とのこと。
 また、「トイレットペーパーの輸入量も前年同月比22%増の1930トン。輸入品の中心は中国品で、トイレットペーパーの約9割、ティッシュペーパーの約6割を占めた」という。
 輸入品の比率は3%程度とのことだが、「輸入品の増加が国内需給を一弾と緩和させている」(家庭紙メーカー)との声も出ているそうだ。

 この記事から推察できることは、おそらく熱帯林破壊などで悪名高い世界最大級の製紙会社APP社の中国の工場で作られる家庭紙も日本に大量に輸入されているだろうということ。
 「ペーパー・トレード ブログ」(2009.8.13)によると、APP(中国)社ではグリーン宣言をしたそうだが、この会社のこれまでの行状(中国での森林破壊…下記、日中韓環境情報サイト参照)やインドネシアでの熱帯林破壊の様子をみると単なるグリーンウォッシュにしか見えない。
 つまり、持続可能な林業ではなく、森林を破壊して得た木材で作られ、環境偽装されたティッシュやトイレ紙が、日本の家庭に深く入り込んできている可能性がきわめて高いということだ。

 原産国表示されていない紙製品も多いので、自分の買ったティッシュやトイレットペーパーが、どこの国の工場でどのような原料で作られたものかはなかなかわからない。しかし、再生紙製品を購入している限りにおいては、少なくともAPP社の製品でないことは確かであり、そして何より森林を破壊して作ったものでないことも確かだ。
 トイレットペーパーもティッシュペーパーも、一度使えば再生できず使い捨て。だから、再生紙で十分。国内の家庭紙メーカーは何度も工場見学しているが、古紙をよく洗浄(墨を抜くため)した後、抄紙機にかけ高温処理するので衛生的だ。
 先般の「古紙偽装」発覚の折も、家庭紙メーカーはどこも古紙偽装はなかった(家庭紙の場合は古紙を使うことが難しくないので偽装するまでもない)。

 ペーパー・トレード ブログ
 ↓APP(中国)環境友好的グリーン企業へ前進
http://219.118.216.79/mt/2009/08/app-6.html

 日中韓環境情報サイト
 ↓APPが土壇場で告訴取り下げ 中国グリーン消費最大案件は不戦勝に
http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C05022302J

 WWFのサイト
 ↓APP社がまたも乱伐!スマトラの森林が危機に
http://www.wwf.or.jp/activity/forest/news/2008/20080116.htm

(上記のスマトラの森林についてのAPP社の弁明)
 ペーパー・トレード ブログ
 ↓APP 社 森林伐採に声明
http://219.118.216.79/mt/2009/05/app-5.html
 
 

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2009年8月 6日 (木)

イベントのお知らせ「人と地球に厳しいパームオイルと付き合う方法」

 奈良市では今、燈花会(とうかえ)というイベントの真っ最中だ。大量のローソクが奈良公園周辺に配置され、幻想的でとても美しい絵巻が繰り広げられている。
 私も始めてこのイベントを目にしたときはあまりの美しさにドキドキしたものだが、このローソクがパームオイルと聞いてからは、インドネシアやマレーシアの熱帯林破壊の映像とオーバーラップし、見るに忍びなく最近は出かけていない。
 鹿が食べる可能性があるためパームオイルにしているということだが、他の物に変えられないものかとつくづく思う。蜜蝋ではお金がかかりすぎ、廃油ローソクでは匂いが気になる…何かいいものはないのだろうか?

 今週土曜日(2009.8.8)に東京都目黒区でパームオイルについての上映会とトークイベントがあるそうだ。

☆ドキュメンタリー映画の上映会&トークイベント
「人と地球に厳しいパームオイルと付き合う方法」のお知らせ↓
http://www.realiser.org/news/index.php?id=52

 また、上記イベント主催者のブログによると、米国ミネソタ州ではパームオイル原料のバイオディーゼルを6月1日から禁止したそうだ。朗報。
「米国・ミネソタ州のパームオイル原料バイオディーゼル禁止にインドネシア政府が遺憾」↓
http://www.realiser.org/news/index.php?id=51

◇関連記事
温暖化防止のため 「脱パームオイル宣言」

パーム油とヤシ油は違うの?

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2009年8月 3日 (月)

木材(用材)自給率24%に上昇

 林野庁の発表によると、木材(用材部門)の自給率が24%と4年連続上昇したそうだ。
 金融危機による住宅着工数の減少などで、製材用材の総需要量が、「2,715万2千m3となり、330万3千m3(△10.8%)減少した」とのこと。このうち、国内生産量は7.3%減少し、米材及び欧州材を中心とした輸入量は13.2%減少と、輸入量の減少幅の方が大きい。
 パルプ・チップ用材や合板用材の国内生産量が多少上がっているところを見ると、国産材を使おうという気運が多少盛り上がってきているのかもしれない…と期待したい。
http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kikaku/090710.html

 

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2009年7月22日 (水)

日本企業はまだAPP社の顧客?

 JATAN(熱帯林行動ネットワーク)のJATAN NEWS(2009.7.15)によると、米国のオフィス用品販売業界トップのステイプルズが、オフィス・デポに続いてAPP社との契約を打ち切ったとのこと。同社は、APP社を相手に過去11年間、顧客関係を続け、コピー用紙を中心に同社チェーンストアで扱う紙製品のおよそ5%をAPPから購入し、同社プラン土として販売してきたという。
 また、豪州最大の小売業者、ウールワースも2008年8月、APP社との契約を破棄することを表明したとのこと。ウールワースはこれまで「精選ブランド」というラベルで、APPから購入したトイレットペーパーやティッシュペーパーを「持続可能な木材原料」から生産された商品という触れ込みで販売していたという。
 しかし、国際森林研究センター(CIFOR)の最近のレポートによると、APPはその調達原料の6〜7割を依然としてスマトラの自然林皆伐から得ているという。また「仮にその紙が植林材由来のものであっても、その植林がサイ、トラ、オランウータンのかけがえのない生息地を犠牲に開発された以上、持続可能であるはずはない」とのこと。

 日本では、リコーがWWFの働きかけに応じ、すでにAPP社との取引を停止しているが、アスクルやコクヨはいまだに顧客であり続けているそうだ。
 WWFのホームーページには「責任ある紙・木製品の調達」を積極的に推進している会社の方針が掲載されている。
http://www.wwfsanshoukai.jp/choutatsu/choutatsu01.html#moriima

 WWFによると、日本で利用するコピー用紙の約20%がスマトラ島産の木材を原料としている。「日本をはじめ、海外の消費者が、紙や木材の原料がどこから来ているのか。よく確かめ、原産地の明らかでない製品を利用しないこと。それが、インドネシアに残された自然林を守り、オランウータンなどの貴重な生物の存続につながる」という。

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2009年6月19日 (金)

コピー用紙がスマトラの森を破壊する? オランウータンも危機

 2007年12月、インドネシアで開催されたCOP13の重大なテーマは「途上国の森林破壊の防止」だった。そのためかインドネシア政府は2008年10月、スマトラ全島で一貫性のある、生態系に配慮した土地利用を進めていくことを公約した。
 しかし、WWFによると、政府はこの公約に反し、このような保護価値の高い森林を伐採し、植林(プランテーション)などの造成を許可する森の使用権を、新たに企業に与えたことが、現地のNGOの調査で明らかになったという。
 世界最大級の製紙会社APPが、インドネシア政府から使用権を取得した森はドイツのフランクフルト動物学協会などが、2002年にインドネシア政府から森の一部の使用権を取得し、スマトラオランウータンの野生復帰を史上初めて、成功させた森だとのこと。
http://www.wwf.or.jp/activity/forest/news/2009/20090612.htm

 製紙原料のためのプランテーションを作るため、生態系豊かな熱帯林が破壊されるのをまた見なければならないと思うと、一体私たちは何をやっているのかと腹立たしい。
 APP社製のコピー用紙は、日本の量販店でも大量に安く売られている。
 そして皮肉にもそれを買い支えているのは、「再生紙、どこに売ってるかわかんない」と無邪気に自己弁護する市民団体だったりする。
 古紙100%の国内生産のコピー用紙なら下記通販サイトでも簡単に購入できるとのことで、私も最近買ってみた。弁解しながらインドネシア製バージンパルプのコピー用紙を買うのはやめてほしいと思う。

http://blog.goo.ne.jp/wa8823/e/4b90c90460990a5c5d694afbaf1f337a

「オフィスデポ」で販売中の王子製紙製古紙100%コピー用紙↓
http://www.officedepot.co.jp/(eb2stb55c5xql445uqc0mg45)/CATALOGSKU.ASPX?ID=110965


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2009年4月14日 (火)

アマゾンがCO2排出源に!

 英国の全国紙Independent(2009.3.6)に、「Science誌に発表された研究によると、2005年のある期間、アマゾンの熱帯雨林は二酸化炭素を放出する側にまわった」と発表されたと、JATAN NEWS(2009.3.24)に掲載されていた。

 「4年前のアマゾンの乾期、突然の厳しい旱魃により、アマゾンは20億トンの二酸化炭素を吸収する代わりに、差し引き約30億トンを放出した。そして旱魃後、大気中には、ヨーロッパと日本の年間二酸化炭素排出量を超える5億トンもの余剰二酸化炭素が残された」

 論文の筆頭著者はリーズ大学のOliver Phillips教授で、13カ国を代表する70の科学者が貢献したこの研究では100の森林調査区で10万本以上もの木が調べられたという。
 この2005年の旱魃は、太平洋のエルニーニョ海流の温暖化によってもたらされたものではなく、熱帯北大西洋における海水面の異常な気温上昇によるものだったそうで、温暖化で増えると予測されるタイプの旱魃だそうだ。
 「見た目にはほとんどの森林に影響がなかったかのように見えるが、研究データからは、木の古紙率が上昇したことがわかる。また、森林が広大なため、わずかな変化でも合計では地球の炭素循環に大きな影響を与えてしまうのだ」

とOlever教授。

 最大の炭素貯蔵庫であるアマゾン熱帯林のCO2が今後も放出にまわるとしたら地球はどうなるか・・やはり「明日のエコでは間に合わない」ことを日本政府も早く認識してほしい。経済対策のために、高速道路を土日1000円にしている余裕はもうないのではないか。

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2009年4月10日 (金)

「インドネシア熱帯泥炭湿地林開発」現地調査報告会のお知らせ

 食用油や洗剤、バイオ燃料としてますます生産量を増やしているパームオイル(アブラヤシ)や量販店で売られているインドネシア製のコピー用紙はどのように作られているのか。原料を生産するためのプランテーションがいかに熱帯林を破壊し、生物多様性の危機や気候変動をもたらしているかについて、現地調査報告会があるとのこと。

 以下、転載。申込み先のメールアドレスは、JATANのホームページに記載。
URL:http://jatan.org

2009年 熱帯林行動ネットワーク(JATAN) 現地調査報告会

インドネシア熱帯泥炭湿地林開発の現状
~消失の危機に立たされる地球上のカーボン・シンクと生物多様性の揺籃地~

インドネシアのスマトラ島、リアウ州の沿岸低平地部には広大な熱帯泥炭湿地林
(tropical peat swamp forests)が分布しています。
その特異な生態系は地球上のカーボン・シンク(炭素の貯蔵庫)として、
また多くの固有動植物種——スマトラトラ、ウンピョウ、サイチョウなどの動物や
ラミン、メランティといった稀少樹種——の揺籃地として、
地球環境にとって重要な位置を担ってきました。
泥炭湿地はこれまで農業利用が極めて困難とされ、
大規模な開発がほとんど行われていませんでした。
しかし最近では、急激な開発圧力に晒されています。
破壊的な開発から得られる最終的な林産物・農産物製品——紙・パルプ製品、南洋
材合板やパーム油——
これらは実のところ、すでに日本の市場に広く流通しているもの
の、
その事実はほとんど一般消費者までには伝えられていません。
わたしたちは気づかぬうちに、熱帯林破壊に加担しているかもしれません。
普段何気なく使っているコピー用紙や食用油が、どのようにして作られているの
か、
ぜひこの機会に一緒に考えてみましょう。

◆日時:2009年4月24(金)18:15~20:00(開場18:00)
◆場所:エコギャラリー新宿
【2階研修室】
○大江戸線「都庁前」駅A5番出口より徒歩5分
○丸の内線「西新宿」駅2番出口より徒歩10分
◆資料代:500円(JATAN会員無料)
◆内容(予定):
▼熱帯泥炭湿地林とは?
 ▼ケルムタン・カンパール半島地区の湿地林開発の現状
 ▼地域の紙パルプ産業とオイルパーム産業、ほか
◆お申込み:資料の準備等がありまので、件名を「報告会申込」として、
E-mailにて下の事務局までお名前、ご連絡先等を必ずご連絡くださいますようお願
いします。
【問い合わせ】
熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
〒162-0022東京都新宿区新宿1-23-16 3F
TEL: 03-5269-5097
URL:http://jatan.org


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2009年3月 3日 (火)

「さくら」は神様が鎮座する木

 まもなく桜の季節。樹木名には神様にちなんだものが多いが、桜もその1つだということを最近、森林インストラクター会報No.88に掲載された森宏太郎氏の文章で知った。

「さくら」とは、「さ(山の神・田の神)くら(坐)」で、「山の神・田の神で鎮座している木」です。なお、「山の神」は、春になると山から降りてきて、「田の神」となり、田の稲を司るのです。その時期が「さ月」といわれる「五月」ですし、「山の神」が山から降りてくる途中の場所が「さ・か(処)」、すなわち、「坂」です。そして、その坂の途中には、山の神に対し、人が花を「手向(たむ)ける」ので、その言葉が変化したのが「峠(とうげ)」です。(一部抜粋)

 昔、松は「神様を待つ木」という意味で、森は「神様がおこもりになる場所だから森と呼ばれるようになった」と聞き、まるでダジャレの世界だと思っていたが、森宏太郎氏によると「「松」の「まつ」は、「神の来臨を待(ま)つ木」で、「門松」は「歳の神」の来臨を待つ松です」とのこと。そして森は、「「森」の「もり」とは、「神霊を護(まも)っている存在」や「神霊が籠(こも)っている存在」の「(ま)もる」や「(こ)もる」の「もる」から来ている」のだそうだ。

 不心得者の私でさえ、桜や松の古木に「神性」を感ずることがある。昔の人はもっと敏感に木に宿る生命力や山の木霊から「神」の存在を身近に感じ取っていたことだろう。
 神霊が籠っていると大切にされていた森が放置されるようになって久しいが、最近ようやく森がまた見直されてきた。神霊ならぬCO2の貯蔵庫としての森林機能がもっとも注目されているようだ。

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2009年2月13日 (金)

タスマニアの森と日本のコピー用紙

 今、発売中の『週刊現代』に、フォトジャーナリストの伊藤孝司氏による「日本が消す タスマニアの原生林」が掲載された。
 「世界遺産の島で樹齢数百年の森が伐り尽くされる・・・08年の古紙偽装発覚から1年、しかし日本の製紙会社はこの原生林から生まれる木材チップを大量に買い続けている。世界的な原生林保護の流れに逆らって…」ではじまり、写真中心に3頁の扱いだ。

 (一部抜粋)「日本の製紙会社はオーストラリアの規制の緩さをいいことに、原生林からつくったチップを買い続けている。この伐採には国際的に厳しい批判がある。08年7月に開催された世界遺産委員会では、タスマニアの世界遺産地域拡大をオーストラリア政府に求める決議を採択。隣接地域の原生林を、世界遺産地域に組み込むことで保護しようというものだった。」

 世界遺産地域に隣接する伐採予定地の1つであるウェルド渓谷の写真が掲載されている。まるで屋久島のもののけ姫の森のように美しい森だ。
 コピー用紙の基準変更についても触れていて、古紙配合率偽装はまだ刑事事件として立件されていないのに「グリーン購入法を改訂し、コピー用紙の古紙配合率を現行の100%から、製紙業界が求める70%へと引き下げる方針を固めた。残りの30%に使用されるのは木材パルプであり、その製造にはチップが使われることになる」と批判している。

 このような批判が多数パブコメで環境省に届いているにもかかわらず、まもなくグリーン購入基本方針の変更が閣議決定される。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10756

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2009年2月 4日 (水)

植林や「どんぐり運び」は慎重に 

 先週末、静岡県で3日間にわたり森林活動の熟練者向けに(社)全国森林レクリエーション協会主催の「森林環境教育リーダー研修」が開催された。山形県についで全国で2例目の開催だとか。これまであまり進まなかった森林環境教育がこれからはどんどん進みつつあるようで喜ばしい。
 その研修の手伝いをしていたところ、あるベテラン講師の一人が雑談で「シイは純林を作りやすい。シイの純林は、荒れた人工林より水源涵養機能が悪いほどだ」といっていた。
 森林関係の著書を多数もつ講師で、山をかなり見ている人だから、確かな情報だろう。
 菌根菌の性質のせいだそうだが、ドングリのなる広葉樹は豊かな森を形成するのに欠かせないものだからと安易に植えるのではなく、やはり自然に手を加えることの弊害は、考えてもなかなかわからないものなのだなぁとあらためて思った。

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森の再生人 湯浅勲氏 

 昨夜10:00からのNHK「プロフェッショナル」は面白かった。
 「日本の森を救う男あり すご腕・森の再生人!」というタイトルで、日吉森林組合(京都)の湯浅 勲氏が紹介されていた。湯浅氏によるひん死の森の再生法が、林業関係者の注目を集めているという。
 どうせ大袈裟にいっているだけだろうと思い、斜に構えて見ていたが、確かに素晴らしいプロフェッショナルだった。
 いくつか印象的な言葉があったが、そのうちの1つ。急峻な地形にある造林地について、「切り捨て間伐をしなさい。材はとらなくていい。間伐を続けていればいずれ自然の森に還るから」というような言葉があった。間伐だけ続けて、成長した木も収穫しないで放っておけという一見林業家らしくない言葉だが、納得する林業家は多いだろう。
 もちろん、最近の風潮である天然林礼賛、広葉樹林礼賛ではない。「きちんと手をかけてやれば、人工林でも天然の森と同じように、恵み豊かな森となる。」と、氏は明言する。

 切り捨て間伐をはっきりと肯定したこともよかった。「トンデモ本」の影響か、近頃切り捨て間伐を極度に嫌う風潮があり、影響された人たちはまるで間伐材をごみのように考え、ごみを森に放置するかのように切り捨て間伐を責めたり、逆に「もったいない」と貴重な資源を利用しないことを責めたりする。そういう人は、やれ間伐材で紙を作れ、バイオ燃料にしろ、割り箸だ…と小うるさい。また、切り捨て間伐によって、害虫が増える危険性を指摘する声もある。
 しかし場所によっては、ムリに間伐材を運び出すデメリットは少なくない

 半分ほどしか見られなかったので、再放送をまた見たいと思っている。
○ 再放送 2月10日(火曜) 総合 午前1:00〜1:45
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/090203/index.html

 この番組を紹介してくれた人によると、本もでているそうだ。
○全林協で出版されている本
『山も人もいきいき日吉町森林組合の痛快経営術』
『林業経営力アップ! 痛快人材育成術』

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2009年2月 3日 (火)

広がるナラ枯れ…クマも困ってる?

 別名、広葉樹枯れともいうらしいが、私がこの被害の峻烈さに驚いたのは、数年前の滋賀県の森林を見学したとき。
 葉をつけたまま、本当に一瞬にして息の根を止められたという格好で、立ち枯れているナラ類の木々を目の当たりにしたときだ。尋常ではないその枯れ方に、もし奈良公園の立派なスダジイなどにまで広がったら…と思うとゾッとした。
 森林総合研究所の発表によると、現在23府県に拡大しているそうだ。被害が増加している理由は、薪炭林の放置により、大きなナラ類の木が増えたことが大きいが、温暖化も影響しているといわれている。ナラ枯れを引き起こしているカシノナガキクイムシ(カシナガ)が、枯死したナラ類などの木から他の木へと飛び立つのが、気温が20度位まで上がった日中だからだ。温暖化により、飛翔条件が揃う地域が広がっている。
 まさか、カシナガの好む大きなナラ類を伐ってまわるわけにはいかないので、枯死したナラ類からカシナガが飛び立つ前に、被害木をカシナガごと徹底して除去することが必要だ。だから、被害が広がり手が付けられなくなる前に、被害木をいち早く見つけることが何よりの対策だろう。

 しばらく前から、日本熊森協会の人たちが行う「ドングリ運び」が物議をかもしている。少しでも熊にエサを与えたいというやさしい気持ちは理解できるが、人間がよかれと思ってやることが、結果的に生態系に被害を与えることはこれまでも実証済みだ。いろいろな害が想定される森にドングリをまく行為より、ナラ枯れを食い止めることの方が、熊から感謝されるのではないか…と思う。

http://eco.nikkei.co.jp/news/today/article.aspx?id=NN000Y068%2002022009

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2008年12月 9日 (火)

コピー用紙のパブコメ募集開始 もっとウッドマイルズに配慮を

 最近よく聞く言葉に「認証材」とか「フェアウッド」というのがある。反対に「ウッドマイルズ」という言葉は一時期よく聞いたのに、最近は聞くことが減ったような気がする。

 フェアウッドが大切であることはもちろんだが、私はウッドマイルズが特に大事だと思うので、家を建てる場合、まず一番いいのが地域材、次が国産材、その次が海外の認証材の順で環境良品だと思うのだが、世間ではこの3つは肩を並べているらしい。
 ウッドマイルズが大事なのは、CO2の見地からだけではなく、食べ物同様木も地域のものを取り入れることで、身体にも合い、あの山の木とわかることで愛着もわきやすく、結果的に長く住む家になると思うからだ。

 グリーン購入法のパブリックコメントの募集が開始された。
 コピー用紙に総合評価指標が導入されるらしい。評価方法が詳しく説明されているが、それによると間伐材と認証材が同点、建築端材はその半分の点数だ。国内で発生する建築端材であればごみ削減の見地から間伐材と同点でよいようにも思うが、海外の認証材は半分の点数でいいように思う。海外の端材、その他は0点がいい。日本の木がこれほど余っているのに、海外の端材ごみまで高ポイントで使う必要はない。
 古紙が余剰になりごみ化する可能性が高い今日、グリーン購入法のコピー用紙くらいは古紙100%維持が望ましい。しかし、京都議定書のマイナス6%のうちの森林吸収分である3.9%を達成するため「ネコの手も借りたい」(印刷用紙に比べ生産量の少ないコピー用紙でも有り難く利用したい)というのならば、国内の間伐材と海外の認証材は点数に差をつけるべきだと思う。
 それにしてもこの「総合評価制度」、複雑すぎてかえって偽装の温床にならないといいが…。

○パブコメ募集↓
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10513

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2008年10月28日 (火)

古紙嫌いの副大臣 コピー用紙だけでなくトイレットペーパー基準まで変更?

 コピー用紙のグリーン購入法の基準が二転三転した挙げ句また変更される。
 どう考えてもおかしいと思っていたところ、下記のニュース。

http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200810280035a.nwc

(一部抜粋)

 古紙配合率偽装が社会問題化した紙については、コピー用紙やトイレットペーパーなどの家庭紙も印刷用紙と同様に古紙配合率70%以上ならば、各国の森林認証制度で認められた木材、間伐材、加工端材などのチップからつくるバージンパルプを原料に使用できるようになる方向だ。印刷用紙などは、一定基準のバージンパルプを30%まで使用可能で、コピー用紙、トイレットペーパー、ティッシュも来年度からは古紙配合率70%以上でグリーン購入基準をクリアできることになる。

 印刷用紙の基準をもっと間伐材をいれられるように変える方がよほど合理的(数量的にも社会的にも)で簡単なはずなのに、なぜコピー用紙に執拗にこだわるのか、と不思議に思っていたが、目的はコピー用紙だけではなく、これまで古紙100%で当然だと思われていたトイレットペーパーなどにまでバージンパルプを入れたい、ということだったのか…。

 中国への古紙輸出量は今後減ることが予想されている(既に減りつつある)ので、古紙のだぶつきが心配だ。そして何よりも、スギ・ヒノキの間伐材で今の製紙技術ではコピー用紙などできないから、針葉樹の中では比較的コピー用紙になりやすい長野県や東北地方のマツ科の間伐材を多用するとしてもせいぜい1割か1割5分、残りを海外の森林でまかなうとしたら、現在の印刷用紙がそうであるようにオーストラリアからのチップが多用されるに違いなく、本当に間伐材を使いたいのならそのように基準に盛り込んでおかなければ、現在の印刷用紙同様、間伐材は結局はほとんど使われないだろうと思う。

 印刷用紙では一般の人が使わないから、一般の人が使う物に間伐材を多用し、森林の大切さをアピールしたいということかもしれないが、一般の人の意識を変えるより先に、よりよいシステムを作っておくべきだろう。意識改革はそれからでも遅くはない。

 このままでは古紙の基準を下げるだけで、結局間伐材は使用されない、つまり日本の森林も海外の森林も守られないのではないかと危惧している。

 ちなみに最後まで古紙100%のコピー用紙に抵抗していた日本製紙も「今まで言ってきたことをひっくり返したということではなく、納入先についてもどんどん買ってくださいということではなく」などといいながらも、ようやく古紙100%コピー用紙を作り始めた。
http://www.beitsubo.com/news/article.asp?news_id=14836

 ここまでようやく進んだコピー用紙や、昔から当たり前に使われていた古紙100%のトイレットペーパーの基準を今さら変更しようとする真の意図を知りたい。

○古紙偽装やコピー用紙の経緯について、下記サイトに詳しくまとめられています。
http://blog.goo.ne.jp/wa8823/e/94296aa76e6753f9b46f782b1cb4340d

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2008年10月24日 (金)

ホルムアルデヒドと外来種のシロアリ、どっちがマシ?

 通販などで販売されている組み立て式の木製ベッドから基準値を超えるホルムアルデヒドが検出されたとのこと。7商品中3商品が、厚労省が定めた室内濃度指針値を超えたそうで、うち1商品を設置した室内は7倍を超える濃度になったとか。「頭が痛い」「吐き気がする」などの相談が国民生活センターにたくさん寄せられていたようだ。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081023/crm0810232125056-n1.htm

 ホルムアルデヒドということは、おそらくベッドの木が安い輸入合板でできていて、合板の接着剤からの溶出だろうか?日本のスギやヒノキをそのまま使って作ればよいのに…といっても、木をそのままベッドにしたら重くて組み立てるのも大変なのだろう。

 そういえば、アメリカカンザイシロアリという外来種のシロアリが、輸入建材や家具などとともに持ち込まれ、日本で被害を広げているそうだ。
 カンザイは乾材、つまり乾燥した材につくシロアリらしい。羽があり、どこかの家の家具や柱を喰い飽きると隣の家に移ったりするので、被害は広がる一方だ。
 住宅も家具も、輸入材はやめて国産材で作ったのがほしい。

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2008年10月 8日 (水)

ほ乳類の4分の1が絶滅の危機(1) タスマニアデビルも

 10月6日に公表された絶滅危惧種のレッドリストによると、絶滅の危機に瀕している地球上の生物はますますふえているとのこと。
 オーストラリアのタスマニアに生息するタスマニアデビルも「軽度懸念」から「絶滅危機」へと変更されたそうだ。伝染病(デビル顔面腫瘍性疾患)とのことだが、紙パルププランテーションを作るために天然林を焼き払い生息地を奪ったり、私有林ではいまだにプランテーションの邪魔になる野生動物を殺すため1080などの毒をまいたりしていることの影響もあるのではなかろうか。

▼ナショナルジオグラフィックニュース
絶滅危惧指数は悪化模様(2008.10.6)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=72838727
 (一部抜粋)

 新しいレッドリストで“格付け”が下がった、つまり絶滅危険度が高まった種の中には、タスマニアデビルのように伝染病の犠牲になったものもいる。タスマニアデビルは「軽度懸念」から「絶滅危機(endangered)」へと変更された。  
 また、両生類を死に至らしめるツボカビ感染症もやむことなく広まっており、両生類にとって史上最悪の状態となっている。IUCN生物多様性アセスメント小委員会の議長サイモン・スチュアート氏は、「いまや全両生類の32%が、絶滅の危機にあるか、既に絶滅してしまっている」と話す。
 しかし、ほとんどの種にとって、絶滅危惧の格付けが急落しているのは別の原因によるものである。「それは生息地の崩壊だ。生物にとって最も深刻な脅威なのだ」とスチュアート氏は語る。例えば、インド南部のラーメシュワラム島にしか生息しないタランチュラの一種、Poecilotheria hanumavilasumica(ポエキロテリア亜科)は、プランテーション開発により生息地が失われ、「絶滅寸前」にまで追い込まれている。
 また、アジアのスナドリネコも、生息地である湿地帯で農地や定住地向けの干拓が進み、「絶滅危機」のリストに載ることとなった。

 種が絶滅するということは、飛んでいる飛行機のビスを1本ずつぬくようなもの。どのビスを抜いたら飛行機がバラバラになるかはわからない、と何かで読んだが、まさにその通りだと思う。
 すべてを人間活動のせいにするつもりはないが、絶滅する生き物もイノシシやシカのように増えすぎて困っている生き物も、人間の行動が大きく影響していることは確かだろう。

▼ナショナルジオグラフィックニュース
タスマニアデビルが伝染病で絶滅危惧種指定に(2008.5.21)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=82731746

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2008年9月30日 (火)

グリーン購入法コピー用紙基準また変わる?!

 二転三転したグリーン購入法のコピー用紙の基準がまた変更になる兆し。せっかく古紙100%に決まったコピー用紙の基準にまた「物言い」がついた。
 環境副大臣に就任したばかりの吉野氏が、間伐材利用を理由に古紙100%のコピー用紙の基準見直しを求めた模様。彼は、再生紙偽装問題や最終的にコピー用紙が古紙100%に決着した理由をご存知なのだろうか?
 上っ面だけを見るのではなく、紙問題全体を見てほしい。今、ここでまた基準をひっくり返すことが一体誰の得になるのか?
 製紙会社の間伐材利用技術を上げるため、コピー用紙には古紙か間伐材かのどちらかしか入れてはならないという規則を作るならまだわかるが、おそらくそうはならない。多分、「古紙70%以上、30%を限度に間伐材などの環境に配慮した木材パルプか認証された森林からの原料・・」のようないい加減な基準になるのだろう。それで実際は間伐材などほとんど使われず、印刷用紙同様、オーストラリアからのチップが多用されるに違いない。
 間伐材を使いたければ、印刷用紙に入れたらいい。そうすれば現行の基準でもたっぷり間伐材を入れられる。印刷用紙の生産量はコピー用紙の比ではないし、間伐材を使いたければしこたま使えるにも関わらず、現状ではほとんど使われていない。それなのに、わざわざ決まったばかりのコピー用紙の基準を変更しようとするのはなぜだろう?
 製紙会社から政治献金をもらったのかと邪推したくなるような今回の指示。日本の環境行政はこのレベルで今後も推移していくのだろうか?

http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092901000955.html

古紙100%基準見直しを 間伐材利用で環境副大

 吉野正芳環境副大臣は29日夜、再任後の記者会見で、間伐材の利用を促進するため、古紙100%のコピー用紙の購入を政府機関に義務付けているグリーン購入法の基準を見直すよう同省に指示したことを明らかにした。

 吉野氏は、間伐材を原材料に使った用紙の購入も認めることなどを想定しているとみられるが、間伐材の配合率など具体的な見直し内容については「まだ言えない」と明言を避けた。

 環境省は今後、林野庁と協力し、見直しの前提となる間伐材の安定供給が可能かどうかを検討する。

 環境省は再生紙の古紙配合率偽装問題を受け、政府が購入するコピー用紙の古紙配合率を70%まで引き下げる方向でいったんは検討したが、古紙100%の用紙について製紙業界の供給体制が整ったとして、現行の購入基準の維持を決めた経緯がある。

 吉野氏は、森林の違法伐採対策を考える自民党の検討チームの座長として、間伐材の利用促進を政府に求める要望書をまとめている。2008/09/29 23:05 【共同通信】

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008092900892

コピー用紙原料に間伐材を=温暖化対策へ森林保全プラン−環境省

 環境省は29日、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を吸収する森林の保全に向けた「地球・森林アクションプラン」を発表した。森林の生育に必要な間伐を促すため、グリーン購入法に基づいて政府が率先して購入するコピー用紙の基準について、原料として間伐材を活用するよう見直すことを盛り込んだ。
 プランは、吉野正芳環境副大臣が中心になって作成。温暖化対策のために、林業の採算性を改善する仕組みづくりの重要性を強調している。
 政府が調達するコピー用紙は、現行基準で古紙配合率100%の物に限っている。プランは、間伐材の活用を促すような基準に見直すことや、原料としての間伐材利用状況を製品に表示する取り組みの推進を求めている。(2008/09/29-21:20)

※関連記事:「また変わる?コピー用紙の基準 どう考えてもおかしい環境副大臣のごり押し」につづく

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2008年8月30日 (土)

関電 バイオマス発電開始ー木質ペレットは外材?

 バイオマス燃料を使う関西電力の石炭火力発電所(京都府舞鶴市)1号機が本格稼働したそうだ。木くずなどを固めた木質ペレットを石炭に混ぜて燃料にし、年間9万2000トン分のC02を削減するとのこと(石炭消費削減量は年4万トンー関電HPより)。
 木質ペレットの使用量は年6万トン。この火力発電所の出力は90万キロワット、フル稼働時には約200万世帯分の電力をまかなえる。石炭だけより多少コストは上がるが、環境対応の一環として実施するそうだ。
 海外では自然エネルギーにシフトしているのに、日本はCO2排出量の多い石炭火力発電所ばかり稼働させているからどうなっているのだろう?と首をかしげていたが、将来的にすべての石炭火力が木質系バイオマス発電などに転換できるならまぁいいかー、と思って調べてみたら、現状ではこの1号機、重量比で約3%の混焼率だから先は遠い。すべての石炭火力発電所どころか、この1号機の混焼率を上げるだけでも大変だ。
 しかも、この↓新エネルギー新聞ブログによると、これに使う木質燃料は北米から調達するそうだ。
http://new-energy.jp/blog/archives/2006/04/post_368.html

 輸入した方が日本の森林から作るより安いのだろうが、せっかくのバイオマス発電なのだから、日本の建築廃材や林地残材、建築端材、間伐材などを利用できないものか。ウッドマイレージを考えると、輸入木質バイオマス発電がカーボンフリーなどとはとても思えない。

http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20080829c6b2902s29.html

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2008年8月28日 (木)

「信頼できる紙の選択…」セミナーのお知らせ

セミナーのお知らせです。
詳しくは↓へ。
http://www.gef.or.jp/activity/economy/sustainable/kami.html

☆セミナー「信頼できる紙の選択〜森林認証の役割と意義」 紙のユーザーが安心して信頼できる紙を選ぶためにどんなことに目を向けていったらいいのか−。地球・人間環境フォーラムは、森林認証制度の現状について、有識者、認証機関、紙の利用者の立場からの現状を報告するセミナーを開催します。あわせて日本の紙の大きな供給源の一つであるオーストラリア・タスマニアの現状を事例に、今後の紙の利用のあり方について考える機会としたいと思います。 皆さまのご参加をお待ちしております。

【日時】2008年9月3日(水)14:00〜17:00

【場所】JICA地球ひろば(東京メトロ日比谷線 広尾駅下車(3番出口)徒歩1分)
http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html
〒150-0012 東京都渋谷区広尾4-2-24

【主催・問い合わせ】
地球・人間環境フォーラム

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2008年8月27日 (水)

FSC認証紙 — 続報

 日本の大手製紙3社(王子製紙、日本製紙、大王製紙)に対し、FSC認証機関が「是正措置」を要求した「原生林がFSC認証紙に!」。なぜこういう事態になったか、おおかた明らかになってきた。
 いろいろ理由はあるにせよ、要するにこの3社はFSC認証の意味を十分理解していなかったためというのが結論らしい。
 三菱製紙は、たまたまかそれとも担当者がしっかりしていたのか、同じオーストラリアのガンズ社から入れていても、現地の証明書などで証明を得ていたため、認証を継続できたとのこと。
 FSCといえば、信頼性の一番高い森林認証。私もコピー用紙を買うときは、古紙100%がなければFSCと古紙のミックス品を買う(ザラ紙を愛用しているのでコピー用紙はたまにしか買わないが)。

 認証機関による不十分な審査で、せっかくのFSCブランドの信用に少しキズがついてしまった。おかげで、古紙100%の再生コピー用紙も入手しづらいのに、FSC認証紙までしばらく品薄だ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20080822/168629/

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2008年8月24日 (日)

熱帯林地主に代価を払い、温室効果ガス削減を

 フェアウッドマガジンによると、温室効果ガス削減の最も安価な方法は、熱帯林地域の地主に代価を支払って伐採を抑制し、熱帯林を維持することだという論文が発表されたとのこと。 

2008/07/21 WIRED SCIENCE:温室効果ガス削減の安価で自然な方法は熱帯林の維持 『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)の最新号で発表された論文で、二酸化炭素を大量に吸収する熱帯林を現状のまま維持した場合の費用を計算した結果、エネルギー経済を転換する試みと比較し、安くつく事が示された。オハイオ州立大学のBrent Sohngen教授(農業経済学)ら経済学者と生態学者からなるチームは、熱帯林地域の地主に代価を支払って伐採を抑制すると仮定して、3通りの試算で炭素固定の効果と費用を計算した。次の20年間で森林伐採を10%遅らせる場合の費用は、年間4億〜17億ドルで、毎年約5億トンのCO2を吸収できる。森林伐採を50%に減少させる費用は170億〜300億ドルで、毎年20億トンを超えるCO2を吸収できる。20億トンといえば、米国が排出する温室効果ガス全体の約3分の1に相当する。 原文はこちら http://blog.wired.com/wiredscience/2008/07/a-cheap-natural.html

 確かに下記の表「土地利用の変化と森林業からのCO2排出が最も多い10カ国とその排出量(2000年)」を見ると、CO2排出が多いのは熱帯林のある国が並んでいる。
http://www.earthpolicy.org/Indicators/CO2/2008_data.htm#table6

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2008年8月23日 (土)

「森の町内会」のアカマツの紙

 事業所どうしが連携し古紙回収がうまく機能している「オフィス町内会」も、そこがはじめた「森の町内会」も、ともに順調のようだ。
 「森の町内会」が間伐した間伐材と同じ重さの紙を「間伐に寄与した紙」とするクレジット方式もなんとか機能している様子。間伐サポーター企業の豊富な資金力と善意がなければとても続かないシステムだ。
 それにしても、FSC認証材入りの印刷用紙より高価であろうこのアカマツ間伐材入り印刷用紙、一体何パーセントアカマツが入っているのだろう?

http://www.beitsubo.com/news/article.asp?news_id=14553

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2008年8月 1日 (金)

『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?(3)

 「続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?」について、下記のコメントをいただきました。

7月26日の「続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?」に書かれている「間伐や枝打ちしたときにでる端材を用いた方がよいのです」…うーん、自分で一度枝を拾ってきてナイフでハシを作ってみたらどうだろう?」で、武田氏の記事を間違いと指摘してますが、間伐材は、結構、大きな材木です。間伐材=枝という認識ではなく、木を育てるために、隣の木を切る(初めから、間隔を空けて植えると競争意識がなく、育たないので、間隔を狭めて植える)。 箸を作っている業者さんのページです  http://www.northmall.jp/waribashi/

 ご意見ありがとうございます。
 
 私が武田氏の記事を間違いだと指摘しているのは、間伐材で割り箸を作るか否かについてではありません。日本では昔から端材で割り箸を作っていますし、間伐材で作ることも最近では増えています。アドバシも活躍していますね。私も国産割り箸はそれなりに応援しています。
 29頁「割り箸のように小さなものは、間伐や枝打ちしたときにでる端材を用いた方がよいのです」には、二重の間違いがあります。
 まず、間伐材や枝打ちした枝を「端材」とはいいません。通常、端材とは、柱などをとった残りの部分(背板)をさします。背板以外の余った材を端材ということもありますが、「間伐材」「枝」「端材」はそれぞれ別のものをさします(もちろん間伐材で何かを作ればその残りの部分を端材と呼ぶことはあります)。
 そして国産割り箸を背板や間伐材では作りますが、枝打ちした枝では作りません。

 間伐材と一口でいっても、サイズはいろいろです。ご指摘のとおり、「結構、大きな材木」である場合もあります。植林して何年目で間伐するか、何回間伐するかは土地によっても、林業家によっても異なりますが、一回目の間伐(20年未満)で伐った間伐材は細すぎてあまり役に立たないので森から持ち出さないのが普通です。割り箸にする間伐材も2回目以降のものが多いのではないでしょうか。

 25頁の間伐の説明「ポツポツとまばらに植えますと、自分しかいないと安心して、成長が遅くなります。必ず密に植えなければならないのは、畑にダイコンなどを植えるときと同じです。」も違和感を禁じ得ません。
 木を密に植える最大の理由は、木をまっすぐ育てるためでしょう。できるだけ木を上から下まで同じ太さにまっすぐ育てるためには密植は欠かせません。密植していれば、枝どうしがこすれて自然に落ちることも多く(自然に落ちなかった枝は枝打ちが必要ですが)、節のない材を作るのにも役立ちます。

 ご紹介いただいたサイトを拝見したところ、広葉樹(おそらく天然林)の間伐材を割り箸にしていますね。武田氏が話題にし、私がコメントしているのはあくまでも針葉樹人工林の間伐のことで、同じ「間伐」といってもだいぶ意味が異なります。

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2008年7月25日 (金)

『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?

 東京新聞で物議を醸した武田邦彦氏の新著『偽善エコロジー』のマイハシの項目だけ読んでみた。
 何を根拠にマイハシをエゴというのだろう?と興味津々で読んでみてビックリ。
 氏は森林の専門家ではない。にわか勉強をして書いているのはいいが、それにしても人工林を大根畑と同一視してもらっては困る。
 畑は肥料を投入するが、森林は自己施肥が基本だ。枝打ちした枝や伐り捨て間伐した間伐材を「ごみ」として捉えるのはやめてほしい。立派な肥料である。
 28頁の「森を活かすには、私たちが毎日生活する部屋のように、きれいに整頓された状態でなければならないのです」などナンセンス。もし、人工林を「整頓」し、草も刈り、打った枝や除伐した木や間伐材をすべて持ち出してしまったら、土は流れ、山は荒れてしまう。間伐材も枝もごみではなく、森の役に立っている。
 もちろん間伐材を持ち出すなといっているのではない。しかし、持ち出す価値のある間伐材は、せいぜい30年生以上のものだろう(24頁に「樹木が育つのに30年ほどかかりますから」と書いてあるが30年生のスギなどロクな柱にならない。30年はまだ間伐の時期、通常は50年で主伐)。
 30年より前にする何度かの間伐などは、切り捨て間伐でもちっとも惜しくない。長伐期施業のところでは50年たっても80年たってもまだ間伐するので、そういう時は伐り捨てではなく、持ち出して使うに越したことはないが、それなら割り箸どころか立派な柱になる。

 29頁の「割り箸追放運動が起きた結果、日本で割り箸を作ることができなくなりました」など、何を根拠にいっているのだろうか?
 そういったもろもろの誤りと偏見を積み重ねた上で「マイハシはエゴ」との結論。この本の出版社と編集者の見識を疑う。

 最後に、どうでもいいことだが、33頁の「人工林と天然林の割合は、ほぼ同じ50%ずつ」も間違い。日本の森は人工林が約4割、天然林が5割強、その他が0.5割のはず。

    「続・『偽善エコロジー』マイハシはエゴ?」につづく

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2008年7月14日 (月)

「ボクは杉が可哀相でならない」

 この土日、森林研修会に参加した。
 『ことわざの生態学』(丸善ブックス)や『森の文化史』(講談社学術文庫)の著者であり、国民森林会議会長である只木良也先生も講師としてご同行してくださった。
 帰路、幸運にも途中まで先生と同じ電車で雑談する機会に恵まれた。表題はこのとき先生のおっしゃった言葉。
 「日本の森林が吸収するC02の75%は、杉や桧の人工林が吸収している。それなのに、近頃では杉は邪魔者扱いされてしまって・・」というのがその理由だった。
 日頃から、スギやヒノキの人工林が広葉樹林より劣るといわんばかりの風潮に怒っていた私は、先生の言葉に心から同意し、「人工林は日本の森林面積の40%しかないのに、CO2は75%も吸収しているのですか」と尋ねると、先生の試算ではそうなるとのこと。
 比叡山での研修中、ご案内いただいた延暦寺のお坊さんも「弁慶の水」のところで立ち止まり「この上は針葉樹の人工林ですが、一日480トンも水が湧きます」とおっしゃっていた。
 森林は、日本の貴重な資源。針葉樹の人工林を広葉樹林に転換したり、混合林化したりするのがここ十年程の流行りだが、見た目や個人の好み、一時的なブームだけで安易に結論を出さず、広葉樹植林の際はもう一度よく考えてほしい。

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2008年7月 9日 (水)

紙の原料はどこから?

 「NGOのサポートは温暖化防止の一助」でご紹介したJATAN(熱帯林行動ネットワーク)が紙の原料先の実情をまとめた冊子を今年4月に発行した。
 「紙製品の購入と利用のてびき」一冊500円。紙製品を購入するときの参考に、仕事や活動で紙を使う人はぜひご一読を。

◎冊子「紙製品の購入と利用のてびき」
http://www.jca.apc.org/jatan/pub/newpub_paper.htm
◎JATAN(熱帯林行動ネットワーク)ホームページ
http://www.jca.apc.org/jatan/

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NGOのサポートは温暖化防止の一助

 洞爺湖サミットで、G8首脳が2050年までに温暖化ガスを現状に比べて50%削減することで合意したとのこと(数値は見送り)。最低ラインはクリアしたが、懸案事項はまだまだ山積している。
 森林破壊が地球温暖化の促進に2割影響しているといわれながらも、破壊され続けている森林がある。20年間も地道に森林保全活動に取り組んできた熱帯林行動ネットワーク(JATAN)が今、資金難に直面している。
 以下は、JATANからの文章を抜粋。

 私たちにとって今やもっとも身近な木材製品であるコピー用紙が、この泥炭湿地林をも破壊してしかも安価に供給されているということはまだまだ知れ渡っていません。この問題はJATANにとって見過ごしてはならない重大な問題です。  この問題の解決のために、JATANはまず当該製品の国内流通の縮小を達成させたいと考えています。現地と国内で最新の情報を収集し、各調達者への取扱い検討の要請を行います。その後、現地企業に対し、湿地林を含む天然林の原料不使用を訴える活動につなげていく予定です。  もちろん多くのボランティアの協力を募りたいと考えていますが、同時に専属のスタッフもやはり必要です。しかし今のままでは資金が足りません。ぜひこのプロジェクトを推進するために、JATANへと投資していただきたいと思います。  ご寄付は、浄財はもとより、商品券や未使用切手のような金券の寄贈も歓迎致します。  その他、団体の安定した収入のために、JATANでは以下のための情報やご協力を常時求めています。

・ 会員拡大
・ エコロジカルでCSRのしっかりとした企業との協働
・ 森林破壊に関する研究調査などの委託事業
・ JATAN刊行物の委託販売

 紙原料やバイオ燃料のために、インドネシアの泥炭湿地林を破壊することから、大量のCO2が排出している。
 地球温暖化を防止するためには、電気をコマメに消す、などの他にもたとえばこういう団体をサポートすることが必要だと思う。

◎JATAN(熱帯林行動ネットワーク)ホームページ
http://www.jca.apc.org/jatan/

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2008年7月 7日 (月)

吉野林業と箸

 もともと強硬なマイハシ派ではないのに、あまりにも滅茶苦茶な理屈のマイハシバッシングのせいで、ここ数日ブログ上で割り箸攻撃をしてしまい、少し反省。
 吉野林業の超密植・多間伐の施行を考えると間伐材の有効利用としての割り箸には納得しているし、端材利用としての割り箸製造も賛成だ。
 大台ヶ原近くのホテルで出された割り箸など、気に入って使用後家に持ち帰り、繰り返し使ったほど。
 しかしスギならともかく、ヒノキまで割り箸にするのは疑問だ。いかに間伐材であろうと吉野材なら他にも用途はあるだろうに…。
 たとえば普通の箸にしたらどうだろう?輪島塗のような塗り箸の木地にはヒノキはむかないようだが、木曽ヒノキの塗り箸のように、直接生の漆をすり込んだ箸なら問題なく製造できるだろう。割り箸より繰り返し使えるし、ヒノキの良さもいかせそうだ。
 漆の代わりに柿渋でもいい。柿渋を塗った吉野桧のマイハシなんて、いかにも奈良県らしくて、特産品としても売り出せそう。
 奈良県は、吉野の割り箸を地場産品として応援しているようだが、それなら割り箸同様、吉野ヒノキのマイハシも県の特産品にしてはどうかと、奈良県民のハシクレとしては考えるのだがいかがなものだろう?

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2008年7月 6日 (日)

エゴな割り箸擁護論 東京新聞(4)

 「マイハシはエゴ」という武田氏らの主張は、一見国産割り箸擁護に見えるが、実は輸入割り箸を拡大することにしかならない。
 「エコバッシングはエコバッグよりカッコいい?」でも書いたとおり、2006年の輸入割り箸は日本の割り箸総消費量の98%。うち90%以上が中国からだ。中国では森林破壊が深刻で、木材の伐採は制限されている。そのため中国から入ってくる割り箸の67%はシベリアやモンゴルの木材。これらの地域でも森林破壊は起きている。
 たった2%の国産割り箸が日本の森の有効利用になるからといって、割り箸を推進するのはあまりにもエゴでなかろうか?
 もし本当に日本の森を割り箸で再生しようというのなら、輸入割り箸を使っている店へ出向き、国産割り箸へ切り替えるよう説得すべきだろう。それもせずに、ただマイハシを否定するのでは輸入割り箸を推進しているのと同じだ。
 割り箸もレジ袋も、これまでの安易な使い捨てを見直すため、どちらもまずは「有料」にし消費量を減らすことがいいのだと思う。どちらも便利で、完全になくなっては困るものだが、必要論は有料にしてからでいい。

 ← マイハシとレジ袋 東京新聞(3)

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2008年7月 3日 (木)

原生林がFSC認証紙に!製紙会社が重量でまた表示偽装?

 週刊ダイヤモンドによると、オーストラリアの原生林からのチップで作った紙がこれまでFSC認証紙として売られていたようだ。
 FSC管理材は、保護価値の高い森林からのものや植林地や非林地へ転換された地域からのものは、通常認められていないはずなのに、なぜ原生林伐採を続けているオーストラリアのガンズ社からのチップが認められていたのだろうか?SGSジャパンの確認手続きに不備があったようだが、これで是正されるにしてもFSCの信頼性がゆらいだことは間違いない。
 ともあれ、今後しばらくFSC認証紙の生産量は減る。日本の製紙会社はこれに懲りてガンズ社からのチップを購入しなくなれば、銀行から融資を断られたばかりのガンズ社は心を入れ替え(?)原生林から撤退するのではなかろうか?(そんなに甘くない?)
 
 また、表示よりかなり重い紙が当たり前のように作られているとのこと。製紙会社にとっては、増斤(マシキン)はサービスのつもりかもしれないが、常識的に許される重量の誤差は±5%まで。嵩高紙では平均7.5%も乖離があったそうだ。
 トラックの過積載などの原因にもなり、第二の「表示偽装」といえる。

http://diamond.jp/series/closeup/07_05_001/

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2008年6月27日 (金)

エコバッシングはエコバッグよりカッコいい? 東京新聞(1)

 東京新聞(2008.6.25)の「本音のコラム」に「レジ袋を追放してのエコバッグなど狂気の沙汰だ」と斉藤氏が書いていたとか。
 レジ袋の原料は石油オレフィン成分で、これを廃せば石油コンビナートで燃やすしかない…とすっかりC大学T教授に洗脳されてしまったようだ。

 おまけに怪しげな人に限って「マイ箸」を持ち歩く…だと。間伐材の利用なくして山野の豊穣はなく…など、山野が聞いたら気を悪くする。
 間伐は絶対必要だが、必ずしも間伐材を利用することは必要ではない。
 おおかたの林業家は、「ちゃんとした木材(国産の主伐材)を正当な値段で買ってくれるなら間伐材など買わなくていい」というだろう。
 間伐材を持ち出すのは手間だしCO2も出る。伐り捨て間伐で問題ないのに、わざわざ間伐材を使おうとするのを「偽善エコ」というのならまだわかるが(私はそうはいわないけど)、間伐材で作った割り箸を使わないからって偽善者呼ばわりされるいわれはない。
 だいたい、間伐材で作った割り箸なんて、日本で使われている割り箸の1%もあるのだろうか?約98%が海外の森林を破壊して作っている可能性が大きい輸入割り箸、国産はたったの2%だ。この2%から端材を利用した吉野の高級割り箸分を引くと、間伐材割り箸はどんなに多くても1%未満?
 そんなに間伐材を使いたければ、間伐材割り箸の普及運動から始めてはどうだろう。マイハシバッシングはそれからでいい。
 でも、林業家はいうに違いない。「間伐材はいいから、家を建てる時、国産材を使ってよ」って。

 →東京新聞(2)

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2008年6月19日 (木)

ヨーカ堂の野菜が全部国産に!?

 セブン&アイ・ホールディングスが農業に参入するそうだ。
 3年以内に全国10カ所に農業生産法人を新設し、生産した野菜をイトーヨーカ堂で販売する。
 ヨーカ堂は現在生鮮野菜の93%は国産だそうだが、これにより国産率100%近くになるらしい。まずは千葉県内の農家から借りた農地で、ヨーカ堂が派遣する社員らが大根やキャベツ、ホウレンソウなどを作るとのこと。
 セブンイレブンやヨークベニマルででた販売期限切れ食品や野菜くずで肥料を作り、その肥料で育てた野菜をヨーカ堂の店頭に並べたり、デニーズで使ったりーと、まさに循環型社会のモデルをグループ内で実現する。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080619AT2F1900K19062008.html

 熱帯林保全にも乗り出すなど、最近のセブン&アイの環境対策は進んでいる。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080605/biz0806052016013-n1.htm
 

地球温暖化防止に向け、セブン-イレブン・ジャパンやイトーヨーカ堂などを傘下に持つ流通最大手のセブン&アイ・ホールディングスは5日、国際熱帯木材機関(ITTO)を通じて原生熱帯林の保全に乗り出すと発表した。初年度(平成21年度)の援助額は1億円前後で、二酸化炭素(CO2)120万トンの排出削減効果があるという。

 これにより、セブン&アイが店舗などで年間排出するCO2約230万トンの半分以上がカバーできるそうだ。

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2008年6月16日 (月)

紙と間伐材

 最近時々「製紙原料の自給率を上げよう」という話題に遭遇する。
 紙に関心のある身としては、再生紙偽装の影響か?と思いつつ、周囲の人たちが紙に関心をもってくれるようになったことはとてもうれしい。
 しかし、、、可能だろうか?
 もっと消費量を抑え、古紙利用率をあげない限り、絶対に不可能だろう。
 森に関心をもつ人は「間伐材を使おう」と簡単にいう。しかし、間伐材の伐り出しに税金を使ったとしても、間伐材チップから紙を作るのは技術的に難しそうだ。広葉樹チップくらい短い繊維に針葉樹チップを断裁し、それによるCO2排出に目をつぶれば、技術的には可能だろうと、私自身最近まで楽観していたが、どうもそんなに簡単ではないらしい。トドマツやエゾマツの繊維ならできるらしいがスギは特に難しいとのこと。

 専門家によると、どんな紙でもよければ可能だが、紙のユーザーが満足するような薄手の上質紙をスギで作るのは今の技術では難しいそうだ。

 かといって、紙原料に適したユーカリやアカシアプランテーションを国内に作ることには抵抗がある。そんなスペースがあるならば、食糧自給率をまず上げるべきだろう。
 紙原料の自給率を上げるには、やはり紙の消費量を減らし、古紙利用率を上げる以外には道はなさそうだ。

○関連記事:紙のグリーン購入法パブコメふたたび

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2008年5月23日 (金)

行者の山が枯れていく

 今日(2008.5.23)の「ほっと奈良」によると、ユネスコの世界遺産にも登録されている大峰奥崖道の木が枯れているそうだ。すでに3分の1ほどが「壊滅的」だとのこと。マツ科のトウヒやシラビソなどが立ち枯れ、地元の人は原因を「ニホンジカの食害のせい」といっていた。
 ニホンジカがなぜこんな高山でまで増えているのか、やはり温暖化の影響なのだろうか?
 木が枯れたせいで、弥山川(みせんがわ)も影響を受け、川に生み付けられたカエルの卵が干からびていた。

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2008年5月18日 (日)

紙のグリーン購入法パブコメふたたび

 紙類のグリーン購入法のパブリックコメントが募集されている。以前、再生紙偽装により基準見直しが凍結されたので仕切りなおしだ。
 下記のホームページにパブリックコメントの概要と参考になる意見(NGOの共同提言)が掲載されている。
http://homepage2.nifty.com/koshi-net/other/notebook/green2.htm

 紙の消費量がここまで増えてしまっては、製紙はもはや「エコ産業」といいづらい。海外植林をふやせばいいというものではないし、それなら国内の森林から紙原料を補えばいいかというとそれも難しい。間伐に補助金をかけて間伐材を紙原料にすることは森林の手入れにもなり一石二鳥でよいが、補助金の金額がどれ程になるかには目をつむってもそれだけでは針葉樹しかまかなえない。需要の多い広葉樹はどうするか?国内に紙原料のためのユーカリやアカシアプランテーションを作る?「地産地消」といえば聞こえはいいが、狭い日本のどこに紙需要をまかなうだけのプランテーションが作れるのか、作った場合の周囲への影響は?と考えるだけで頭が痛くなる。
 消費を抑えて、古紙利用率・回収率を高め、廃材や建築残材、間伐材を利用することで製紙原料の自給率を高めるのが一番よいことは確かだ。
 用途が多彩で大量に使われている印刷用紙と比べ、コピー用紙は消費量も少ないし、用途も単純。古紙100%でなんら困ることはない。今後の古紙利用率をいかにして高めるかを考えると、せめて役所で使うコピー用紙(グリーン購入法の基準)くらいは古紙100%のままにしておけばいいのにと思う。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9700

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2008年5月12日 (月)

銘木 北山杉 温暖化の影響も

Photo 各地から森好きが集まり、京都大学の先生にご案内いただいて、北山杉の里へ行ってきた。
 私自身は、北山林業といえば磨丸太、としか連想できないほど無知だったが、大変興味深い内容の研修になった。
 「北山杉には「台杉」と「丸太仕立」があり、台杉は一本の親杉から何本もの垂木をとるもので、一代限りの丸太杉は3・40年の歳月をかけて床柱に仕立てられる」と北山杉資料館のパンフに書いてあるが、素人にはよく意味がわかりにくい。先生の説明のおかげでようやく少しわかるようになった。
 台杉というのは、1本の杉から数本の枝を出させて萌芽更新させる手法。狭くて急峻な地形を補うために編み出された造林方法らしい。おもに垂木を生産するが、最近はその独特の樹形から庭木に珍重されているようだ。
 丸太仕立は、上から下まで同じ太さにするため、一般の用材生産より密に植林し、ひたすら枝打ちを繰り返す。光合成による栄養分を幹を太らせることより上へ伸びることにのみ使わせたようなスルスルと細長い北山林の樹形にようやく納得できた。
 上部の葉だけ残し、きれいに枝打ちするが、木と木の間隔はできるだけ狭くしておかねばならないため雪害にあいやすいらしい。あちこちで雪害被害にあった林を見かけた。温暖化による重たい雪は、北山杉の天敵なのだ。
 磨丸太はその丸太仕立で作った丸太を砂で丁寧に磨いたもの。床の間には欠かせない磨丸太だが、残念ながら近年消費量は減少傾向らしい。
 歴史ある北山林業の存続のためには、温暖化防止と床の間のある日本の伝統的な家造りが欠かせないようだ。

 上の写真は、翌日インストラクターさんに案内していただいた伏条台杉。北山台杉は数百年前ここからヒントを得て林業に取り入れられたらしい。
 北山林業という地域の特性をいかした素晴らしい施行のルーツがここにある。

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2008年5月 8日 (木)

5月24日の各地のイベント

 5月24日はあちこちで、いろいろなイベントがあるようです。
 以下ご紹介まで。
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ごみゼロサミット2008 町田市から学ぼう!」
開催日時 2008年5月24日(土)13:30から
場所 アイセル21(静岡市葵区東草深町3-18)
講演 石 阪 丈 一 氏 (東京都町田市市長)
    小林美知 氏 (小山田ごみ問題を考える会代表)
主   催 「ごみゼロサミット2008」実行委員会
■団体交流発表会 10時から12時 3階31集会室
詳細は下記ホームページにて
http://www33.ocn.ne.jp/~gomizeronet/

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■タスマニア、太古の森がティッシュに!?
 アレック&アンニャの「私にできること」

 毎日の生活で私たちが大量に使い続けているティッシュやコピー紙などの紙製品。それらが原生林を原料としていたら・・・自分が無意識に原生林の伐採を後押ししていたら、それはとても悲しいことです。
 オーストラリアの島、タスマニアに残された貴重な原生林は、現実に伐採され、日本で紙になっているのです。タスマニアには太古の森が残り、固有の生き物たちが暮らしています。原生林の伐採は動物たちの生きる場を奪い、そこに蓄積していた大量の炭素を温暖化ガスに変えてしまいます。 
 4月に現地を訪問したアンニャ・ライトさんの歌と、タスマニアの美しい森林と動物たちのスライドショー、オーストラリアの環境NGOウィルダネス・ソサイエティのアレック・マーさんから日本とタスマニアの森林の関りについてお聞きします。タスマニアの森を壊すのも、守れるのも、私たち。今日から森を守る暮らし、はじめましょう。

日時:5月24日(土曜日) 午後1時から3時
内容:アンニャ・ライトさん(ナマケモノ倶楽部世話人・シンガーソングライター)のミニ・コンサート
タスマニア原生林と生き物たちのスライドショー
アレック・マーさん(豪州NGOウィルダネス・ソサイエティ)のお話。
場所:カフェスロー
   東京都府中市栄町1−20−17
連絡先:042−314−2833
アクセス:JR国分寺駅または京王線府中駅よりバス15分程度で、京王バス「藤塚」「京王ストア栄町」のバス停にて下車。
   http://www.cafeslow.com/index.htm#how%20to%20get%20a%20cafeslow
参加費(ワンドリンク付き、通訳付き):予約・前売り1500円、当日1800円
主催:カフェスロー、ナマケモノ倶楽部、日本消費者連盟、熱帯林行動ネットワーク、レインフォレスト・アクション・ネットワーク

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リサイクルと温暖化対策に
 異議を唱える 武田邦彦中部大学教授を呼んで徹底討論
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ウソ、ホント、シリーズ第3弾
 「温暖化対策とリサイクルは地球を救う」 ウソ?ホント?

 2008年5月24日(土)13:30から16:30@武蔵野公会堂
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◆日 時:2008年5月24日(土)13:30から16:30
◆会 場:武蔵野公会堂[TEL:0422-46-5121]
     (JR中央線・井の頭線、吉祥寺駅公園口徒歩2分)
【地図】http://www.musashino-culture.or.jp/koukaido/index.html
◆パネリスト:
 ◇武田 邦彦(中部大学教授)
 ◇森口 祐一(国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター長)
 ◇松田美夜子(内閣府原子力委員会委員)
 ◇世一 良幸(環境省地球環境局研究調査室室長補佐)
 ◇鹿子木公春(廃PETボトル再商品化協議会会長)
 ◇圓子 雄 ((株)エンブピコ代表取締役社長(リサイクル業者))
 ◇杉本 裕明(朝日新聞記者)
 ◇川島 悟一(環境NGO 全国青年環境連盟(エコ・リーグ))
◆司 会:
 ◇大野由利子(元国会議員)、服部美佐子(環境カウンセラー)

◆参加費:1,500円(学生1,000円) 
 当シンポジウムの収益の一部は、カーボンオフセット事業に寄付いたします。参加者にはペットtoペット技術による買物袋と飲み物をもれなく進呈

◇主 催:温暖化とリサイクルを考える市民懇談会
     (042-358-0135、080-3618-0489)
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少数民族と海外植林事業

 チベット問題にも共通するが、少数民族や先住民の土地を巡るトラブルは多くの国でおきている。「少数者」の土地を奪ったり、権利に注意を払わなくても、その国の大多数の国民は安泰だし無関心だ。
 たいていの人は、「自分は関係ない、加害者でも被害者でもないから」と思っているが、しかし、大量の紙や木材、パームオイルの消費者である私たちは、実はその迫害に手を貸しているのだ。

 下記はMLからの転載。

■5/14■ JVCラオス森林帰国報告会
  植林は環境保全・貧困削減に貢献するか?
   〜インドシナ半島最後の森林フロンティア
    ラオスの開発、暮らし、その変化〜
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 「焼畑で森林が劣化しているから植林で回復を図る」、「現地雇用を生みだす植林事業は貧困削減にも繋がる」。アジアの発展途上国では多くの国々で植林事業が展開されてきています。植林事業によって、森林を回復した国もありますし、紙需要の供給にも応えてくることが出来るようになっています。このように植林事業は環境・社会と経済発展に貢献するものと考えられ、またCSR(企業の社会的責任) やカーボンオフセットの観点からも注目されています。しかし、植林事業は本当に環境保全・貧困削減に貢献できるでしょうか?
 東南アジアの内陸国ラオスは周辺国と比較しても、未だ多くの森を保有しています。しかし、ここ数年、急速に全国レベルに広がり、地域の生活に多大な影響を及ぼしているのが、紙パルプ用のユーカリ植林や、ゴム・プランテーション、バイオ燃料プランテーションです。ラオスの人々にとって急速な植林や開発事業が及ぼしている影響とはどのようなものなのでしょうか?
 そこでアジア各地における植林と土地利用の状況をIGES百村さんから、森林問題と需要国の関わりについてFoE中澤さんから、ラオス現地の状況をJVCラオス駐在スタッフ尾崎からご報告いたします。日本の私達にできることを一緒に考えてみましょう。
●第1部● アジアの植林事業と土地利用が抱える課題
 IGES(地球環境戦略研究機関) 百村 帝彦氏
●第2部● ラオスの村人から見た植林事業
 JVCラオス事務所 森林担当 尾崎 由嘉
●第3部● 森林資源ヘの需要と国際貿易、私たちにできること
 FoE Japan 森林担当 中澤 健一氏
※講師のプロフィールはこちらをご覧ください
http://www.ngo-jvc.net/jp/event/2008/20080514_laos.html
【日時】5月14日(水) 19時〜21時
【場所】文京シビックセンター ??浪2階 消費生活センター研修室A,B
【地図】http://www.b-civichall.com/access/main.html
【住所】東京都文京区春日1−16−21 Tel:03-3812-7111
【アクセス】
・東京メトロ丸の内線・南北線 後楽園駅 徒歩1分
・都営地下鉄三田線・大江戸線 春日駅 徒歩1分
・JR総武線 水道橋駅 徒歩8分
【参加費】800円 (JVC、FOEJapan会員無料)
【定員】60名
【主催】日本国際ボランティアセンター
【協力】FoE Japan
【お問合せ】
日本国際ボランティアセンター(JVC)
TEL 03-3834-2388/FAX 03-3835-0519
Email:chihok@ngo-jvc.net 担当:川合

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2008年4月25日 (金)

インドネシアの州1つでオランダ1国分のCO2を放出 野生生物も危機

 WWFによると、インドネシアのスマトラ島中部にあるリアウ州で、州内の森が蓄えてきた大量の炭素が森林破壊によって大気中に放出されていることが、北海道大学との共同調査でわかったとのこと。
 1990年から2007年までの年平均でおよそ2.2億トンの二酸化炭素が、インドネシアの一行政単位であるリアウ州から排出され、この量はオランダ一国分の排出量(1995年時点)の122%に相当するという。
 リアウ州は、アジアゾウの亜種でスマトラ島にだけ生息するスマトラゾウや、同じく固有亜種であるスマトラトラなどの生息地で、森林破壊はこれら野生生物から住み処を奪うことになり、このため過去25年間にスマトラトラは84%減少し210頭に、スマトラトラは70%減少し192頭になったそうだ。
 森林破壊の原因は、パームオイル生産のためのアブラヤシプランテーション(植林)や、紙原料のための植林である。森林破壊につながるバイオ燃料生産やパルプ原料のための木材生産は即刻中止すべきだろう。
 昨年12月のバリ会議で約束された森の保全がまだ守られていないようだ。
http://www.wwf.or.jp/activity/forest/news/2008/20080227.htm

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2008年4月18日 (金)

吉野山の桜が気候変動で立ち枯れ

 NHKの「かんさい熱視線」(2008.4.18)によると、近年たくさんの吉野山の桜が立ち枯れているという。京大のチームが調査したところ、枯れた木からナラタケ菌が見つかったとのこと。ナラタケは食べられるキノコだが、ナラタケ菌は木を枯らす。根を調べると、湿気を含みすぎた土で根腐れをおこしていたそうだ。
 原因の1つは土壌水分の増加。水分のあまり必要のない7月の雨量がここ10年増加し、代わりに水分が必要な6月の雨量が減少していることから、土壌水分が過多になったため。
 もう1つの原因は、気温上昇(ナラタケ菌の繁殖に適してる?)。他に、生活排水を流したり、肥料が多すぎたりといった人為的要因もあげられるという。
 吉野山以外を見ても、テングス病にかかっている桜の木が増えているようだ。桜が気候変動で枯れていくなら、他の植物も影響を受けないはずはない。食料危機の前触れかもしれない。

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2008年3月11日 (火)

製紙用植林で出るCO2はどのくらい?

 植林はCO2を出すのではなく吸収する…と安易に考えるのはもうやめにすべきだ。バイオ燃料の原料栽培のために森林や草地を切り開くとCO2が大量にでるなら、製紙用のユーカリプランテーションのために森を切り開いてもCO2が大量に出るのは当然なのだから。
 インドネシアやマレーシアの泥炭地をバイオ燃料用のアブラヤシ畑に転換する場合で、423年もバイオ燃料削減分より多くのCO2を出し続けるそうだ。それなら、ユーカリ栽培のためにインドネシアの泥炭地で出したCO2をユーカリが全部吸収し終えるまで、いったい何年かかるのだろう?
 ユーカリは7〜10年で伐って紙を作る。それを何回繰り返したら出した分のCO2を吸収できるのだろうか?
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200709222351

 今日(2008.3.10)の日経新聞夕刊の「大手商社による製紙用植林関連事業への参画例」によると
丸紅:インドネシア、オーストラリア、中国、ブラジル
伊藤忠商事:オーストラリア、ニュージーランド、チリ、ブラジル、ベトナム
住友商事:チリ
三菱商事:チリ、オーストラリア
双日:ベトナム、オーストラリア、南ア
三井物産:オーストラリア
…と、植林事業を展開しているそうだ。
 木材チップの需給は逼迫気味で、双日は今度南アフリカ共和国で植林地を買収し、隣国のモザンビークにチップ工場を建設するとのこと。
 「植林木」を使った紙はいかにも環境によさそうなイメージがあるが、どのような場所に植林したチップで紙を作っているのか、製紙会社や販売店は正しく把握してほしい。
 インドネシアの木で作ったコピー用紙が大量に量販店の棚に並んでいる。

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2008年2月29日 (金)

雪の縄文杉

Photo 屋久島へ縄文杉に会いに行ってきました。お天気には恵まれたけど、途中から道が少し凍って滑り気味。でもそれ程の急勾配ではなかったので、安心して登れました。途中の大王杉はヒメシャラに囲まれ、姫達とたわむれる大王のイメージで何となく楽しそう。でも縄文杉は、孤高でりりしかったです。
 途中見える山々には、立ち枯れた杉の木立が白く点在。ガイドさんの説明によると「以前、営林署が伐った時、大きな木は母樹として残した」とのこと。しかし、周りの木がなくなってしまうと、母樹として残したはずの大きな木も結局は立ち枯れてしまったのだそうです。天然更新の失敗例を間近にみて、造林の難しさをあらためて感じました。
 アマゾンが、大豆栽培の拡大のためにどんどん伐られているそうですが、一度伐ってしまった森を元に戻すのは至難の技。ましてアマゾンのような原生林を畑にしていては、近い将来、地球全体がイースター島のようになりそうです。

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2008年2月15日 (金)

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の問題点(6)ー紙4

 著書によると、製紙業界の要望で経産省が動き紙リサイクルが「民から官へ」移行したということだが、そうではなく、民から官への流れは「ゴミ問題」が深刻になったせいだ。ゴミの最終処分場不足に悩む自治体ほど、紙ゴミをなんとか減らそうと古紙回収に助成金をつけてリサイクルを強化した。助成金だけではラチがあかず、古紙を自ら行政回収しようという自治体も現れたが、氏が主張するように製紙業界と経産省の「作戦」が成功したためではない。その証拠に、ゴミに悩んでいない自治体は、助成金もなければ行政回収もしていない。いまだに完全に「民」まかせだ。
 氏が自説の根拠にしている古紙価格の推移は、製紙業界の「作戦」説がなくても充分説明がつく。1970年代から1980年代初頭にかけての古紙価格幅の激しい上下はオイルショックが大きく影響しているし、1990年代の長期低迷は、ドイツの古紙がタダ同然でアジアに流れ込んできたことや円高による輸入紙の増加、自治体によるゴミ減量のための紙リサイクルの強化などが影響している。

 業界や官庁の「作戦」説や「利権」説は話としては面白いが、それが紙リサイクル批判の根拠にされてはたまらない。
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「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の問題点(5)ー紙3

 氏の説では、<自然を守れ>という運動によって木材の需要が減り、「北欧の森林が無駄に捨てられている。もちろん日本の森林はほとんど使用されずに、木は腐っていくだけだ」「ここでも環境運動が環境を破壊している」(172頁)ということだが、これは本当だろうか?

 まず、自然保護運動により木材の需要が減ったということだが、南洋材は確かに熱帯林保護運動により輸入量が減ったが、その分北洋材(ロシア材)が増えた。「無駄に捨てられている」とご指摘の北欧材(欧州材)の丸太輸入量は減っているが製材輸入量は増えている。無駄に捨てられたわけではなく、現地で製材されてから売られているのだ。おそらく製材残材は北欧で有効に木質バイオマスとして活用されているだろう。

http://www.jawic.or.jp/database/data/data7.pdf
http://www.jawic.or.jp/database/data/data8.pdf

 日本の森林は、これまで自然保護運動のせいで活用されてこなかったわけではない。単に安価な外材に押され価格競争力がなかったせいで放置されていたわけだが、最近外材の高騰で国産材が見直されはじめた。また、環境保護の気運とともに持続可能な森林経営が見直され、京都議定書のおかげで森林整備が進みつつある。
 現在日本では、製紙原料は木材需要量の約4割を占めているが、もしリサイクルを一切やめ、その分すべて木材で補うとなると単純計算で木材需要量は6割増しになる。

http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kikaku/pdf/070928.pdf

 「紙のリサイクルが森林を守るのに何の役にも立たなかった」(173頁)などということは絶対にありえないのだ。
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2008年2月13日 (水)

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の問題点(4)ー紙2

 昨日に引き続き、紙について。
 日本で使っている紙は、インドネシアや中国などで作られたものもあれば、国内の製紙会社が作った紙もある。国内で作られる紙の原料は大きく古紙とバージンパルプに大別される。
 バージンパルプの原料の多くは木材チップであり、木材チップには広葉樹チップと針葉樹チップがある。広葉樹チップの2006年の消費量は1287万トン、針葉樹チップは636万トンで、輸入先の内訳は以下のとおり。

 輸入広葉樹チップ:オーストラリア34%、南ア24%、チリ16%、ベトナム6%、ブラジル5%、ウルグアイ3%、その他11%
 輸入針葉樹チップ:オーストラリア42%、米国31%、カナダ11%、ニュージーランド8%、その他8% (財務省通関統計)

 このデータからみても、著書171頁の「紙のリサイクルと熱帯雨林や開発途上国の森林は関係がない」とか173頁「熱帯雨林を守りたいのに北方の先進国から来る紙の原料を節約しても、熱帯雨林の減少は止められないのは当たり前なのである」などの記述は明らかにおかしい。それに熱帯雨林だけを守りたいと思っている人ばかりではない。オーストラリア(なかでもタスマニアの原生林)やカナダの天然林も守りたいと紙リサイクルに取り組んでいる人は多い。

http://www.jatan.org/jn/JN62canada.html

http://www.jca.apc.org/jatan/woodchip-j/tasmania.html
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2008年2月12日 (火)

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の問題点(3)ー紙1

 本の順を追って書こうと思ったが、書きたい所から書くことにして、第4章の紙の部分について。
 171頁「紙のリサイクルと熱帯雨林や開発途上国の森林は関係がない」というのはまったくの誤り。インドネシアから大量のコピー用紙が製品として輸入されているのだ。
 多くの量販店に山積みされている真っ白なバージンパルプ100%のコピー用紙は熱帯雨林と密接な関係にある。ぜひこれらのサイトを見てほしい。

http://www.jca.apc.org/jatan/ipp/index.html

http://www.wwf.or.jp/activity/forest/news/2008/20080116.htm

 食品と違って原産国表示がなくてもよいので一見したところわかりにくいが、インドネシア製だけでなく中国製のコピー用紙もあれば、国内メーカー製でも原料はオーストラリアの貴重な原生林というのもある。

http://www.jca.apc.org/jatan/woodchip-j/australia.html

 ちなみに、今発覚している再生紙偽装がもし行われず、グリーン購入法の古紙配合率が守られていたとしたら、伐採されることのなかった森林面積を計算すると、大手5社分だけでも一年間に東京ドーム485個分になるそうだ。

http://www.foejapan.org/forest/doc/080201.html
             前へ戻る   つづく

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2008年1月24日 (木)

古紙だけでなく、バージンパルプも偽装?!

 1月23日、古紙団体と森林団体の合同記者会見が行われた。「エコ偽装」は古紙だけでなく、バージンパルプでも行われているといっても過言ではないようだ。
http://homepage2.nifty.com/koshi-net/pdf/20080123.pdf

 グリーン購入法対象の印刷用紙は、古紙70%以上であること、使用するバージンパルプは伐採された国の法令にてらして合法であること、という基準がもうけられている。「合法」というきわめて緩い基準だが、まぁ30%だからいいやーと甘く考えていた。
 しかし実は30%どころではなかったことが今回発覚した。オマケに私たちがこれまで古紙100%と信じて使っていたコピー用紙も実はバージンパルプ入り。
 そのバージンパルプはタスマニアの原生林を破壊して作った可能性がある。
http://www.rainbow.gr.jp/wood/

 私たちにできることはできるだけ古紙配合率の高い再生紙を使うこと、タスマニアやインドネシア、中国など基準の甘い国からの木を使った紙を避けること・・などいろいろありそうだ。
 食品だけでなく、紙も原産国表示をぜひしてほしい。

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2008年1月12日 (土)

違法材の学習机

 FoEによると、違法材を使った学習机がたくさん売られているそうだ。主要メーカーの製品は中国製が多く、原料に使われている木はロシア産のナラ材やタモ材で違法伐採のリスクが高いとのこと。
 「国産」表示されていても、違法伐採された海外の木材を輸入し、日本で組み立てているだけということも多いそうだ。せっかく買うのだから国内の木で作った机を買って、せっかくの新入学にミソをつけないようにしたい。
 学習机をお子さんやお孫さんにプレゼントしようと思っている人は下記のウェブサイトが参考になります。
http://www.foejapan.org/forest/ihouzai/

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2007年12月10日 (月)

NHKでも放映 熱帯林を破壊するバイオ燃料

 今日(12/10)、クローズアップ現代で「森林破壊を防げ 地球温暖化」を放送した。
 バイオ燃料のためのアブラヤシ開発が熱帯林を破壊、破壊した熱帯林跡(泥炭地)から大量のCO2が放出、というここでも何度か取り上げたテーマだ。
 番組内で、インタビューに答えたインドネシア林業省次官が「環境も大事だが、我々にとっては開発が大事」と正直な思いを語っていた。森林を開発せずともトクをするシステムを作らなければ、とNHKの国谷裕子さん。確かに熱帯林を保全しているだけで途上国に十分なお金が入れば、破壊は止まるだろう。
 しかし、現状は苛酷だ。
 これまでゴムや蚊取り線香の原料を熱帯林から収穫し、森とともに生きていた住民が開発のため森を失い、生活のために国立公園内での違法伐採に手を染める。
 住民に植林してもらうことでお金を貸し付け、植林がうまくいけば借りたお金の返済を免除するというNGOが1つあるということがせめてもの救いだ。
 欲をいえばもっとほりさげてほしかったが、それでもNHKでとりあげた意義は大きい。
 次回はぜひ、日本の大手銀行や信託会社の投資マネーもプランテーション開発の資金源になっていること、バイオ燃料だけでなく洗剤や食品などにもアブラヤシ(パームオイル)が使われていることなどもとりあげてほしい。
 そして、アブラヤシ事業には投資しない、少しでもパームオイルの使用量を減らす、それが熱帯林保護と温暖化防止につながることを視聴者へ伝えなければ森林破壊はとまらないだろう。

◎今日の用語:バイオ燃料
「バイオ燃料は「エゴ」燃料?」をご参照ください。

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2007年12月 4日 (火)

熱帯林を破壊するバイオ 住民の権利も奪う

 昨日(12/3)京都大学で、インドネシアから招かれた二人のNGO活動家の話をうかがった。
 タイトルは、「アブラヤシブーム下のインドネシアにおける民衆の権利」。環境という切り口でなく、あくまでも住民の権利がテーマだ。
 当然のことだが、住民にとって、アブラヤシ(パームオイル)プランテーションにより泥炭地から大量にでるCO2が地球を温暖化させることの危機感より、「土地を使う権利」をいきなり奪われたことに対する怒りととまどいの方がはるかに大きい。「土地を売る」という概念は住民にはない、にも関わらず土地を政府が1ヘクタール600円位で買い取ったことになってるらしい。
 県知事の許可を受けた企業が、ある日突然住民に立ち退きを求め、求めに応じないと軍や警察がやってきたり、ブルドーザーが家を壊しにきたり・・・聞きながら、この話、前にも聞いたなと思ったら、数年前に聞いたマレーシアのサラワク地方の先住民族プナン人の話とよく似ていた。プナン人も森とともに暮らしていたらある日突然アブラヤシプランテーションのために森を奪われた。
 熱帯林はどこも同じ運命をたどり、消えていくのだろうか・・、この愚かな行為はいつまで続くー?
 熱帯林の生命の豊かさはいうまでもない。インドネシアにも世界中の哺乳動物の12%、は虫類の16%、鳥類の17%が棲息するという。森林地域全体が自然史博物館のようなものだ。この森を破壊するアブラヤシ関係の事業に日本の多くの銀行が投資しているとのこと。

 おりしも今日(12/4)の新聞に、フィンランドの石油精製大手ネステ・オイルが世界最大級のバイオディーゼル燃料の製油工場をシンガポールに建設すると載っていた。インドネシアなどで栽培するパームオイルを原料にする・・と。
 そういえば「ゴアのノーベル平和賞受賞で、アブラヤシプランテーション建設に拍車がかかってしまった」と昨日の話にもあった。
 「バイオ」を燃料消費の免罪符にしている限り、熱帯林破壊はとまらない。

◎今日の用語:アブラヤシ
「パーム油とヤシ油は違うの?」のページをご参照ください。

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2007年12月 1日 (土)

熱帯林保護で温暖化ガス20%削減

 英国のチャールズ皇太子が温暖化対策でがんばっている。昨日(11/30)欧米などのグローバル企業150社が、COP13で法的拘束力のある温暖化対策を各国に求める共同宣言を発表した。チャールズ皇太子はそのとりまとめ役を果たしたそうだ。英皇太子が日経新聞に寄稿したところによると
「優先順位が高いのは熱帯地方の森林伐採を止めることだ。地球の温暖化ガス排出の約20%が森林伐採(による吸収能力の低下)の影響と推計されている。温暖化を防ぐ新技術の導入を待っている間に伐採を止めるだけで成果が上がる」
とのこと。(日経 2007.12.1)
 熱帯林伐採を止めるだけで20%もの温暖化ガスが減少するならすぐにでもそうしてほしい。
 インドネシア政府は2030年までに温暖化ガスの排出量を40%削減する温暖化対策を策定したそうだ(同紙 同日)。インドネシアは1万7千以上の群島国家。2005年—2007年で既に24の島が水没し、このままでは30年後に2千近い島が水没するという。
 これまで不法伐採にも寛容だったインドネシア政府が、本腰を入れて熱帯林保護に取り組むとしたら、すごい成果があがるだろう。COP13の議長国としてリーダーシップを発揮し、インドネシア同様に熱帯林をもつ国々へも働きかけて、熱帯林保護に全力を注いでほしい。京都議定書の基準でカウントしているCO2排出量を40%削減することも大切だが、これ以上熱帯林を破壊してアブラヤシやパルプのプランテーションを作らせないでほしい。
 新たなプランテーション開発を禁止すること、それが最も効果的な温暖化対策になるだろう。
◎ 今日の用語:COP13
インドネシア・バリ島でまもなく開催される国連の気候変動枠組み条約締約国会議のこと。

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